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産廃屋のおっさんの異世界奮戦記〜適当に異世界に召喚されたのに、世界を救えなんて無理ゲーじゃね?〜  作者: アズマユージ
異世界召喚

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第8話 異世界召喚~新メンバー登場④

今回は、サトータさんの2つめのタレントが明かされます!

そして後半は、リシュンさんの登場です!

また違ったタイプのイケメンなので、乞うご期待です。

「で、もう一つのタレントの内容を教えてくれる?」


「はい、アドミニストレーションというのは、端的に言うと、リーダーの意向を汲んで、その方針を実現する、全体の管理者たるタレントのことを言います。具体的な役割は、組織や部門の運営・管理ってところです。で、ござる。」


「いやもう、そのござる言葉はいいから!キャラ意識して付け加えなくていいから!

普通にしゃべってくれる?」


「チッ…」


「おい!お前いま舌打ちしただろ?チッって言っただろ?」


「言ってないでござるよ。」


…。


「もういいよ。ってか、つまり俺がやりたいことを、具体的、実務的に全面的にサポートしてくれるっていうんだな?」


「御意にござる。」


面倒なので、言葉遣いに突っ込むのはやめとくが、

いいじゃん!それ、最高に便利じゃん!

つまり無力な主人公を助ける猫型ロボット的な存在ってことだろ?

俺にピッタリじゃん!」


「相変わらず卑屈ですね…。ワタクシたちのリーダーですので、もう少し大物感を出す感想をお願いします。」

ナーチャンにまた怒られた…。


「いいんだよ!どうせ誰にもわかりゃしないし、リーダーが無能でも結果が出ればいいんだよ。」


そもそも、部下が最も成長するのは、無能で役に立たない上司のもとで、重要な仕事を成功させなければならない時だ。

上司に頼れないにもかかわらず、自分の身の丈以上のタスクを次々にこなしていかないといけないので、要するに千本ノックを受けているのと同じだ。

交渉相手は、全員自分より格上、優秀な部下なんておらず、細かいことまで全部自分でこなさないといけないので、アッという間に成長する。

ただし、上手くいかなかったら、メンタルダウンもあり得るので、非常に危険なやり方だ。

まあ、敢えてそんなシチュエーションを作る企業なんて無いと思うけどね。


「まあ、そろそろシャクも無くなって来たし、他のメンバーの話も聞きたいから、次に進もう!。」


「かしこまりました。では、次にご紹介するのは、リシュン・オグです。」


おいおい、やたらイケメンじゃないか。すらっと長身でスタイルがいい。たぶん俺より10センチぐらい高そうだから、185センチくらいだな。その割には、綺麗に整った、どちらかと言うとしょうゆ顔で、モデルにしか見えないじゃないか!

まあなんだ。引き立て役にされそうで、隣に立ちたくない人ランキングをしたら、かなり上位に来そうだな。


「リシュン・オグだ。リーダー、よろしく頼む。」


なんか、話し方も恰好いいなぁ。

もう、俺なんかより、この人がリーダーでいいんじゃね?

俺には、テレビ見てアニメ見て、飯食って酒飲んで寝るっていう重要な仕事があるから、もうそれ以外の面倒くさいことは、このイケメンにお願いしといたらいいんじゃね?


「リーダー、それは無理だぜ。」


お前も心読むんか~い!

この世界にはプライバシーってもんが無いんか~い!

心で思ったことがすぐに伝わっちゃうなんて、セクハラ垂れ流して歩いてるようなもんじゃねーか!

そんなんだったら、女性と同じ空間にいるだけで犯罪者になっちゃうぞ!

Tシャツ短パンにビーサン履いて、抗争が続く紛争区域を機嫌良く歩いてるようなもんだよ!

危険極まりないよ!」


「ユージさま、普段からいやらしいことを考えなければ、問題ありませんよ。

先日、ユージさまの頭の中は、50%がエッチなこと、30%が酒、残り20%が真面目なことで構成されていると申し上げましたが、エッチと酒であわせて80%といのは、いかにも無駄です。せめて、80%を真面目なことで使って、残りの20%をエッチと酒にすると良いのではと、提案いたします。」


「ナーチャン!それは無理だよ!俺の人生否定されるようなもんだよ!自然の摂理なんだよ!

そんな提案受け入れたら、即死しちゃうよ!俺じゃなくなっちゃうよ!」


うーん。なんかやりにくなぁ。


「もういいや。とにかく、リシュンのタレントを教えてくれる?」


「おう、俺のタレントは、インフォメーションとテクノロジーだ。

おっと、ITなんて略してもらっちゃ困るぜ。

俺のタレントは、そんなコンピューターを前提とした狭っちい世界に閉じこもっていられるようなもんじゃないんだ。

もっと壮大で、もっとグレートなんだ。

そう、インフォメーションというのは、全世界のあまたの情報を常時リサーチして把握して、整理するタレントだ。

まあ、一言で言うと、情報を握る者は世界を握るんだ。

戦争だってスポーツだって、医療だって教育だって、すべては情報が最も価値を持つんだぜ。

つまり、俺のタレントは、世界最強だってことだ。

必ずやリーダーの役に立つぜ。」


確かに、高度に発達した文明において、情報は何より大切だ。

しかも、インターネットを通じて、かつて無いほどの膨大な情報が氾濫している現代において、その情報の正誤を正確に認識し、整理・理解することは、非常に困難になってきている。

しかも、昨今の情報の匿名性が、混乱に拍車をかける。

誰だか知らないどっかの人が、SNSでまことしやかにつぶやいた適当な話が、あたかも真理のようにあっという間に拡散されていく。

関東大震災の直後、外国人が襲ってくるとのデマを信じて、外国人を虐殺した悲惨な歴史と同様、最近はネット上のデマを信じて、不特定多数の人がネット上で徹底攻撃を仕掛け、罪も無い人に多大なる損害を与える例は、枚挙すればきりがない。

新型コロナの流行初期には、感染したというだけで自死に追い込まれた方もいたぐらいだ。

それほどまでに、情報の取扱いは難しくも大切だ。


「確かに、そのタレントは使えるな!」




☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

こんにちは、作者のアズマユージです!

『産廃屋のおっさんの異世界奮戦記』を読んでくださりありがとうございます!

もし「ちょっと面白いかも」と思っていただけたら、ブックマークや感想をいただけると励みになります。

今後も、異世界×環境問題×おっさんの奮闘を描いていきますので、よろしくお願いします!

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

リシュンさん、いかがでしたか?

ちなみに、すべての登場人物に、特定のモデルはおりませんので、あしからず。

さて次回は、リシュンさんの2つ目のタレントの紹介と、新たなキャラの登場です!

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