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俺の戦記  作者: かな河
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20話 同盟、懐柔、裏切り工作

 俺は現在また松本家の領土にいる。前回の作戦の一応の終わりを迎えたからだ。本当だったらこの作戦でもう何ヶ所か都市を陥落させたかったのだけれど敵がこれ以上兵糧に損害を負うと次の食糧の収穫の時期まで兵糧が持たないという事態になると判断したらしく急いで撤退したらしい。遠藤たちが都市を攻撃したのは俺が統制派の大軍にちょっかいかけた日の前日らしい。俺というあの軍にとって目標そのものみたいなのが目の前をふらふらしていても深くまで追ってこなかったのはたぶん俺の作戦の目的にきずき慌ててほかの都市の守りにつくため撤退したのだろう。これでは当初の作戦のように敵の勢力を少しずつ削りながらどこかで一代決戦を行うという作戦を行うことはできないわけだ。しかしこのミスにはいいところも少なからずある。それは食糧の守備のため兵力をあちこちに散らしていることだ。少数勢力の各個撃破を行うことができる。さらにこれは小林家の手柄なのだが敵の都市の中にあった軍事施設の中にあった資料を盗み出したらしくそのおかげでどこの都市にどのくらい食糧が保存されていているのかがわかるらしい。その資料をもとに小林家は各都市に諜報員を派遣したらしくその後食糧が動かされたとしても大体どこにどのくらいあるのかわかるようにしているらしい。これならば作戦の立てようがあるというものである。さてここからは七ヶ国同盟内の会議に移ろう。現在、今後どうするかについて話し合われている。松本が発言する。

 「今後の方針についてなのだけれどもう敵が大きな動きをすることはないだろうからここからは単純な城攻めになる。しかしそれだけでは我々の損害が大きくなりすぎる。そこで各国、和平の交渉などにあたるのが良いと考えているががそのほかに何か意見はあるか」

 それを聞いて浜野が発言した。

 「そのことについてだが我が家は現在統制派軍と敵対していてさらに統制派の本国と今、我々の戦っている飛び地の間の領土を治めている吉田家との繋がりが深く、吉田家との交渉次第では統制派の軍を吉田家の領内を通過させることもできるだろう。この本国に撤退させる代わりに領土を引き渡すという条件を使えばかなりの和平交渉を簡単にするかとができると思う。」

 吉田家とはたぶん最初は中立を保っていた途中で反旗を翻したというところだろう。いつの間にそんなところと結びついていたとは。しかしこれには一つ問題があるだろう。

 「それだと吉田家にも占領した領土のうちいくつかを見返りとして渡さなくてはならないのではないのか」

 と野村が発言する。よかった。俺と同じことを心配しているやつがいた。浜野がこう返す。

 「そのことについては交渉しだいといっただろ。しかしそれくらいは我慢してもらわないと困るな。それとこの条件はあまり兵の数が多いと受け入れてもらえないだろう。当たり前だが統制派の軍は向こうに帰った後も軍であり続けるのだから吉田家の敵は減るわけではないのだからね。」

 松本が言った。

 「浜野家はとりあえず交渉にかかってくれ。その間にほかの6ヶ国で敵の数を減らす。敵の領土をまたいでの交渉になるから連絡を取ることは難しくなるだろうから交渉が終わるまでそちらについてはすべて浜野家に任せるということでかまわないか」

 松本の質問に反論はでず浜野家にすべて交渉は任せることになった。しかし新たに占領する領土のうち半分以上は渡してはならないという条件は付けられていた。そのことが決まるとすぐに浜野は交渉にのため吉田家に向かった。残っている俺たちに向かって松本がこう言った。

 「ここからは誰がどこの都市を担当するかの相談でいいかな。とりあえずは武力を使わないで領土を手に入れたいから。うまくやれば降伏してきた兵たちを我々の軍に取り入ることができれば大きな戦力の増強が見込めるしね。」

 小林が発言した。

 「できれば我々はその交渉を免除してもらいたい。なにせ今各地に諜報員を出しているせいでほとんど人が出払っている。とても交渉に人を割く余裕などない。もし無理やり交渉をせよというのであれば情報はすべて止まると思ってくれ。」

 松本が言う。

 「わかった。そのことについては免除するよ。」

 しかたない。ここで小林家からの情報が来なくなると交渉が難しくなる。それに小林家の人が足りていないというのもほんとであろう。なにせ統制派は俺の領土に来るまでにすでに24の領主の領土を奪っている。そしてその領主一人一人が城を持っていたので24か所に諜報員を送らなければならなかったのである。そしてこれから我々はその24城すべての城を落とさなければならないのである。その後、会議で各家の担当の城が決まった。そこではなんと大野家は6個の城の交渉を行わなければならなくなった。しかもそのうち3つの城はここを落とさなければ次の城に進むことができないという要所でこれはかなりの責任を感じる。くそ。めんどくさいことになってきた。

今日中にもう一話投稿するかもしれません。できなかったらまた来週の土曜日以降に投稿します。

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