*設定資料2* エレンシア大陸地図と諸国紹介
主人公ノア・アルヴェーンが、妹セシルや『黄昏の梟』のメンバーと別れ、一章が完結しました。
今回から二章、諸国見聞編に入ります。
本文に先駆けて、エレンシア大陸の地図を作りましたので、ご紹介します。
諸国の設定も是非、ご覧になって下さい!
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エレンシア大陸は中央で南北に縦断するクリスタリア山脈によって、西と東で文化圏が異なっている。
西側は五百年前より栄え始めたスパソニア帝国を筆頭に、現在最も勢いのあるラデリア帝国など、いくつもの軍事大国がひしめいている。
領土争いはもとより、大陸中の覇権争いが熾烈である。
近年海洋進出や宗教戦争によって、その傾向はますます強くなっている。
東側はかつて最強と恐れられたレ―ヴァン王国が広大な領土を誇っている。
しかしクリスタリア山脈によって西側との交流が少なく、独自の貴族文化が栄え、時代の波に取り残されている事実が明るみに出る日は近い。
<諸国紹介>
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シャレーク王国 王都エミナス 言語:レ―ヴァン語 通貨:マーベル
本物語の出発点。エレンシア大陸最大の大樹海の東半分を有する。その玄関口であるフォレストゲートは冒険者ギルド発祥の地として有名。
主人公ノア・アルヴェーンの出身地と思われる。
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ナルフムーン王国 王都:スーファ 言語:レ―ヴァン語 通貨:リアラ
北部メレーネ川上流は大樹海の西半分となっている。
地方都市サークルレーンに、セシルの母方の実家がある。
南部はメドーリア海に面し、温暖な気候である。
竜神岬はエレンシア大陸最南端でもある。
ぶどうやオリーブの栽培が盛ん。
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ボローニャ公国 首都:リムブルン 言語:ラデリア語 通貨:メルク
以前はナルフムーン王国領であったが、約五十年前のラデリア帝国の侵攻によって、南クリスタリア山脈を境に西側が切り取られた。
その後帝国ボローニャ侯爵がこの地に入り公国となった。
サレニア海沿いの海岸線や南クリスタリア山脈の眺めはとても美しい。
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ラデリア帝国 帝都:バルシュタット 言語:ラデリア語 通貨:メルク
現代で最も勢いのある国家。
いくつもの属国を従え、さらに領土拡大に意欲を示している。
しかし諸刃の剣で、地政学的に古代より侵略を受けやすく、国土は戦火が絶えない。
聖女テレージアの出身地。
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スパソニア帝国 帝都:アムリード 言語:スパソニア語 通貨:リスタ
エレンシア大陸随一の格式を誇る、サウスブルグ家が君臨する大帝国。
暴虐の艦隊を擁し、植民地政策に成功、この世界初の覇権国家となった。
近年は巨大化した帝国に腐敗が蔓延し、衰弱傾向にある。
芸術家ザルベルト・シュトラウスの出身地。
表向きに正統な皇室が存在するが、その源流である妖女帝の影がある。
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フォルノア王国 王都:ベルアーユ 首都:ルアーブ 言語:フォルノア語 通貨:フォール
絶対王政が特徴の王国。よって民衆は苦しい。
歴史上、南で接するスパソニア帝国とは敵対関係にある事が多い。
伝染病を恐れ水を嫌うため、民衆はとても不潔な環境で生活している。
街中は異臭で満たされている。
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ルキニシア公国 首都:ランデルダム 言語:フォルノア語 通貨:ルキ・フォール
フォルノア王家と血筋がつながる公爵が治める国。
近年海峡を挟んだイルムランド王国と戦争状態にある。
国土は低地が多い。
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イルムランド王国 王都:チェスター 言語:イルムランド語 通貨:ルキノ
小さな島国だが、海洋進出によって急速に国力を上げている。
戦列艦艦隊を有し、制海権を拡大しつつある。
次世代の覇権国家と目されている。
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神聖シャ―ル国 聖都:セントレイシア 言語:ラデリア語 通貨:シャ―ル・メルク
いにしえに女神シャ―ルから祝福を受けたとされる国。
神聖シャ―ル教の中心地。各国から巡礼者が絶えない。
教皇庁が政治の中心でもある。枢機卿選挙による教皇が国家元首。
現聖女ローゼマリーが住まう。
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タスクランド連邦共和国 首都:グラッセル 言語:スパソニア語 通貨:旧リスタ 新ギータ
聖歴1612年にスパソニア帝国より独立を勝ち取る。
この世界初の王家が存在しない共和国。
優秀は造船技術を持つ。
貿易により急速に国力をつけている。
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ヘッグルント公国 首都:ザレーク 言語:ラデリア語 通貨:メルク
