宇宙少女 7話の本
「八柱の神々の名とその神話」
この世界には主神様と八柱の神々がいる。本書ではその八柱の神々について書き記している。彼ら(神々に性別はないが便宜上彼らと呼ばせていただく)は、主神によって世界の維持と観察のために創造された存在と言われている。彼らの人々を見守っており、興味を持ったものに祝福を授けることもある。その祝福を授かったものを「弟子」や「神子」と呼ばれる。本書はその神子方の監修である。
神々は基本、我々人間の住む下界ではなく、自身の司るものに関連した場所におられる。そんな彼らが下界へ顕現する際、彼らの本来の姿ではなく、分体を用いて人型となるそうだ。
以下はその神々の紹介だ。
〈クロノス・マキーナ〉
時間の管理と停滞の神。副神。
クロノスは、時間の流れを制御する使命を帯びて創造された。彼女は無数の歯車と鎖でできた巨大な機械の塊であり、時の移り変わりを見守り、必要に応じて時間を止めることができる。普段はおっとりした性格だが、時間が狂ったときは彼女の目が光り、時空の安定を取り戻すために行動を起こす。
ガイア・モノリスの姉もしくは兄
〈ガイア・モノリス〉
空間の境界と重力の神。副神。
ガイアは、大地を支える力である。彼女の姿は地下深くに存在する巨大な黒曜石の結晶で、永遠に空間を圧縮し続ける力を持つ。彼女の性格はおっとりしていて、恥ずかしがり屋。しかし、その巨大な存在感と、物理的な力を持つ姿に恐れを抱く者は少なくない。
クロノス・マキーナの妹もしくは弟
〈コギト・ネブラ〉
情報と記憶の神。
コギトは、全ての記憶と情報を集積し、脳内に無限の知識を詰め込む役目を果たす。彼は他者の過去や思考を映し出す能力を持ち、霧のような透明な姿をしているが、その目は何千年もの記録を見つめている。とても穏やかな性格であり、周囲に思いやりをもって接する。
ロカス・アカシックとは双子
〈ロカス・アカシック〉
事象の決定と記録の神。
ロカスは、未来と過去の出来事を記録する神である。彼の姿は、開かれた分厚い石の書物で、ページには無数の出来事が自動的に記録され続ける。彼はその情報を操り、世界の出来事を織り成すが、他者の望みを具現化することもできる。
コギト・ネブラとは双子
〈テクトニクス・ロゴス〉
物理法則と秩序の神。
ロゴスは、秩序を愛し、物理法則の遵守を徹底する神である。彼の姿は完全な幾何学図形で構成されており、完璧な均衡を保っている。動きが遅く、お昼寝が好きだが、いざという時には全ての物理法則を精密に調整し、動きを最適化する。
アビス・ヴォイドと対となる神。
〈アビス・ヴォイド〉
消滅とエントロピーの神。
アビスは、すべてのものが最終的に消え、無に帰すという法則を司る神である。彼の姿は、無を吸い込む漆黒の穴であり、周囲の光をすべて吸い込んでしまう。その無気力な性格が、逆に彼の恐ろしさを際立たせている。
テクトニクス・ロゴスと対となる神
〈アストラ・イグニス〉
エネルギーの生成と循環。
アストラは無限のエネルギーを燃やし、熱と光を操る存在。彼の炎は太陽そのもののように強力であり、恒星の中心でさえ彼の力で燃え上がる。元気な性格で、何事にも積極的に取り組み、周囲を明るく照らすが、時にその熱情が過剰となり、周りを燃やしてしまうこともある。
〈エーテル・パルス〉
生命の律動と再生の神。
エーテルは、命の力を循環させ、生命のサイクルを維持する神である。彼の姿は流動的な水銀のような金属質の液体であり、常に形を変える。彼は生物を暴走させることもでき、その力は生命の命運を左右する。
彼らは確かに我らを見守っている。だが、手を差し伸ばしてくれるとは限らない。時に神に縋りたくなることもあるだろう。ただ、彼らは人間のために存在しているのではない。主神様のために存在しているのだ。それを履き違えてはいけない。
