第14話 初めての任務~会議は続くよどこまでも
さて、気を取り直して会議の続きです!
リシュンさんのリサーチ、なかなかですね!
愉快な掛け合いをしながら、会議は進んで行きます。
難しい顔して、罵りあいながらする会議もありますが、僕はあまり好きではありませんね。
そういう意味で、タケシト的存在は必須だと思います!
(出番少ないけど)
「では、リーダーのおかげでお腹も満足したことですし、会議の続きと行きましょう。
リシュンさん、よろしくお願いします!。」
リシュンは立ち上がって言った。
「えーと、どこまで話したんだったかな」
すかさずナーチャンが、
「はい、今後の労働力の増減に関して、人口ピラミッドと合計特殊出生率の推移についてのデータを確認したところです。」
「そうだったな。
つまり、高齢者雇用には限界があり、今後の人口構成を考えると、確実に労働力は減少するということだ。
一方、女性の社会進出についても、出生率とのトレードオフの関係にあるため、切り札とはならない。
最後のマンパワー強化策は、移民の受け入れなんだが、島国である我が国においては、手放しで移民を受け入れられる国民感情は根付いていない。
つまり、八方ふさがりということだ。」
なんですと?
「で、冒頭の金の話とどう繋がるんだ?」
俺は素朴な疑問をぶつけてみた。
「いい質問だ。さすがリーダー、頭が切れるぜ!」
褒められるようなことか?むしろなんか少しバカにされてるような気もするが…。
「クスッ」
こっちは完全にバカにしてるよね?笑ったナーチャンを俺は睨もうとしたが、報復が怖いので、目が合った瞬間、口笛を吹いて誤魔化した。
しかし、マンガで良くある光景だが、口笛で誤魔化される奴なんて、本当にいるのかね?
リシュンが続ける。
「最初のリサーチで、国家財政が借金雪だるま状態だってことを説明したよな?
それを通常の方法で解決しようと思っても、圧倒的なマンパワー不足、かつ自らに制約を掛ける法律で、労働力は低下の一方だ。しかもそれが、将来的にはさらに悪くなるってことだ。
しかも、日本の大企業が、優秀な人材を囲い込んたうえで、無駄遣いしているという現実も看過できない。
上場企業に勤める人たちは、全サラリーマンの約3割。いずれ劣らぬ優秀な人材だ。
ところが、人事の世界には、2・6・2の法則というものがある。
人が集団を構成する時、どんな区分で分けても、優秀な2割、平均的な6割、能力の劣る2割の割合で分かれるという傾向があるということだ。
それで、能力の劣る2割だけを集めても、さらにそこから2・6・2の法則が発動されるんだ。
それはともかく、上場企業が狙っているのは、上位2割。残りは控え選手だ。つまり、主要な仕事は上位2割の人材で遂行し、残りの8割もの人材に、能力より劣る仕事をさせているって訳だ。
非効率極まりない。もしその半分でも人材が枯渇している中小企業に開放したら、それだけで生産性は爆上がりだぜ。」
俺にもようやくわかってきた。
「なるほど、ぶっちゃけ言うと、末期症状で放置しておくと、今後悪くなることはあっても改善の見込みは皆無ってことだな。」
事態は、予断を許さない状況まで来ている。
国民も、王族も、正常性バイアスによって能天気に無為な日々を送っている。
ちなみに、正常性バイアスとは、そんな不運は自分には来ないだろう、いままで大丈夫だったからこれからも大丈夫だ、といった感じで、目の前の危機を放置して、なんら対処しないことを言うらしい。
怖いことがあったら、目をつぶってやり過ごす的なもんだろう。
続いて俺はつぶやいた。
「すでに劇薬で対処しないと、どうしようもないってことだな。」
それまで、事態の深刻さに表情が暗かったリシュンが、パッと笑顔を浮かべて言った。
「リーダー!それだ!ちまちま細かい改善策を積み重ねてもどうしようも無いんだから、劇薬に頼るしか無いよな!」
続いてナーチャンが、
「確かに、それは一理ありますね。
わかりました。ワタクシが戦略を立てましょう。
ボーっとしていても、さすがはリーダー。目の付け所が素晴らしいですね!」
一言余分だ…。
ナーチャンは、すっくと立ちあがり、ホワイトボードの前に立った。
「よろしいですか、皆さん。
まずは、劇薬を投与するにあたって、障害を取り除く必要があります。
どんなに有効な施策を考えても、抵抗勢力との政治抗争に力を使っていては、前には進みません。
平和ボケしている時代であれば、与党と野党のチャンバラごっこと揚げ足取りでのんびりやっていれば良いですが、今は急を要します。
マイヤンのタレントであるディクテーター、つまり独裁者を発動し、国家非常事態宣言を行い、戒厳令を布告しましょう!」
なんと!国家非常事態宣言?戒厳令?
それって、美味しいの?
ヤバいイメージしかわかないんだけど?
「リシュンさん!あなたのリサーチによって明らかになった課題である、生産性の向上と労働力の増強を両立させる、新たなテクノロジーを開発してください!
次にイコタンさん!ヒューマンリソースを発動し、国家規模での適材適所を行ってください!
そしてサトータさん、アドミニストレーションのタレントで、リシュンさんとイコタンさんをバックアップしてください!
最後にタケシトさん!とりあえずリラックスしていてください!
みなさん、よろしくお願いします!」
なんか、皆のタレントを集結したら、なんでも出来そうな気がするぞ。
でも、タケシト、お前やっぱり要らなくないか?
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こんにちは、作者のアズマユージです!
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いよいよ、具体的な計画が動き出しそうな気配ですね!
この後、異世界ならではの解決策が飛び出しますが、現実世界でも実現できたらいいなと思って書いていきます。




