表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺の戦記  作者: かな河
44/132

44話 野戦(5)

 俺は煙幕の外に出てきてしばらく軍の状態を見つつ歩いていたところ本当に驚いた。別に軍の数が大きく減っていたとか逆に無傷だったとかではない。そこはだいたい予想通りだった。そこではなく敵がいたのだ。確かに俺が今通っている道は俺の領国に帰る道の中で最短のルートだからいても不思議はない。しかし俺よりも前で待ち構えてるのは想定外だった。しかも俺らがここを敗走してくるのを見越してここにいたという形でなく煙幕の中では勝てないと見越して慌ててここに来たという感じだからなおのこと驚いた。俺らより早くあの中を抜け出しているやつらがいるとはな。しかし敵も戦う準備が整っていないのか指揮官が前に出てきて俺に話しかてきた。

 「大野殿、よくここまで逃げてきましたな。」

 俺も準備が整っていないのは同じなので兵に指示を出してから答える。

 「よくぞあなたもあそこから抜け出したな。そしてなぜ俺の名前を知っている。この軍がそうであるという根拠は何もなかったはずだぞ」

 「それは兵糧の流れを探らせてもらったからですよ。」

 なるほどね。こいつらは城の外で俺たちのことを見張っていたのか。補給線が攻撃されなかったのは俺たちが城に攻撃を仕掛けこの策が失敗するのを恐れてだろう。それにたとえ補給線を壊せてもそこまで本国との距離がないこの戦ではまた新たに線を無すばれる確率が高く攻撃されなかったのだろう。それから今言えることがもう一つ。最初から後ろから見張られていた俺はずっと罠の中にいたのだろう。しかしどっかで見たような顔だな。俺はとりあえず話を続ける。

 「よくお前らの兵糧が絶えなかったな。俺がもう少し待てば兵糧がなくなっていたんじゃないか。」

 「大野殿確かにそれは言えますが遠藤殿にせかされれば大野殿は動きますから心配はしていませんでしたよ。」

 おいおい、つまりあの手紙は偽物だったてわけか。松本家からの依頼の話ってやつ。

 「よく遠藤の字をまねられたな。お前らに見せた文字は4字しかないはずだぞ。いくら俺でも十何年も見てきた字とそれ以外は区別できるつもりだ。」

 「それはそうでしょうね。しかしそれが遠藤殿に字を教えたものの字だとしてもですか」

 俺はここでようやくきずいた。

 「あなたは先生だったのかい。どうりでやることなすこと見抜かれるわけだ。兵法から文字まですべてを教えたのはあなたたちだものな。」

 「だからこの話し合いが成立するわけでしょう。お互い同じことを考えているから軍の一番上が出てきて戦場で話すという事態が起こるのです」

 「てっきりすべての軍の指揮官がこうするのかと思っていましたよ。」

 「そうですね。傭兵の仲間の中にはこのようなことをするものが多いという話です。すべてではないですよ。」

 「全くそれならそうだと教えてくれればいいのに。高い授業料を払っていたのですから。」

 「あの頃想定されていたのは傭兵との戦闘が主でしたからね。」

 確かにそうだ。傭兵が平和によって落ちぶれ野盗になったことが多くそれの討伐のためにそれとの戦闘が主な領主の仕事であった。ちなみに傭兵の中にはこの人のように次期領主の家庭教師をおこなっていることがあるのだ。その中のこいつともう一人の

 「人との会話中にほかのことを考えるのは褒められたことではありあせんね。」

 「過去を振り返らせてくださいよ。この間の遠藤といいそんなに速度重視でどうするのですか。」

 「何を言っているのですか。あの遠藤からの手紙は私からの手紙でしょう。急いでるのは軍の準備も整ったので最後の交渉を行いたいからです。」

 「何ですか。」

 「私を雇ってもらえますか。」

 「一体あなたを雇うのにいくらかかるんですか。今雇っている人がどれだけ払っているのかは知りませんが俺の国はそんなに金はないですよ。特に二人も雇うのは無理ですよ。傭兵の雇い方はあなたの授業の最初に言われたことですよ。」

 「そうですね。突撃。」

 早いな。攻撃が。こちらも動き出す。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