会
作者は中学生なんで、凄い物語を作れるわけでもありません。人の心を揺らす物語を作れるわけでもありません。将来小説家になろうとしているわけでもありません。でも、小説を書くことが好きです。物語を作ることが好きです。だから、投稿を始めてみます。中学生の作った拙い文章で良ければ、ぜひ読んでみてください。大して面白くもなんともありません!
8月15日。夏休みのど真ん中。猛暑。ニュースは今日も騒いでる。ちなみに内容は芸能人のスキャンダルと熱中症についてだけ。
そんな中、今日も私──茜は家を出た。理由は簡単。高校の補修に呼び出されたから。まあ、ほんとは休みたい。それに、家に誰もいないから休んでもバレない。だから、休んで家にずっといたい。じゃあなんで学校に行くのか。それは──
「おっ、茜じゃん。一緒に行こうぜ」
「風弥じゃん!いいよー、行こう行こう!」
この男子、風弥と会えるからだ。恋とかはよくわかんないけど、一緒にいて楽しいし、優しくしてくれる。それに幼なじみだから、互いに昔からの長い付き合いがある。だから私は学校に行ってる。多分風弥がいなかったら学校なんて行ってない。
「それにしてもすげーよな」
「何が?」
「俺ら、幼稚園の頃からずっと同じクラスじゃん。」
「確かに。奇跡だね」
風弥とそんな他愛もない雑談をする時間が、私にとって一番楽しかった。この時間が一生続いて、死ぬ時もこの時間をすごしながら死ねればいいのになんて思ってた。
「今日カフェ寄ろうぜ」
「風弥の奢りだったらいいよ」
「えー?茜の分まで金持ってきてねーよ」
「冗談だってば。ほら、早く行こ!」
補修も終わって、お腹が空いてきた12時頃。風弥からの誘いを断る理由も無いから、冗談を交えながら行きつけのカフェに向かう。
「いらっしゃいませ──あら、茜ちゃんと風弥君! また補修?」
出迎えてくれた店員さんは、顔馴染みのある店長さんだった。名前は……なんだったかな、覚えてないけど。
「そうなんですよ〜、席って空いてます?」
「空いてるよー。好きな席に座ってね。」
「あざす」
私達の他にお客さんもいないみたいだから、店長さんに甘えて窓際の四人席に腰を下ろした。
いつも頼んでるハンバーガーとコーヒーを注文して(風弥はサンドイッチとジュース)窓の外を見る。さっきまでに喋りまくったせいで特に話題もないから、無言の状態のまま。
景色を見ながらボーッとしてると、知らない店員さんが料理を運んで来た。めちゃくちゃ美人さん。夏休み限定のバイトとかかな?
「こちらでご注文は以上でしょうか」
「はい、大丈夫です」
「では、ごゆっくりどうぞ」
それぞれ受け取ってから、歩いていく店員さんの背中を見る。なんか、人間っぽい感じじゃないんだよな……人間にしては顔も整いすぎてるし、表情は固いし。声も抑揚がない。風弥も違和感を感じてるみたいで、首を傾げてる。
その時、ちょうど隣を店長さんが通ったから、「あのー、」と声を掛けるとすぐに振り向いてくれた。
「店長さん、あの人って新しく入った人なんですか?」
「ああ、あの人はいわゆるロボットってやつだよ。最近人手も足りなくて困ってたから買ったんだよね。以外と安かったんだよ。それに物覚え早いし、雑談もできるから重宝してるんだー。」
店長さんは「仲良くしてやってね」と言葉を継いで去っていった。ああ、ロボットなのか。それならこの容姿にも納得かも。風弥も納得したのかサンドイッチをもぐもぐし始めた。かわいい。
それにしても、ロボットと仲良くなれるようなものなのだろうか。まあ、『雑談もできる』って言ってたし、出来ないことはないのかもしれない。そんなことを考えながら、私はハンバーガーを口に運んだ。
2人とも食べ終わった後、軽い雑談をしながらくつろいでいた時、さっきのロボットちゃんが向かって来た。何事かと思ったけど、「お皿お下げいたしますね」と言われたので、軽く返事して雑談に戻る。まあ、ロボットに返事しても意味無いのかもしれないけどね。その後しばらく時間が経って、そろそろ帰ろうということになって2人で席を立つ。レジに向かったところ、なんとロボットちゃんがカウンターに立っているからびっくりした。ほんとに何でもこなせるんだなあと感心していると、後ろから店長さんが「すごいでしょ」とドヤ顔で話しかけて来た。
「よくわかんないけど、話によると感情もあるらしくてね。ほんとは人間なんじゃないかって、たまに疑っちゃう。」
なんですと!感情まであるって…最近のロボット、恐るべし。ほんとに友達とかなれるのかも。
「2300円です」
「はーい」
風弥が財布を取り出した。
「なんだ、奢ってくれるんじゃん」
「うるせーよ」
「『金持ってない』って言ってた癖に、そーゆーとこあるからモテるんだよ」
「別にモテてねーよ」
…めちゃくちゃモテてるんだけどなあ、風弥。女子の恋バナに混ざると、100%「風弥」の名前は出てくるぐらいだし。最近は先輩たちの間でも人気になったてきたぐらいだから。にやにやしながら風弥の顔を見てると、「なんだよ?」っていいたげな顔でこっちを見てくる。「ううん」と首を横に振って、支払い終わるのを待つ。
台にお金を入れるロボットちゃん、指先まできれい。人間ばかりの場所に馴染んでるから、店長さんが言ってたみたいに人間だと錯覚してしまいそう。
「「ありがとうございました」」
店長さんとロボットちゃんに見送られてカフェを出た。
「ロボットって、感情まであるんだね」
「アレが特殊だって感じもするけどなー。わかんねーけどさ」
「まーね。仲良くなりたいよね」
「そこまでは思わねーけどさ。こんど話してみればいいじゃん。明日も行くんだろ?カフェ」
「風弥が行くんだったら行く!」
「じゃあ決まりだな」
「明日も風弥が奢ってくれる?」
「…しゃーねーな、奢ってやるよ」
「やったあっ!」
この時はまだ、感情を持つロボットのことは単なる技術の革新が進んだだけだと思ってた。でも、この時から店長さんの言葉によく注意して聞いていたら、もう少し未来のことについて考えることが出来たのかもしれない。これから起こっていく全ての絶望について考えることが出来たのかもしれない。でも、私達は出来なかった。だからこそ、あの旅が始まった。これから始まるのは、ロボットと人間を巡った、闘いと感情の物語。この時は、そのようなことを考える由もなく、笑顔で一日を終えた。
長い文を書くのは苦手です。今まで趣味で書いていた小説は、全て1000文字行かずに1話を終えていたぐらいです。まあでも調べてみると、なろうでの1話あたりの文字数は平均約2000文字らしく。だから、頑張って2000文字程書きました。褒めてください。まあその分オチが特にない変な話になったんですけどね。
この作品は、塾の帰りに急に思いついて、最初は漫画で描こうとしてた作品です。ただ、どうしても絵で書けなかったので小説で書いた次第です。
さあ、いろいろ書いてもあとがきってオチが分かりませんね。そもそもあとがきって何を書けばいいんでしょうね。まえがきの時にも同じこと考えましたけど。
面白そうだなって思ってくれた方。その考え正解です。貴方の感性、大事にしてください。そして、どうぞこれからよろしくお願いします。不定期投稿なので待たせますけどね。
面白くなさそうだなって思った人。あなたも、その考え正解です。貴方の感性、大事にしてください。
それではまた次の話で。茜と風弥とロボットと店長をよろしくお願いします。