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イキリが少々カタリます。
今宵も宜しくお願いします。
「オレたちはあまりにもビックだった……。そう。ビッグ……。いや、あまりにもビッグ過ぎたのさ。少なくても、このオレは、な。いや、特におのオレは、な。オレたちは端から国内なんてもんは眼中になかった……、こんな狭っ苦しい島国に収まる器じゃあなかったのさ。このオレは、な。オレたちから見れば、国内の族なんてもんはアリンコみたいなもんだったのさ。まるっきり話にもならねえ。取るに足らなかったんだよ。少なくても、このオレには、な。もっというと、そんなオレたちにとっちゃ、全国制覇なんざオママゴトだったのよ。そうさ、少なくても、このオレには、な。そんなくっだらねえお遊戯にオレたちが、っていうか、このオレ様が付き合うはずがねえだろ。ビッグな……、そう、あまりもビッグ過ぎるオレたち、しいてはケンカ最強のこのオレ様が見ていたのは世界……。そう、オレたちっていうか、ケンカ最強のこのオレが目指したのは世界統一……。そう、ケンカ最強のこのオレ様の主戦場はハナから世界だったのさ。だって、それしかケンカ最強のこのオレ様に相応しくねえじゃん。だって、それっきゃケンカ最強のこのオレ様の眼中にあるはずがないっじゃああないか。そんなケンカ最強のこのオレ様とその他大勢の手下どものレコードが、メモリーが、レジェンドが、こんなところに残っているはずがないじゃああないか」だそうである。 ここまでを聞いただけで――当然、もっと速やかにだったのかもしれないが――その場にいたマスコミュニケーションに携わる者は皆が皆、誰もが同じことを思ったことだろう。「ぞわっ」「ひっくわー」「こいつやっぱあれじゃん」「やっぱやっべー奴だわ」「バカ」「アホ」「たわけ」「いいところナルシスト」「気持ちが悪いし、気色が悪い」「『ケンカ最強のこのオレ様』って無駄にやたら連呼しててしつけーしうるせえわ」「言いたかったんだろう」「喧嘩は知らんがメンタルは超強」「自己評価が妄想レベルに高い」「自分大好きなんてもんじゃない」「すっげー思い上がってる」「何様のつもりなんだコイツは」「頭がおかしいし」「頭が悪い」「どこかの自称・国○政治学者くらいには上から目線」「自分を何様だと思いるんだ?」「ラリってんのか?」「スったんだかウったんだかしらねえけど、ヤクでもやってんのか?」「こういう奴は百パーくっそザコ」「想像を遥かに上回って重度の中二病の自己陶酔野郎ときてやがる」「よりにもよってなんだって、こんなど低知能極まりない、どチンピラが……」等々。
それではまた明日、この時間に。
次回は「イキリは更にカタるが、普通に突っ込まれ、いつものようにブチギレる」という感じになります。いざ書いてみると、何だか本当に平板で身も蓋もないですが。
予告編みたいなのはしない方が良いですか?
もし、御意見あればお聞かせ下さい。