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俺の戦記  作者: かな河
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58話 自分の国

 私はこの街の中にいる主な敵を思い出す。街の中心の王宮にはびこっている敵、それから町の反対側の砦にいる敵である。そして前に建てた計画通り、街の反対側の砦にいる敵の討伐をおこなう。私は暗殺が終わってから4週目の今日、直接攻撃に動き始めた。黒田、そして飛び地の支配を任せている中野を呼ぶ。今回の作戦において指揮官を任せる予定の人だ。そして私は作戦を伝える。

 次の日の夕暮れ、部隊を二つに分け軍を出発させる。片方の軍は私が率いてもう片方の軍は黒田と高橋を呼ぶ。私はこの間、協定を結ばせてもらった領主の領土内を通り敵の砦の裏側にまわりこむ。休息を少し挟ませたりして万全の状態で攻撃ができるように気を付けながら動く。そして敵の砦が見える位置で最後の休憩を入れる。1時間ほど休み、兵に攻撃の準備をさせる。その間に私は一人で砦の様子を偵察する。そして30分後命令を下す。

 「火矢、用意、撃て。」

 俺は大声で命令を下す。命令通りに数自体は少ないものの火矢が撃ち込まれる。俺は状況を見てもう一度命令を出す。

 「第二陣用意、撃て。」

 すぐさまに徐々に砦の内部から火が上がる。砦を外から見て気がついたのだがここの砦に住み着く賊も私たちが今いるところにもともと住み着いていた賊同様、外からの攻撃を想定していない。だからもしかしたら砦の外側の部分に建物を作っているのではないかと感じた。予想どうり建物がありそこに引火したようだ。燃え上がる砦の上に人が徐々に集まる消火作業と状況確認のために来たのだろう。私は次の命令を出す。

 「投石用意、始め。」

 投石が始まる。しかしこちらのほうが下にいるのでそこまでの威力を発することはない。しかしそれでも混乱を大きくすることはできる。そのまま準備していた小石を投げ切りる。

 「全軍、突撃」

 そのまま城壁の下にたどり着く。砦の壁に梯子をかけ、上に行く。もちろん火の手が弱そうなところに向けてだ。しかし火が燃え盛っているわけだからうっかりすると全軍焼死の可能性がある。だから一番上にいる兵には自分の判断で上がるようにと伝えてある。10分ほどすると一番上のものが砦の上に降りる。敵の懸命な消火のおかげで火の勢いが戻ることはなかった。しかしその間に私たちの部隊が砦の上に拠点をうまいこと作り終わっていた。消火作業が済んだ敵がこちらに向かってくる。我々の部隊もすべて砦に上がり切り戦いが激化する。徐々に私たちの部隊は押され始める。私の指示のもと小さく集まりながら戦う。たまに敵の乱れている部分に人を多くやり、圧力を強める。しばらくするとまた元の体制に戻すを繰り返し、現状維持を試みる。この状態を1時間ほど続ける。兵の体力の限界が見えてくる。しかし敵は攻撃してくる兵を次々に変え攻撃を仕掛けてくるので疲れが見えないたぶん向こうの兵力はこちらの二倍といったところか。しかし戦況はここで大きく覆る。黒田と中野の部隊が到着したのだ。そこからは早かった。砦の中に黒田と中野の部隊の侵入をすでに許しているのでいるのだから一瞬で崩れるのは目に見えている。5分後敵の頭をうち取りすべてが終わった。

 「どうでしたか。新兵の使い心地は。」

 中野が話しかけてくる。

 「悪くなかった。しかしお前たちのように強力でなくさらに統率の取れ方もいまいちだ。」

 私が返すと中野は笑いながら言葉を続ける。

 「仕方ないですよ。もう少し訓練すればその感覚も薄まりますよ。」

 「しかしお前の立てた作戦はいいものだった。」

 私が褒めると中野は少し驚いたような顔をしながらこう言った。

 「そんなことはないですよ。岩田様がいろいろと改善していただいたおかげでうまくいっただけですよ。」

 「そんなことはない。この作戦の大体の流れはお前が考えたものであろう。」

 こうはいったけれど確かに中野の計画をそのまま実行していたら大変なことになっただろう。しかし砦の外に向いてる警備の薄いほうから奇襲をかけ敵の意識を街のほうからずらし、もう一つの部隊で街のほうから攻撃する、というものは良い案であった。さらに言えばこの案の肝は私に新兵を直接、率いらせることであろう。私は古参の兵以外を囮としてしか見ていなかったが自分で直接、率いることで戦力として改めて認識させられたのだ。私は中野と黒田にこちら側の守備を任せると兵士の半分を引き連れて元の領土に帰ることにした。

 岩田の回を書くにあたって読み返しました。占領(9)と占領(10)の間にあるはずの一話がなんか抜けている気がします。そのうち付け足すかもしれません。付け足した場合は後書きで連絡します。そのほかにもいきなり話がとぶことや、死んだはずのキャラが前触れなく復活させているかもしれません。いったん全部、読み直して話を付け足したりして直します。謎の復活を遂げているキャラがいた場合は見逃してください。今後は慎重に書き、こういったミスをなくしていきます。今後も俺の戦記をお願いします。

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