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天眼の宝飾師  作者: 広大
第一章 過去 第一部 家族
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星々の創造と破滅

 星々の創造と破滅


「はーい皆さーん世界一可愛いアステリオちゃんの生みの親のウラディナちゃんの母親のアーレスでーす!これから天眼族誕生のお話をしますねー、婿殿は後々アステリオちゃんに笑われないようきちんと聞くようにねー、もちろん婿殿は世界一美人のウラディナちゃんを産んで育てた私に数限りない感謝の気持ちを持つのが当たり前だと心と自分の宝石眼に刻んで頂戴ね。」


「お母さん!変な方向に話を逸らさないで!私が占って出した儀式に最適な星並びにはまだまだ時間が有るけれど、だからといってふざけるのは止めて!きちんとお話して!」


 アステリオを抱きかかえながらウラディナが立ち上がり器用に小声で抗議しだし、周囲の皆は苦笑い。


「はいはい分かった分かった・・・取り合えずどこから話そうかしら・・・ねぇ御婆おばば様と村長、この集落の皆は魔力の歴史と概念をどれだけ理解されてるの?」


 御婆は知っていたが集落で生活するのには関係無い、魔法は魔力の概念など知らずとも普通に使えるので皆に説明はしていなかった、アーレスには済まなそうな顔を向けて答えた。


「魔力か・・・わしが最後に聞いたのは若い頃じゃったし・・・集落の者達は半分以上知らんじゃろうな。」


「有難う御座います御婆様、ならばまずここに集まっている皆にはこれから話す事は他言無用、種族的縛りを願う事と一部の情報には天からの禁則事項に抵触する場合もあります。」


 周囲からざわめきが消え、皆真剣な顔で舞台上のアーレスの次の言葉を待つ。


「これより太古、何億年も前には魔力など無くその概念の欠片すら無かった、その時代に在った創造神様達は数多の星々を創造し無限とも思える程の数の生命を膨大な種族に分けて星々に降ろした、生命の創造には膨大な力が必要で如何な創造神様とはいえ、創り続けるのは困難とされ生命達には『一部創造と進化』を与えた、創造神様達は枯れる事のない星の誕生を夢見て様々な星に手を差し伸べた、環境に適合しながら同種を増やしその掛け合わせの中で少しずつ進化する生命達、そんな中喜怒哀楽を発現させた種族に神々は狂喜乱舞し、その種族の知性は神に近付いて行った。」


 自分達と同じく知性を持つ者の誕生と聞きおお、と皆がざわめいた、アーレスは大きく深呼吸しながら皆を見渡して、力強くも苦々しげに一言だけ絞り出した。


「神々の苦悩の始まりである!」


 アーレスの言葉を聞いた瞬間、全ての者達が動きを止め言葉を飲込み次の言葉を待つ。


「知性持つ者として進化した種族とはヒト種、そう皆の祖先であり現在でも契りを結べる者、人類の誕生に神々は肉体的進化と共に高度化する知性に大きく期待して人類を無数にあるの星々に送り誕生させその環境適応能力に舌を巻き喜んだ、そして人類の進化は神々の想像を軽く凌駕した、人類は神々を驚愕させるほど順調に子孫を増やし続けながら,その星々の環境に合わせる事を止めて自分達に環境を合わせる事に思考を切り替えて行動しだした、人類だけの集団が出来て驚く程数を増やし、食料確保の為に狩猟道具を開発、狩猟だけでは足りぬと田畑を開墾・・・瞬く間に『科学』と呼ばれた技術を発達させ、その技術は星々の表層を一変させる程の力で大地を更地に変えながら人類同士の殺し合いを始め・・・人類による星々を滅亡させる為の行動の始まりであったのよ、人類は神々が個々の星に与えた莫大な力の源を絞れるだけ絞って使い尽くし、星が滅亡しそうになると科学の力で他の星にまで侵略しようとしはじめる始末・・・。」


「何という・・・神をも恐れぬとは・・・。」


「ここまでの話で驚いて居てはこの先の話に耳を塞ぎたくなるわよ、大まかな話は大体こんな感じだけどもう少し具体的な話は・・・ちょっと疲れたわ、小休憩の後ね。」


 アダマンソルの呟きが聞こえたアーレスが、一息ついてから静かに答え一旦舞台から降りた。

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