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俺の戦記  作者: かな河
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37話 占領(8)

 私はしばらくの間、兵を休ませることにしようと考えた。だから次に行おうと思うことは今までこの砦を治めていた集団が同盟を結んでいたところとの同盟を結ぶために動くのが一番いい。今までどのようにして同盟を結んでいたのかは知らないし黒田も知らないと述べているので従属的な立場を強いる同盟一本で他のところと結ぼうと思う。たとえうまく結べなかったとしても問題はない。もともとは武力でもって全面的に統一する予定であったし今もその考えにあまり変わりはない。ただし少しの間、休みのために軍事行動は控えることにしたわけだがそのついでにうまく犠牲を払わないで支配地を増やせるのならそれに越したことはないと考えたからだ。そのために現在は黒田をあちこちの支配者に合わせに行っている。護衛には順番に入れ替えながら私の兵を10人ほどつけている。今のところ二つの支配者が服従するといっているが規模はとても小さく、さらに新たな飛び地を作ることになっただけであった。しかしそれでも10人ほどの兵をその支配地に送り込み土地の防衛と近くの支配者についての諜報活動にあたらせた。さらにもともと抱え込んでいた兵は私の手元に強制的に引き取り調練をやらせている。二人とも最初は渋ったものの最終的には脅すことで問題は解決した。兵の数は合わせても20人くらいと少なめである。ちなみに現在もともと支配者であった二人は名目上何も変わっていないが現在は私の兵士の監視のもと実権はすべて奪っている。この体制にもって来るまでに10日ほど費やしてしまった。しかしその間に諜報などの成果でここら辺の大体の勢力図についてがわかった。すべての支配地をつなげて回りその間に敵をなくし点としてではなく面で支配を固めるためには4人の支配者を倒せばいいことが判明した。どのくらいの人数の戦力であるかはわからなかったが黒田や元支配者で現在は私の傀儡の二人の話から推測するにだいたい敵4人合わせて60人くらいだろうとのことだ。しかし信憑性のほうはあまり期待できないので参考程度にしか取り扱わないことにする。



 俺が久しぶりに領地に戻り居住地に戻ると中から石井が出てきた。

 「大野様、無事にお戻りして何よりです。早速なのですが兵を20人ほど遠藤様のもとに送ってもらえないでしょうか」

 「一つの城を守るのに20人でかまわないと遠藤は言っていたのか。」

 「同じ質問を遠藤様にしたところ詳しいことは大野様に聞けばわかる、と返されたのですが。」

 遠藤らしい返し方だな。軍事については遠藤よりも得意だと考えてる俺にも考えさせて俺がダメそうだと判断したらもっと多くの兵を引き連れて城にやってこさせるためにあえて石井にはすべてを伝えなかったのだろう。さらに俺がめんどくさがって何か理由がないと考えないことを見越してかわざと石井に質問させるように仕向けたな。仕方ない考えて石井に話すとするか。少しの間俺は考えて石井に向かって話し始めた。

 「ここらにいる主な敵はもともと統制派として固まっていた連中だけで他にはいることにはいるがここまで攻め込めるほどの余裕はない。さらにその主要な敵の統制派は我々に押され気味でとても取り返す余裕はない。だから20人でいいということかな。」

 「さすがですね。遠藤様と同じことを言いますね。」

 え。理由きいていないんじゃないの。

 「遠藤さまはそのことを確認しようとしていたのですが大野様にも考えてほしかったらしくこのようにするようにと指示されたのですよ。」

 なんと。石井は知ってて協力したのかよ。俺はどんだけ怠惰な主人と思われているのだ。

 「それから内政に関してなのですが遠藤様に指示を受けいろいろとやっていたのですが大野様でなくては指示を出せないようなものも多くありましたのでお時間をいただいても構いませんか。」

 なるほど。どうりで怠け者だと思われているわけだ。内政に関して見られていたのか。その後俺は内政に関しての判断を下し続け(といっても遠藤の判断を承諾するだけなのだが)一日が去ってしまった。その後遠藤に兵を届けに行った。するとまた遠藤からも内政に関して説教を受けついに遠藤を内政一筋に絞らせることを承諾してしまった。どうやらこの間の戦いで国日城周辺の山を焼いたことで問題が多発しているらしい。しかし遠藤ができる部下であることは変わりなく降伏しそうな城に対して揺さぶりや交渉をかけ始めていたらしく俺はそれを引き継ぐだけで簡単に城を手に入れることができそうな状況にしてくれていた。

今回はかなり長くなりました。岩田を中心に書くと会話がないせいで短くなりがちですが大野が中心になると余計な会話などで長くなりがちですね。

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