87話 山場(4)
俺はほかの領主たちとその日の夜、野村の野営地にに集まる。野営の時に一度、今回の動きの反省を行いたいという野村の提案によって全員が集まったのである。まず最初に野村が言った。
「今回の作戦の反省をしっかりと行い次の戦に備えたいと考え今回、集めたのだが全員が集まっていただき感謝する。今回の反省について何かある人は言ってもらいたい。」
全員が少し考え込む。俺は他の者を見て誰も言わないならと思い言った。
「今回の梅田家の突撃についてなのだが少し押し込みが弱かったことが課題だと思う。」
誰も何も言わない。一つ間をおいて梅田少しの怒りをにじませて言った。
「そうでしたか。兵の練度不足だと言いたいのですか。それとも部隊の指揮に問題でもありましたか。」
「そういいたいわけではない。兵の数の割には頑張ったほうだと思う。そうではなく兵の数が少し足りないのではないかといいたい。」
俺がそういうとそれを聞いた松本が言った。
「それもそうだな。確かに梅田家の兵の数はほかの家と比べ多いとは言え今回の部隊編成の中で見ると数が一番少ないところになる。それを考えると確かに少しこの部隊を少し補強したほうがいいのは確かだ。」
「では数的に我が家が行くのがちょうどよい人数になるかな。」
「吉岡殿そうしてもらえるのはありがたい。他には何か言うことはあるか。」
野村がそういうと浜野が言った。
「大野殿に言いたいのだが攻撃を始める段階で他家にもわかるように合図を出してもらいたい。でなければさすがについていくことができない。」
「分かった。今後はそうしよう。」
「他にはあるか。」
野村がそういうが他には特に何もない。また野村がいった。
「次は敵の近くに着いたときにもう一度集まろうと思う。その時は今度の作戦について話し合いたい。」
それから4日ほどかけて次の敵のもとにたどり着く。今度の敵は前回戦った敵よりも大規模な敵である。というのも最初の状態から少しずつほかの部隊との合流を繰り返すうちに大きくなってしまったらしい。しかし相手の数はそれでも二千人ほどとこちらよりもやや少ない。というのが昨日の会議で小林から伝えられた情報だ。今回も俺は敵の斥候に気を付けながら前に進む。もちろん夜間でこちらは月明かりだけを頼りに動いているのだからよほど接近しない限りばれることはないはずであるが念のために小林家のものに念入りに調べてもらっている。そして何とかばれることなく夜が明け始める。今回はちゃんと一緒にいる浜野と野村に伝令を少し前に入れておいてある。兵に突撃の合図を入れる。そして攻撃に入る。今回はうちの兵はとにかく小さくまとめる。とにかく敵陣の深くに突撃する。他の家の兵は俺たちが混乱させた敵を確実に討ち取っていく。それが今回俺が考えた作戦だ。ただ突撃の寸前に思いついたため他家に伝令していない。しかし敵の混乱ぶりから察してくれたのか後ろで討ち取ってくれる。さらに俺は前にと兵を進める。少し経つと横から松本家、反対から梅田家、吉岡家の軍が襲い掛かってくる。敵の混乱はどんどんひどくなる。さらに俺は前に進む。何とか敵軍を突破する。俺は少し走り距離を置く。そして軍を反転させる。そして敗走してくる敵に向かって突撃をする。敵の敗走する集団はばらばらになりながら多くの犠牲者を出しながらさらに敗走していった。後ろから追いついてきた他家の軍と合流すると次の戦場へと向かっていく。
すこし短くなってしまいましたね。戦の内容が思っていたよりも短くなってしまったためです気にしないでくれるとありがたいです。




