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俺の戦記  作者: かな河
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45話 野戦(6)

 「二手に分かれ敵の横を駆け抜けろ。」

 俺は兵に指示を出す。うまいこと敵をかわし敵と自分の部隊の場所が入れ替わる。ここで敵の軍の動きを見て逃げれないことを悟った。どうやら足の速いものだけをとりあえず集めてここまで来たらしい。だから戦力は五分五分といったところか。すると勝敗を分けるのは指揮官の戦術というところか。とするとこれは不利だな。向こうは俺に戦術を教えたもの。つまりこちらの手の内はほとんどばれているわけである。しかしこちらも大金はいて戦術を習ったのだから敵の手の内も少しはわかる。今度は俺から突撃する。その際に中央の兵をを少し前に出す。敵とぶつかった際に敵の側面にわが軍の端のほうにいる兵が回り込めるように中央部の兵で気を引くためだ。しかし残念ながら向こうはこちらの意図に気が付き側面の兵に注意を促す。結果、側面への攻撃はうまくいかず敵の内部まで深く食い込むことができなかった。急いで俺は敵の側面に攻撃しに行った兵に向け中央の兵の後ろに戻るように命じる。すると敵の兵はわが軍の退却する兵を追撃してくる。どうやら今度は俺の軍を側面から攻撃してこようというのか。仕方ないので中央の部隊と同じところで退却を止める。すると今度はさらに横に動こうとする。俺も横に動くように指示を出す。しかしさらに横に動いていく。どんどん広がっていく。ついに端のほうが見えなくなる。普通、こんなに直線的に展開することはあるか。戦力的に散ってしまうのは避けるべきだといっていたのにどういうことだ。少し考えるとようやく理由がわかってきた。どうやら俺がまだ煙幕を持っていることを警戒して戦線を長く伸ばして煙幕の効果を防ごうとしているのだろう。しかし俺は持っていないのだからその必要はないのだがな。この誤算を利用するしかない。もう軍を集めるのは無理だろう。そうするとどうするべきなのだ。いや簡単だな。ここにいる軍の数はかなりのものだ。ということは強引にここを突撃して破り横のほうに行くのがいいかな。

 「ここを破り急いで敵の軍を虱潰しに殺していけ。」

 とりあえず破り、とりあえず俺から見て右のほうに軍を動かす。なんか何も考えずに動かしすぎかもな。まあいい。少しずつ前線を壊していく。問題は道から外れて林の中で戦っているところにいるやつらは救出するのは全軍が向かうのは難しいと判断する。仕方ないので道を占領する方向に動き始める。しかし問題はあいつがいることだ。そうわが師だ。わかっている。あいつを無視して進めることはできない。あいつは俺が無理やり突破することを目ざとくきずいて動き出した。しかし兵力はこちらのほうが多い。ここは無理やり殺しつくそう。なぜなら兵力が多いのだから勝てる。つまり指揮官を黙らせるのが一番いい。そう判断すると指揮官に向かい突撃する。無理やり切り込むとさすがに守られる。ここからは強制一騎打ちといこう。そうすれば兵たちがうまく進めてくれるだろう。そうと決まれば急いで近くにいる兵を5人ほど集め強行突破班を作り、わが師のもとに駆け出す。

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