彼らは冒涜を許さない。狂気に呑まれぬように、気をつけろ。
著者 クォン・ハーベル 監修 ロカス・アカシックの神子
「素晴らしき主神様」
主神は、言葉にできぬほどの深遠な存在。全宇宙、そして無限の時空を支配し、その管理者として無数の世界を創造し、また破壊する権能を持つ。だが、その名を口にすることは決して許されていない。世界のすべての住人たちがその存在を知り、彼女の力に畏怖と敬意を抱く一方で、名を呼ぶことは不敬とされている。
彼女は人型の姿を持つ女性で、無限の空間に浮かぶようなその佇まいは、まさに「無限」と「宇宙」の象徴そのものである。彼女の髪は星のようにきらめき、瞳は全ての未来と過去を見通すことができると伝えられている。時折、彼女の瞳の奥に微かに映る星々の螺旋が、神秘的な力を放っているように感じられる。
その権能は、計り知れないほど広大であり、全てを制御する力を持っている。主神は創造の神でもあり、破壊の神でもある。彼女は無限の宇宙に数多の世界を産み落とし、その世界を精緻に調整することで、最適なバランスを保つことに心血を注いでいる。そして、その過程で世界の始まりと終わりを見守ることが彼女の喜びであると言われている。
宇宙の流れを見守る主神は、ある時には計画的に世界を創造し、またある時にはその世界を無に帰すことで、新たな秩序を生み出す。その過程で、世界のすべての事象を見届け、無限に続く創造と破壊のサイクルを永遠に繰り返す。これが彼女の「運命の輪」を守る役目だとされている。
主神の力は、宇宙を形作る物理法則を超越しており、時間と空間を自在に操ることができる。彼女は時空を無限に歪め、あらゆる事象を支配するため、その存在は「最恐で最強」とされる。彼女の手のひらには、無限に広がる銀河が描かれ、そこに無数の世界が存在している。彼女の手をひとたび動かせば、宇宙の秩序が一変し、物事の始まりと終わりがその瞬間に収束する。
だが、その力の大きさに反して、主神は非常に冷徹で理知的な性格を持ち、感情に左右されることは少ない。彼女の行動は常に計算されており、時折その神性を感じさせるような冷ややかな決断を下すことがある。だが、同時に彼女は無数の世界を愛し、心からの興味を持ってそれらを育て上げることにも情熱を注いでいる。
「創造は美しい。しかし、破壊もまた美しいものだ。終わりなき創造を、永遠に繰り返すことが私の役目。」
そう語る主神は、ひとたび世界を創造し始めると、そのまま無限の時間を費やして調整と修正を加え、最適な状態を目指す。そして、すべてが完璧に整ったとき、次なる世界の創造が始まる。
主神の力は、単に宇宙の管理者としてのものであるだけでなく、すべてのダンジョンをも支配している。彼女はダンジョンの構造を設計し、内部に住むモンスターを配置し、そのレベルや難易度を調整する。ダンジョン内のすべての事象が彼女の意志の下で動いており、冒険者たちが挑戦するダンジョンもまた、彼女の意図に従い進化し続ける。時には強力なボスモンスターを配置し、時には強大な財宝を隠し、冒険者たちを試す。
彼女の力が及ばない領域はなく、無限の宇宙においては、すべてが彼女の管理下にあると言っても過言ではない。そのため、主神の存在は神々の中でも最も尊崇され、恐れられるべき存在となっている。
その絶大な力に対して、他の神々は時に不安を抱くことがあるが、主神はそのような不安を気にも留めない。彼女にとって、すべての出来事は一つの壮大な物語の一部に過ぎない。そして、その物語が永遠に続く限り、彼女の存在は不滅であり、宇宙そのものと一体化した存在であるのだ。
著者 メル・ファイト




