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俺の戦記  作者: かな河
123/131

123話 市川家の滅亡(2)

 私は部隊長たちに命令を出し陣形を完成させていく。会議の結果、飛び具の部隊を扱いきるのは難しいと判断し、決戦になるまでに機動的に動き回り敵の戦力を削ってもらうことにした。今回の戦術はやや自信がない。もう少し確実性のある方法で勝つこともできるが政治的な思惑もあり、完勝したいのだ。だから少しの危険を冒す。

 敵の本隊は陣形の完成から二日すると近づいてきた。飛び具の部隊に任せ、進行速度を遅らせたり、数を減らしたりしていく。飛び具の部隊長の田中心は優秀な人物でこちらの損害を抑えながら攻撃と撤退を繰り返す。最初の攻撃から二日ほどたつとついに目視できるところにまでやってくる。敵はまっすぐにこちらに向かってきている。私は陣の位置を少し調整する。こちらの陣は横に一列で中心が敵に向かって大きく反りだしていて中心の反りだしている部分には農民軍にを中心心に編成している。両端に行くと職業軍人たちの比率が増えていく。幅の厚さは中心にいくほど太く端に行くほど細い。騎馬隊は陣の両端で構えている。そして陣の右側の騎馬隊の横に私がいる本陣を構えている。一日ほどにらみ合い、敵は騎馬隊を先行させて向かってくる。私は両端の騎馬隊に合図を出し迎え撃たせる。私の陣から二つの塊が飛び出していく。途中で一つにまとまり、大きな塊となる。そして向こうから来る少し小さい塊とぶつかる。どちらもそのまま駆け抜け、そして馬首を反転させようとする。しかし向こう側にいる一団が大きいためか、やや反応が遅く反転させられず、敵陣のほうにかけていく。そして追われるまま敵陣のうまいこと通りすぎ見えなくなっていく。敵の本隊はいささかもそのことを気にする様子もなくこちらに迫ってくる。そして敵は陣の中心部にちょうどぶつかる。反り出ていた農民軍は徐々に後ろに押し込まれていく。上から見ているわけではないので詳しくはわからないが兵たちも自分達が劣勢だと思ったのか動揺が走る。徐々に押し込まれてついに両端でも戦いが始まる。敵の軍も横に広がったことで中心部分にかかる圧力は減ったものの勢いに乗っているため中心部分は押し込まれる。しかし職業軍人たちで編成されている両端はほとんど動いていない。中心部分とは連絡が取れなくなってくる。そろそろ潮時であろうかな。私は伝令用の狼煙をあげる。するとすぐに両端にいた職業軍人たちが動き出し前にいる敵をうち破り、両側がくっつくように斜めに向かって動き出す。敵は後ろに下がり切った農民軍を追っかけているため、両端の部隊が斜めにに向けて攻撃するとちょうどよく敵の横を取ることに成功する。敵は横から急に仕掛けられた攻撃に動揺し、そして対応する間もなく倒されていく。敵の真後ろは空いているが突然、向きを変えて反転することができずにいる。しばらく待つと遠くのほうから大きな塊が土煙をあげてやってくる。そして敵のがら空きの後ろにぶつかる。四方を囲まれた敵はここからは一方的にやられていった。

今回は少し短かったですね。戦いのシーンはやや難しいのでご容赦を。ここから先は蛇足。今回の話について書くので読みたくない人は読まないでいいですよ。


この戦いを理解しずらかった方はカンネーの戦いの動画を見てください。この戦いをもとに多少、手を加えて書きました。元があっても難しいものは難しいですね。

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