第3話
さぁさぁ見てらっしゃいよってらしゃい!
毎日投稿だぁ!(5話まで)
バカール公爵のもとでお世話になると決まったその日、
自分は馬車に乗って公爵の家の向かっていた。
「、、、それで私の家に来るにあったってだがな。」
「はいなんですか?」
「、、、、私には学園に行っている11歳の息子が一人いる。」
「へ?」
「だからお前はバカール家の次男として活動してもらいたいのだ。」
次男、、、そう来たか。
「別になんでもいいですけど、家族にはどう伝えてるんですか?」
「うむ、お前は私の妾の子と言うことにしている。」
妾、、、本当に違う世界に来てしまったんだなと改めて思う。
文化の差がすごい。
「というわけでお前は6歳の子、バカール公爵家の次男という設定だ。」
「ふぅむ、私の子供なのにお前呼びはおかしいな。
名は何だ?」
「私の、、、、名前?」
前の世界には自分の名前はあったはずだ。
なのに全然思い浮かばない。
「名前は、、、ありません。」
「ああ、そうかあそこで生まれ育ったんだから名前などあるはずもないか。」
納得したように顔を上下に振る公爵。
「なら私がつけてやろう。
次男ができたらつけてやろうと思っていた名前だ。」
「何でもいいですよ、、。」
「君の名前はバルファン、
バルファン・バカールだ。」
「バルファン?」
変な名前だ。
「ああ、この世界では強き者という意味だ。」
「なるほど。」
それは確かに私の名前に適している。
「わかりました。今日から私はバルファン・バカールと名乗りましょう。」
「うむ、これからよろしく頼むぞバルファン。」
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馬車の中でくつろいでいると御者さんが壁越しに知らせて来た。
「旦那様、お屋敷が見えて来ました。」
「うむ、バルファンよ、降りる準備を、、、、しまった。」
と、バカール公爵が何かに気づいたような声を出した。
「お前のその身長、、、どう見ても6歳には見えない、、、、どうするか、、、。」
いつも冷静沈着な公爵が少し慌てているようだ
「そんなことなら。」
と言い、俺は『改造模範』を使い、自身を6歳くらいの子供に変えた。
原型はあの時飲み込んだ研究者で、幼くし、少しイケメンにしてみた。
「そんなことまでできるのか、、、やはり凄まじいな。」
「そう?」
出来てしまうのだ、すごいことをやっている実感はない。
「よし、では行くぞ。」
「りょーかい。」
馬車がゆっくりと止まったので父上の跡をついて、馬車から降りた。
「「お待ちしておりました、旦那様。」」
二人の男女が自分たちを迎え入れてくれた。
「紹介しよう、こちらがこの屋敷のほとんど全てを管理している有能執事
セバスチャンだ。何かあると頼ると良い。」
公爵様が紹介して来たのは少し歳をとっているが見ただけでこいつ、、、出来る!
と言いたくなるような格好をした白髪の男だった。
「セバスチャンでございます、皆からは親しみを込めてセバスと呼ばれております。
今後ともよろしくお願いします坊っちゃま。」
「うん、よろしく。」
「そしてこちらにいる女性が。」
「この屋敷のメイド長を務めさせてもらっております
マリアと申します。」
そう申し出たのはメイド服を着た若そうな女性だった。
「見た目で判断しないほうがいいぞ。
そいつは私の祖父の時代から働いている。」
「え!?」
それ年齢詐欺っていうかバケモノなんじゃ、、、
「何かおっしゃりましたか?」
と、圧力をかけてくるマリアさん。
うん、何も考えないでおこう。
「それではお部屋へご案内します。」
「うむ、しっかり頼むぞ。」
メイド長のマリアさんに連れられて俺はお屋敷の中に入った。
「す、すげー!」
柄にもなく大声を出してしまった。
その中は見た目に恥じることなく、中もなかなかの豪邸であった。
「こちらでございます。」
そう言ってマリアは自分を二階へ連れて行った。
「こちらが坊ちゃんの部屋になります。」
そう言ってある一室の前に立つと彼女は言った。
「今日は旅の疲れもございましょう。
ゆっくりとお休みくださいませ。」
「わかりました、ありがとうございます。」
しかし、俺の答えに少し眉を上げると
「明日からは、、、貴族としての最低限のマナーを学ぶ必要がございますね。」
「へ?」
「明日からはご覚悟くださいませ。」
そう言ってニコリと彼女は微笑み、何処かへと行ってしまった。
、、、、、明日俺死ぬのかもしれない。