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ハッピーエンドと、僕たち。2

滞りなく無事に終わった結婚式。


しかし、彼女は少し心残りがある様だった。

それは、僕が関係を持っていた親友のことだった。

その親友と彼女は、その後関係が拗れてそれ以来少しずつ疎遠になり、結婚式にも招待していなかった。


彼女の本心では、またあの頃の様に仲良くしたかったのだろうが、結果的には男を奪ってしまった、という罪悪感が彼女を苦しめているのだろう。


僕はまた、見てみぬフリをする。



〜数日後〜



華やかな結婚式も終わり、平穏な日常が戻ってきた。


同僚「橘さん。この前の結婚式どうだった?」

彼女「すごく良かったよー!当日まですっごくバタバタしたんだけど、なんとか間に合ってよかった。」

同僚「あ、そういえば、もう橘さんじゃなくなっちゃったのか」

彼女「いいよいいよ、橘で。しっくりくるからね。」

同僚「じゃあ、これからもそう呼ぼうかな。それか、この際みゆきさんって呼んじゃおうかな。」

彼女「え!嬉しいよ。私も優奈さんって呼んでもいい?」

同僚「うんうん!それでね・・・」


上司「おーい、業務時間中だぞ。浮かれてないで仕事しろ。」


2人「・・はーい。」



私は橘みゆき。

もう橘ではなくなったけど、今とっても幸せなのです。


彼と出会ったのは大学生の頃。

私の親友がずっとカッコいいカッコいいって噂していた人がいた。


その人はいつも違う女性と一緒にいて、お世辞にも親友と釣り合うような人には思えなかった。

親友はちょっと気が強いけど可愛くて、一緒にいて楽しい子だった。


そんな親友が少しずつ変わっていったのは、大学3年生になった頃だったか。

その頃には彼といい感じになっていたのだと思っていた。

陰ながら親友の恋を応援する気持ちと、彼に対してあまり良い印象のない気持ちと複雑な心境の中、親友から連絡があり、久々に2人でカフェに行った。


みゆき「急にどうしたの?最近大学でも授業違うから会ってなかったよね。」

親友「実は、相談があって・・・」


そして、親友から聞いた内容は衝撃だった。


私が親友と会っていなかった間に、親友と彼は付き合うことになったようだった。

それは、親友の言い分だったので、彼は付き合っている気はなかったのかもしれない。


どうしても彼を振り向かせたかった親友は、何度も告白したが、付き合う気はないとハッキリ断られたようだった。


諦められない親友は、ついに一線を超えてしまう。

カラダだけの関係なら、という彼の言葉にのり、何度もカラダを重ねていたある日。

彼と知らない女が繁華街のホテルに入っていくのをたまたま見てしまった。


そして、いてもたってもいられず連絡してきたということだった。

目の前で泣きじゃくる親友を見ていたら、腹の底から怒りが込み上げてきた。


止める親友を振り払い、次の日単身で彼に会いに行った。






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