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俺の戦記  作者: かな河
115/131

115話 演習(3)

 私は演習が終わると子飼いの兵たちの怪我の具合を確認していると、小坂からの使者から司令官の集まりに参加するようにと伝えられる。反省会でもやるのだろう。確かに演習をしてそのままおしまいというのはよくない。あとで兵の様子をまとめて報告するように言うと私は小坂のもとに向かう。

 小坂の元にはすでに3人のお偉いさんらしき人がいた。小坂は私のほうを見ていった。

 「ああ、岩田殿来られましたか。みんな、今回の守備役の大将を務めてもらった岩田殿だ。今後、私の補佐に入ってもらい、軍事の統括をやってもらおうと思っている。」

 小坂はそういうと私のほうを見て言葉を促す。私は言った。

 「岩田 響と申します。今後よろしくお願いします。」

 小坂は他の者にも名乗るように目で促す。細身の長身の男がまず言った。

 「名前は木村 流星(きむら りゅうせい)だ。騎兵隊の統括を任されている。」

 次に背は低いが肩幅が広い筋肉質な男が言った。

 「名は荻野 智陽(おぎの ともはる)だ。盾兵の指揮を執っている。」

 最後に少し細いがそれでいて筋肉を感じさせる男が言った。

 「森久保 浩太郎(もりくぼ こうたろう)。突撃の部隊を指揮している。」

 小坂が言った。

「他にもあと二人、幹部はいるが今回の演習には参加していないので来てない。」

 私は返した。

 「飛び具と兵站の担当ですか。」

 「いや、飛び具と諜報の担当だ。兵站には担当はおいていない。強いて言うなら私とその補佐にあたる岩田殿の仕事となるかな。まあそれは後々、話すとして本題に入っていこう。」

 そういって小坂は今回の演習の反省会を始めた。今回の私に対する評価は率直に言ってかなり良かった。どうやら徴兵されてきた農民兵で志願兵の軍隊などできるわけがない。すぐにこの演習は終わると思われていたらしい。自己評価ではもっとやれることがあっただろうにと思っている。遊撃隊を攻撃するのに使ったことも注目を受け、そのことを根ほり葉ほり聞かれた。私は特に優れていると思った組とあの順番に部隊を送り、攻撃し疲労が聞いてきたところで総攻撃を仕掛けてくるやり方について詳しく聞き、また攻撃の際にもっとどの組をどこに置くといった研究をするべきではないかという話をした。

 私は反省会が終わると小坂とともに小坂の邸宅に戻る。その道中に小坂に次の小規模な演習の時に呼んでほしい組の名前を伝える。今回の演習で特に目立った働きをしていた組だ。小坂に日程をどうするか聞かれた私は少し考えてから兵の怪我の回復を待つためしばらく時間がほしいと伝えた。小坂は具体的にめどが立ってからまた伝えてくれと私にいった。

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