30話 亡命
勢いに任せて飛び出したように見えるし実際のところそんな感じなところがあるが完全に予定を立てていないわけではない。もちろん完璧なものとはいいがたい。しかしそれでも私が計画したものだ。私の元上司にあたる老人どもが作った計画とは違う。
「伝令です。ここの領主が我々の動きに感ずいてどこの軍か詳細を明らかにするように使者を送ってきています。」
「敵意はないこととここを通過することだけだということを伝えろ。ここらの小領主は国境の警備と他の小領主とのいざこざで我々にかまっている暇などない。害がないと分かれば気にしないだろう。」
できればこの速度のまま行軍を続けたい。余計なものにかまっている暇はない。それにこのまま松島家に転がり込んでも相手にされないだろうからどこかで一つ名をあげなければならない。そのことについてもちゃんと計画は持っている。とりあえずこのまま進めば大清帝国時代の首都につく。この速度での進軍が続けばの話だが大体あと12日ほどで到着する。とはいえまだ2日目だ。これからについて考えるのは到着してからでも遅くない。今は目の前について考えるべきか。さっきは心配ないといったものの用心に越したことはない。連絡用に私の近くに待機させている兵に声をかける。
「軍の中心近くにいる兵と外側にいる兵を交代させろ。時間的にはまだだが構わない。戦闘に備えて外側にいて気を張らせ続けた兵よりも内側にいて緊張を少し説いていた兵を外側につかせたい」
「わかりました」
「それから少し進軍速度を上げるように伝えろ。今日中にここの領主の領土を出たい。」
「わかりました」
少しすると内側と外側の入れ替わりが起き行軍速度も上がった。昨日、今日は仕方なく他人の領土の真ん中をつっきているが明日以降は国境地帯の帰属がはっきりしていない場所を通るため総勢200人ほどの我々はそこまで注目されることもない。もちろんどこの軍かはっきりしていない我々は攻撃されやすい。しかしある程度の速さで行軍していればわざわざ追ってくることもない。しかし今は帰属がはっきりしている土地にいるもめ事を避けるべくなるべく早く通過をするべく行軍速度を上げる。
僕が大野から言われて向かった城は少し前に大野家に転がり込んできた元貴族のうちの一人の居城でいろいろと他のところと揉めたが何とか大野が支配下に入れることを取り付けた城らしい。とにかく城門の前に来た。どこかに城の兵がいるはずだと思い城の周りをぐるっと回る。しかし不思議なことに一切見当たらない。しかたなく近くを歩いていたここらの農民のような恰好をしているものに事情を聴くことにした。
「すいません。ここの城の城主はどこにいかれましたか。」
「あんたここの城主の関係者か。ここの城主なら昨日くらいに急に出て行ったよ。まったくあの岩田といったかなあの新しい城主は無責任だな。前の荻野様のほうがずっと良かったよ。」
「そうですか。ありがとうございます。」
ちなみに荻野とは大野家に転がり込んできた貴族の一人でここの元領主だ。また護衛と話し合い少し領土に増員を頼みそれから城に入ることにした。増員といっても兵がいるわけはないのでただの労働者や農民をとりあえず集める形になる。(大野いわく遠藤は兵がいなくてもなんとかできるだろとのこと)しかしそれでもはたから見れば軍が入ったように見えるだろう。そのその間に山賊やほかの軍などが入らなければいいのだが。
前にも言っているかもしれませんが今後は週に一回くらい投稿します。




