その1
同も皆さまこんにちは。
はじめましての方も、いつも見ていただいている方も、この度は転生海賊物語を読んでいただきありがとうございます。
一部の方から無印版と親切版でどのような変更があったのか。
また、その経緯を教えてほしいというお声があったのでこうして一筆取らせていただきました。
こちら本編とは一切のかかわりがございません。
読んでも、読まなくても本編には一切の障害を来すことはないと思いますので、興味のある方だけご一読いただけますと幸いです。
さて、本題に移る前にまずはなぜ転生海賊物語を書き始めたのかという昔話から始めさせてくださいませ。
拙者、この小説家になろうに投稿を始めてから早6年が立とうとしております。
うち最初の3年ほどは月一の更新でまったりと更新しておりました。
当時書いておりましたのが現代のオタク学生が1930年代のラトビアに転生し、第二次世界大戦を駆け巡るという内容のしがない小説でした。
コアな読者様もついて戴き、ありがたいことにレビューもいただきました。
しかしながら、いまいち数字が伸びずに悩むこともありまして……。
当時は「たとえ一人だろうが読んでくれる方がいるのなら書き続けよう」と思い何とか更新を続けておりました。
しかし、ある時を境に爆発的に(当時の感覚)伸び、100前後だったブックマークが気が付けば500に到達しました。
その時から自分の中である感情が芽生えたんです。
貪欲に数字を追い求めてみよう。と。
そんな邪な理由から新作の執筆作業を開始し、無印版の転生海賊物語のプロットが完成しました。
1月ほどかけて何が受けるのか。何が求められているのか。自分の長所は何なのかと分析して満を持して2018/11/17に第一話を公開しました。
当初から皆様の反応は良く、予想の数倍を超えたブックマークが付きました。
調子に乗った私は続々と話数を伸ばしていき、遂に1000に到達しました。
しかし、粗製乱造の弊害でしょうか。
ある問題点が浮き上がってきました。
というのも、当時は今とは違い毎日投稿をしており、聊かその内容が乱雑であったのです。
結果として浮かび上がったのが3つ。
1、作者の知識不足
2、設定の矛盾
3、描写の不足
当時の読者様にはつたない作品をお見せしてしまい恥ずかしい気持ちでいっぱいです。
これらが組み合わさることにより全知全能の神ともいえるほどの知識を備えた小春というキャラが爆誕してしまいます。
しかし当時は目先の数字に囚われてただひたすらに書いており、そんなことには気が付きませんでした。
徐々に感想で指摘されることや諭されることが増え、冷静になった私はこのままではいけないと思い始めます。
そして改稿を決意しました。
偶然、当時一人旅をしており私は京都におりました。
次の目的地は広島でして、大幅に予定を変更し能島や大三島を訪れることにしました。
大三島の南東に三島という小さな島がありまして、そこに村上海賊博物館があることを聞いた私は一目散に底を目指しました。
博物館についた私は呆然としました。
あまりにも想像と実体がかけ離れていたのです。
結果、改稿では最早手が足りないと悟った私はついに新説版を書かなければならないと決意した。
そんな次第でございます。
さて、次は相違点について言及してみたいと思います。
まず一番は主人公の名前、でしょうか。
名前を変えた一番の原因は 武吉 この名前をどう読むかと言う事です。
ぶきち と読んでいたため、それに倣い 将吉としておりましたが、博物館の資料を見る限り たけよし という読みが正しいのだと知らされました。
これについては諸説あり、何方でもよいとされておりますが多くの方々が たけよし と読むのを推してらっしゃるので私も倣い武吉と読むようにいたしました。
そこで問題になるのが主人公の名前です。
将吉ですと聊か多くの歴史上の人物と読みが被ってしまいます。
しかも、内容を一変させるのだから折角だから名前も変えてしまおうと言う事で、同盟者の安舎と武吉から一字づつ頂いて、安吉となりました。
名前についてはこんなところでしょうか。
次は小春についてです。
名前こそ変えなかったもののこちらも大分と変更されております。
無印版では内向的で、どこか物静かな雰囲気でしたが、知識が豊富で……。
まぁ、そんな感じだったと思います。
新説版では活動的で、時折感情的になるが、寂しがりや。
そんな描写が出来ていると思います。
あと、小春との出会い方も変わっておりますね。
無印版では漂流している小春を将吉が救うという物語で、新説版では小春を救ったのは安舎の妹で、小春は安舎の養子として登場します。
これも、大祝家の扱いが変わったことに起因するものですが、なるべく後々の展開が自然になるようにこうなりました。
無印版の小春のほうがよいという方がいましたら申し訳ございません……。
大祝家の扱いも当時の風俗慣習を鑑みて、彼らを味方とした方がより自然な展開であると考えたため、最初の相手が大内家と変更され、河野家も敵ではなく、味方に変更されることになりました。
とはいっても、河野家は相変わらず無能当主と家老に率いられて、苦労する来島村上家。
そういった設定は変わっておりません。
さて、こんなところでしょうか。
些細な違いはいくつもあります。
嶋家や堀田家などの家臣団を充実させたり。
大内家の描写をやや増やしてみたり。
そういったところは上記の変更が軸となり変わっていったものですのでわざわざ困窮するまでもないと思います。
長々と語りましたが、私の中に在るのはたった一つの信条です。
「多くの方々に私の作品を楽しんでいただきたい」
その一心です。
その為にいくつも設定を変更し、よりリアリティのあるものとしました。
楽しんでいただけている様でしたら、これ以上の喜びはございません。
また、感想などでご意見がありましたら、それぞれに応じた内容も語っていきたいと思いますのでよろしければお声がけください。