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5dead

 一人。

 一人。

 夜に一人。

 気のせいかと思った答え。

 それはどうやら、正しいらしい。

 

 私は繰り返している。この夜道を。

 何度も何度も、歩いている。

 時計の針は深夜二時。

 何度も続けば体が覚える。


 後ろに気配。妙な気配。

 知っている。分かっている。

 お前が誰か分かっている。


 私はもう歩かない。足を止め、すぐに振り向く。

 いた。

 夜道の真ん中。黒が一人。

 お前だ。やっぱりお前だ。

 知っているよ。お前が何をするか。

 何故お前がそこにいるか。


 私はまた、お前に殺される。


 理不尽な夜だ。

 何故お前は私を殺す。

 何故私はお前に殺される。

 

 私は黒に近付く。

 黒は動かない。

 じっと。そのまま。

 躊躇の無い歩幅。

 黒が、目の前。

 

 黒いフード。黒いスキニーパンツ。

 夜になりたいのか。

 夜が好きなのか。

 だからそんなに黒いのか。

 だがそれよりも。

 私はお前に聞きたい。

 私は口を開いた。


「夜が終わらないね」


 口を開いたのは黒が先だった。


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