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転移者と黒髪の少年

バタバタ・・

廊下を走る音が聞こえた。


俺はカモミールの腕に引っ張られる。

どうしたんだと思って後ろを見ると、玲奈とあみが俺を追いかけてきたようだった。

とっさに近くの部屋に隠れる。

理科室が開いていたから良かったけど。


「あれ?確かこっちだと思ったんだけどな・・あみ、ごめ~ん。見失ったみたい」


あみたちは、素通りして遠くへ行ったようだ。


「追いかけられると、つい逃げたくなるよね」


『・・・・』


カモミールは右手で杖を持ち、何かを唱えた。

黒髪の清楚系美少女に姿が変わっている。

髪色と瞳の色が変わるだけでだいぶ印象が変わる。

服装も女子生徒の制服になっていた。


「ユウヤ、この姿なら目立たなくていいでしょ?魔法で姿を変えてみたんだけど。不自然じゃないかな?」


「お、おう」


びっくりした。

魔法ってそんな事も出来るのか。

便利だな。



**



「あみ?」


家の前で幼馴染に会った。


「あら、裕也女の子と一緒とか珍しいわね」


両腕を胸の前で組むあみ。

学校では上手く隠れたと思ったんだけど、家の前で会ってしまうとは。

因みに今のカモミールは黒髪美少女である。

上は白いブラウスにジャケット、下は紺のスカートでどう見ても同じ学校の生徒に見える。


「この子は従妹いとこなんだ。たまたま一緒になったんだよ」


「へえ~そうなんだ。同じ学校に従妹がいたとか、聞いたこと無かったけど・・」


あみがカモミールを見て、目を反らした。

何だか落ち込んでいるみたいだが、どうしたのだろう。


「じゃあ、また明日な」


俺はあみに手を振って、玄関のドアを開けた。



****



「それにしても・・ここは何処なんだ?」


数時間前、おれたちは青い制服に帽子を被った男たちに囲まれていた。

先ほどまで家を作る作業をしていたはずなのだが・・急に見たことのない景色になっていて、戸惑っていたら突然声をかけられたのだ。


**


広い通りで、見たことのない金属の箱の乗り物が幾つも行き来している。

あれは鉄だろうか?


ブブーッ


「「危ねえじゃねえか!死にたいのか!」」


騒がしい場所だ。

大きな音を出され、俺たちは立ち尽くしていた。


突然、青い制服に帽子を被った男たちに囲まれた。

男たちの様子を見ていたが、魔法を使う気配が無い。

何か話をされたが、さっぱり意味がわからない。

言葉は分かるのに、言っていることが分からないのだ。


そうこうしているうちに、おれたちは捕まってしまった。

牢屋なのだろうか。

そんな時どこからか、声が聞こえてきた。


「大丈夫だよ。ぼくは君たちの味方だよ」


眩しい光に包まれたかと思ったら、屋外に出ていた。

目の前に現れたのは一人の少年。

まだ10代に見える。


「ぼくも異世界から来たんだ。元々こっちの住人だけどね」


黒い髪の少年はニヤッと笑った。


「住む場所を提供してあげるよ」


少年は言った。


「アレク信用していいのか?」


「何とも言えないが・・狭い部屋に閉じ込められるよりはましだろう」


「そうかもしれないが・・」


得体のしれない少年。

先ほどの光は転移魔法だと考えてもいい。

このまま従うのも怖い気がするが、あそこに戻るのも嫌だった。


「宜しく頼む」


おれたちは得体のしれない少年を信じるしかなかった。

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