北クリスタリア山脈の西側に広がる国。山脈東側のレ―ヴァン王国との交易路はセドリア峡谷のカールソン砦のみである。
過去三百年王家が安定せず、現在はラデリア帝国派のヘッグルント公爵が治めている。
内乱が多く、国民は貧しい。
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ハルッセン公国 首都:ノルビーク 言語:スパソニア語 通貨:ハルッカ
エレンシア大陸北部、半島の国。北海に面した沿岸はフィヨルドが美しい。
人口のほとんどは南部キルム海沿いに集中している。
古くからスパソニア帝国の属国である。
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エレン王国 王都:ザヤッツ 言語:ラデリア語 通貨:メルク
傭兵の国。
国土の九割が山岳地帯そして高地のため、農耕に適していない。
働き手は大陸をまたにかける傭兵として外貨を稼いでいる。
戦史にはエレン王国傭兵団の記述がいくつも登場する。
勇猛果敢は仕事には定評がある。
特に神聖教会との繋がりは深い。
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レ―ヴァン王国 王都:サンクリッド 言語:レ―ヴァン語 通貨:マーベル
エレンシア大陸、東の大国。伝統と格式を重んじる貴族社会は停滞を生み、西側列強諸国に比べて相対的に弱体化している。
前賢者リフェンサーの故郷。サンクリッド王立学院までノアを導く。
この物語中盤の舞台となる。
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バークマン王国 王都:フォーリーン 言語:レ―ヴァン語 通貨:マーベル
バークマン王家はレ―ヴァン王家と古い血縁関係にある。
王都フォーリーンはメドーリア湾最大の港湾都市であり、その利益によって小国ながら国力は高い。
温暖な気候、高賃金のため、国民は豊である。
物語中盤の舞台のひとつ。
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グラブフォルム王国 王都:ラムザ― 言語:デール語 通貨:グスマ
ミドルイースト諸国の西端に位置する為、独自の混合文化が発展している。
三百年前に東大陸の大帝国モンデールに征服され、その末裔が現在の王家一族と言われている。
言語や通貨もモンデール帝国時代から、引き継がれている。
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グスプク公国 首都:ヨルク 言語:デール語 通貨:グスマ
国土のほとんどが低地で、温暖な気候なため、稲作が盛んである。
グラブフォルム王国の兄妹国。
習慣や文化はミドルイースト側のものである。
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ラゼミア自治区 首都:トゥインテ 言語:不明 通貨:――
美しい南海の島々で暮らす少数民族の自治区。
閉鎖的で他民族への警戒が顕著。
一説によると、アルフヘルムのエルフ族の影響を受けているとも言われている。
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メルスーン王国 王都:アデイジ 言語:デール語 通貨:グスマ
茶葉、綿花などの栽培が盛ん。高価な農作物を産出できるので、西側列強諸国からの干渉が強い。
王家は独立性を維持するために苦労している。
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トゥラーラ諸国連邦 首都:―― 言語:デール語 通貨:――
騎馬民族小国家が多数存在する広大な平原を有する。
そのほとんどが旧モンデール帝国の末裔と言われている。
首長達の連邦制がかろうじて成り立っている。
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フェルディーン王国 王都:プリケマ 言語:レ―ヴァン語 通貨:マーベル
国土のほとんどが人間の居住に適さない。プリケマ湾沿いに少数が暮らす小国家。
漁業が唯一の産業である。
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北方小民族自治区 首都:―― 言語:レ―ヴァン語 通貨:マーベル
エレンシア大陸の最も北方にすむ少数民族。
海獣の狩猟を生活の糧としている。
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<通貨について>
この世界、この時代のエレンシア大陸においては、未だ経済が膨張に至っておらず、金そのものを貨幣として流通させる『金貨本位制』がすべての国で採用されている。
便宜上各国質量を統一しているので、経済的にほぼ同価値で取引される。
混ぜ物による品質低下は、その国の通貨の価値を結果的に弱めるので、各国とも厳密に管理している。
*日本円との対比(おおむね)
金貨 100,000円
大銀貨 10,000円
小銀貨 1,000円
銅貨 100円
銅貨(穴あき) 10円
鉄貨 1円
エレンシア大陸地図は如何だったでしょうか?
古地図風だと、地名の視認性が悪かったので、今回は地形と地名優先の今風の感じで描いてみました。
いずれ古地図バージョンもアップしたいと思います。
最後までお読み頂き、ありがとうございました。