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第6話 異世界召喚~新メンバー登場②

今回は、タレントについての説明です。

そして、お約束の失言も止まりません。

ナーチャンが、冷静に淡々と説明を始めた。


「タレントとは、各人に与えられた能力のことで、特別な判定機を通して確認することができます。

そのメカニズムは、いまだ解明されていませんが、たまたま偶然、別用途で作った判定機が、各人のタレントを判定できることが発見され、世に広まることとなりました」


ちょっと待て?たまたま偶然、別用途で作った判定機ってなんじゃそりゃ?


「例えば、ユージさまは、オプジーポというお薬をご存じですか?」


「詳しくは知らないけど、確かバカ高い抗がん剤で、健康保険が立ちいかなくなるってんで、政府が急いで薬価を引き下げたって話は聞いたことがあるぞ。」


「さすがはユージさま。その通りです。

心配された薬価も、現在では当初の年間3500万円から、半額になり、その後段階的に700万円程度まで引き下げられたため、健康保険財政への影響も軽減されております。

それよりも注目したいのは、現在オプジーポは、非小細胞肺がん、腎細胞がん、胃がん、食道がんなどの多くのがんに対して適用されています。

また、いまだ適用対象外ではありますが、抗がん剤が効かないトリプルネガティブタイプの乳がんに対しても、今後適用が期待されています。」


「へえ~。知らなかったけど、いろんながんに効果があるんだな。」


「はい。ちなみに、この薬の研究によって、日本の本庶 佑先生がノーベル賞を受賞しています。

また、驚いたことに、オプジーポは、元々皮膚がんの一種である悪性黒色腫メラノーマの薬として開発、承認されました。新たな仕組みの抗がん剤であったことから、その後、世界中で臨床試験が行われ、多くのがんに適用が広まったのです。」


「なるほどね。」


そしてナーチャンは、ドヤ顔で言った。

「つまりはそういうことです。」


「いや、どういうことだよ!

日本の薬とタレント判定機と、何の関係があるんだよ!」


「ですので、別の用途で開発されたものが、実は他にも効果を発揮することはありうることで、タレント判定機もそういう経緯で発見されたということです。」


なんか、わかったようなわかんないような…。

なんか知らないけど誤魔化されているような気がするけど、まぁいいか。


「それはともかく、早くタレントの説明の続きを頼む。」


「はい、タレントには、多くの種類があります。

例えば、エックスレイビジョンというタレントは、いわゆる透視能力を発揮することが出来ます。


何?透視能力?

な、なんと羨ましい!ではなくけしからん!

そんな能力、欲しいに決まってるじゃないか!


「ユージさま、エックスレイビジョンは、あなたがお考えのようなよこしまな使い方はできませんよ。」


「いや、よ、よ、よ、よこしまなことなんて考えてねーし!


「着衣の女性に使ったら、骨が見えるだけです。」


あ、そーなの?じゃ、要らないや。


「ちなみに用途は、医療や非破壊検査など、非常に有用なものですので、人気の高いタレントです。

服を透視できないからといって、要らないっていうのはどうかと思います。」


「…。要らないなんて言ってねーし!透視の価値がすげーことくらいわかるし。」


「あまりにわかりやすい反応で、からかい上手の方からはウォーミングアップにもならないと言われそうですね。」


「余計なことはいいから、今回のメンバーの紹介と、タレントの説明を早くしてくれ!」


ナーチャンは、少し残念そうに言った。


「かしこまりました。もう少しからかっていたいところですが、致し方ありません。

メンバー紹介を行います。


まずは、女性から。

マリナ・イコさんです。」


ショートカットのボーイッシュな美少女が一歩前に出て言った。

しかし何だな。みんな美少女なのはいいのだが、どうも全体的にボリュームがなぁ。

若い頃は、スタイルの良いスレンダーな女性に魅力を感じたが、年をとるにつれて、むっちりしたボリュームのある、それでいてデブでは無い大人の女性の方が魅力的に思えて来たんだよなぁ。

食べ物はこってりからあっさり、女性は逆って感じで面白いなぁ。


いてっ!いてっ!いてっ!


三人から同時に攻撃された…。


「マリナ・イコです。イコタンとお呼びください。

私は、マルチタレントで、フューマンリソースとフィナンシャルの2つのタレントを持っています。

必ずやユージさまのお役に立ちますので、以後、お見知りおきを。」


おいおい、フューマンリソースとフィナンシャルって、もろ人事と財務じゃねーか!

説明されるまでもなく、滅茶苦茶役に立ちそうなタレントじゃねーか!

なんかチビっこいけど、頭いいんだな!


いてっ!


なんだ!この娘も人の心を読めるのか?


「ユージさま、お役に立てることは間違いありません。

念のために補足致しますと、ヒューマンリソースとは、その名の通り、人事全般の能力です。

採用から育成、キャリアパスイメージの共有と各人のスキル在庫の管理、そしてその人材資源の適正配置からアフターフォロー、退職後の第二の職場のあっせんに至るまで、すべてを網羅したタレントです。

企業は人なり。

ヒューマンリソースは、環境改善タスクフォースにとって、最も重要なタレントの一つと言えます。」


なるほど、ホントにすごいな…。

こりゃ、期待できそうだぞ!

思えば、転生前も人材確保には、常に苦しめられて来たからなぁ。


「アズマ君、優秀な人材を多く集めてチームを組んだら、誰だって成功するんだよ。

チームリーダーの君に期待しているのは、現有勢力を最大限活用して、大きな成果を上げること。

1足す1を、2ではなく、3にするんだよ!簡単だろ?じゃ、よろしく。」


パワハラ上司の無茶振りだよ…。

限界まで頑張ってる人を前提とした場合、1足す1は、やっぱり2なんだよ。

3にはならないんだよ。


「質量一定の原則って知ってる?

質が足りなきゃ量で稼ぐしか無いでしょ?

あっ、でも残業は月に30時間までね。うまくやってね。じゃ、よろしく。」


すでに量も限界なんだよ。

増員するしか手段は無いんだよ。

そもそも、ヒト・モノ・カネを勝ち取って来るのが上司の仕事であって、部下に鞭をうって働かせて、成果だけ自分のものにする上司なんか要らないんだよ。


「ユージさま、いかがなさいました?」


おっといけない、ブラック時代の上司を思い出してたよ。


「いや、なんでもない。なかなか素晴らしいタレントだな。

ところで、フィナンシャルというタレントは、具体的にはどんなものなんだ?」




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こんにちは、作者のアズマユージです!

『産廃屋のおっさんの異世界奮戦記』を読んでくださりありがとうございます!

もし「ちょっと面白いかも」と思っていただけたら、ブックマークや感想をいただけると励みになります。

今後も、異世界×環境問題×おっさんの奮闘を描いていきますので、よろしくお願いします!

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

遂に新メンバー、イコタン登場!

でも2つあるタレントの説明は、1つしか出来ませんでした…。

次回は、2つ目のタレントの説明と、次のメンバーの紹介です!たぶん。

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