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gr 00 2-3

御一読頂けるとの有り難いし嬉しいです。

今宵も宜しくお願い致します。

 こうして、タクヤはユキヒロに一方的にコテンパンにされ、世〇末覇王の喧嘩最強伝説は呆気なく崩壊したのであった。ただ、それでも本当のところは「実力が全く伴わないくせに、よくもまあここまでもったものだな、否、もたせてしまったというべきか」というのが実際だったのではあるが。タクヤの誇る「ケンカ連戦連勝不敗伝説」――要はコケ脅しとイキり倒し、圧倒的な自らの強さに対する(殆ど)根拠のない自己評価の高さと周囲のお人好しに因る(ほぼ)不戦勝から成る独りよがりもいいところな戦歴であり、手前勝手極まる伝説であったわけだが。要するに、タクヤというのは自分で自分の吐いたウソを真実だと信じ込み自分に酔いしれ、なんならウソをつけばウソをつくほど相乗効果で自己に陶酔していられる(斯様な体質を死の淵から生還すればする程強くなる――故に、同じ惑星の“民”である主人公を下級戦士と当初は見下していたエリート中のエリート、それどころか王族で、「何代目」「何世」などという記述ほなかったものの或いは世襲なのか、母星の名をそのまま自身の名前となっているライバルの王子様などは、自分からわざわざ瀕死の重症を負い、七つの玉により自身を復活させる願いを叶えさせる事で大幅なパワーアンプを図り、ひいては伝説の戦士に成らんとする描写迄ある、? あったのかな?――皆んな大好き某戦闘民族に喩えるつもりはない)、傍から見れば、「そこまでつくるのに一体何時間かかっているんだ?」レベルのビジュアル系のロックバンドのメインボーカルかのような印象を与える、それこそおめでたい奴なのだ。そんな輩の性格がクズでカスだったが為に周囲の同世代は迷惑していた訳なのだが。

 それでも仮にもスクールカーストの頂点が最底辺にいいとこお手軽にブチのめされた現実は事件といえば事件ではあった。まさかこれほどまでに弱いとは、ここまで口だけ番長だったとは、誰も思ってはいなかったのである。

 タクヤは実際に喧嘩が強かったのである。……強かったことは強かった、……こともあった。……そういう時代もあるにはあったのである。故に、「ケンカ最強伝説」を構成する白星の全てが全て実質不戦勝という訳でもなかったのではある。

 タクヤは超早熟であった。……つまりはそういうことである。故に、序盤もいいとこ、本当に最初の方だけ――それこそ小学校入学から少しくらい迄――は確かに「ケンカ最強」だったのではある。同級生同世代と比べて相対的に相当立派な体格でビビらせ、その体躯に伴う考え無しに振るわれる馬鹿力(それは「火事場の〜」などというものではない普っ通の単細胞なバカヂカラである)それを異常に低い沸点から一気にMAXで発動し、ムダにスゴみイキリ散らかし、何の芸もなく暴れまくる――そのバーサーカーもどきっぷりは、大半の強敵ともに「こんなヤバいヤツとはこれ以上関わりたくない! ヘタに抵抗しようものなら何をされるかわかったもんじゃない!」というある種の諦観をもたらし、そうして生じたある種の無抵抗に付け込み一方にボコり倒す。――こんな感じの有り様でタクヤは最強だったのである。但し、何分超早熟だっただけなのだから、やがて馬脚が露わになる訳なのだが。故に超早熟だったが為に人生の最序盤では同級生や同世代よりは目立って背が高かったりしていたのだが、裏を返せばこのことは成長が頭打ちになるのも超早く、後に、デクだの“民”などと見下していた者達にバンバン色々と追い抜かれても、別に何の不思議もないのである。実際、タクヤは悉く追い抜かれまくったのであるが。解り易い例としては、例えば背の高さなどは――成長が人並みよりも可成り早く頭打ちになったのであるが、その時点での彼の身長は、とある口の悪い元・女性プロゲーマーの言うところの「人権がない」に遥かに満たない。

 但しコイツの自意識には頭打ち等というものはなかった。「頭を垂れる稲穂」どころか、何処迄も膨張の一途を辿るバ○ンガであった。

御一読頂き有難う御座いました。

御意見・御感想等頂けますと励みになりますし、今後のに参考にもなりますしで、作者にとっては大変喜ばしいです。


それではまた明日午後10時にでも。

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