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第十三話「異変」

 Side 緋田 キンジ


 宗像 キョウスケとパメラ、パンサーと謎の女Xの第13偵察隊の半分はディメンションクロスの基地に逆戻りした。


 そして俺とリオ。

 佐伯 麗子、ヴァネッサ、高飛 翔子とルーナ・キャスケット。

 そして残りの13偵察隊のメンバーは任務続行で帰還する形となった。



『案の上、襲撃されてやがる!!』


『うん!』


 日本橋ゲート周辺はまたアジア連に襲撃を受けていた。

 何やら見慣れぬ兵器の姿もある。

 アジア連の新兵器か何かだろうか?

 逆関節で腕が大砲になっている両腕。

 コンセプト的にはリビルドアーミーのランシスの隊が使っていたギガスローダーと呼ばれるカテゴリーの兵器を連想させる。

 

 それが何機もいた――


(一筋縄じゃいかなさそうだな――)


 と思った瞬間。

 次々とアジア連の機体が爆発していく。

 その攻撃は自衛隊にも降り注いでいく。


 一体何がと攻撃があった方向を見てみると――


『怪物の群れ!?』


 次々と怪物の群れが――まるで悪魔のような異形な姿をしていた。

 ファンタジーゲームに出てくるゴーレムの姿もあった。

 他にもグリフォン、マンティコア、ドラゴンやスライムの姿もある。


 それがアジア連を薙ぎ払っていく。


『大部分が該当データーなし!! 殆どがこの世界の生物ではありません!!』


『なんだと!?』


 ルーナの報告に耳を疑った。

 つまりこいつらは別の世界から迷い込んだ生物だと言うのだ。


『とにかくやるしかないか!!』


 そう切り替えて援護した。

 アジア連は撤退する間もなく怪物の群れに飲み込まれつつある。

 生存はほぼ絶望的だろう。


 襲ってきた相手とは言え、哀れに思うが、どうにかしなければアジア連の二の舞だ。

 

『クソ、戦力分散は下策だったか!?』


 と今更後悔するが遅い。

 敵は倒せるが勢いを増していく。

 それに強いのもある。

 

 誰だ現代兵器を持ち込めばファンタジーの敵相手に無双できるとか言った奴は。


 危機的な状きょ――


『こちらAlice部隊!! 援護します!!』


 愛坂 イチゴ、


『例え敵が違えど人類の脅威には違いない!! 御剣 トウカ、推してまいる!!』


 御剣 トウカ。

 愛坂 イチゴと同じくAliceの少女達だ。


 別世界のパワーローダー。

 Aliceの力で増幅されたその力がさらに増幅された一撃が次々とモンスター軍団を屠っていく。


『どうして二人がここに!?』


 思わぬ再開に俺は驚いた。

 いや、ありがたい援軍なのだが。


『僕もここにいます!!』


 白い竜騎士のようなマジックメイル。

 皇族専用のアルビオン。

 見覚えがありすぎる。

 

 他にも周りにはマジックメイルの姿があった。


『フィアまで何やってんだ!?』


 少なくともここはバハムス帝国の皇子様が来ていい場所じゃない。


『事情の説明は後です!! 今はこの場を切り抜ける事を考えてください!!』


「――分かったよ、ヤンチャな皇子様!!」


 そう言って俺はトリガーを引く。

 一体全体何がどうなってるんだ。

 

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