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俺が勇者?あいつが勇者?  作者: タツヤ
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銀髪の少女

この世界でも、元の世界でも俺は災厄な人生を送っていた

新しく来た、この訳の分からない世界で俺は新しい人生を送り最高の勇者様ライフを送ろうと思っていた

気持ちはそういう感じで出来ていた勇者になって魔王達をちゃちゃっと倒してかわいいフィアーちゃんと結婚したかった

俺の人生終わった、勇者でもない、元の世界には帰れない、帰ったところで何の取り柄もない自分じゃどのみち苦労するだろう

もう何もしたくないな

俺はただただほこらの剣が刺さってた石の上に腰をかけていた


ぐー

腹がなった、ハイネが去ってから長い時間何もせずただずっと座っていただけだが腹は減る

どうしよう

何か食べ物を手にいれなければ、このまま餓死してしまう

とりあえず、どこか村でも探そう

ほこらをやっと出る決意した俺は食べ物探しワイハ山を下山した?ような感じになったがいくら降りても、ふもとにつかない

ヤバい、迷った

それにさっきからこそこそ後ろから何か近づいてる、後ろの茂みから音が出ている

逃げよう、でも無理だ、腹が減って走れない、部活は帰宅部だった俺の足は今まで歩き続けてきた事で鉛の様に重かった


しかし、次の瞬間またオオカミのモンスターが俺に遅いかかってきた

走れないと思っていた体も、死にたくないと思う気持ちから何とか走っていた

長い間、オオカミとのおいかけっこもどうやらオオカミをまいたらしく後に気配はなかった

良かった、どうにか逃げ切れた

安心したらもう限界だった体は一ミリも動かず倒れてしまった


だが、安心するのはまだ早かった

オオカミは俺の匂いを嗅いでおってきていた

もう体は動かない、俺はもう死を覚悟した

オオカミが俺目掛けて噛みつこうとした時、オオカミが違う方向へ吹っ飛ばされていた

誰かがオオカミを倒してくれた

オオカミが飛ばされたところをみると赤いドレスに銀髪の少女がたっていた

助かった、そのまま意識を失なった


目を覚ますと知らない場所で寝ていた

「良かったー目を覚ましたんだね、死んでるのかと思ったよー」と気絶する前にチラッと見えた銀髪の少女が抱きついていた、柔らかい体にハチミツの様な甘い香り、女の子ってこんなにいい匂いなんだ

目覚めて、このうれしい状況に幸せを感じた

いやいや、この子は誰だ?なぜ俺を助けた?

そんな事を起きて考えているとぐぅーとお腹がなった

「りゅうのすけ、やっぱりお腹がすいていたのね、ご飯用意してあったのー、いっぱい食べてね!」

俺はそんな疑問はさておき、美味しそうなご飯に直ぐにかぶりついた

「そんなに焦らなくてもいいんだよー、ゆっくり食べてね!」

俺は嬉しかった、この世界でも前の世界でも未だにこんなに優しくしてくれた事はない、絶望的に空腹の時に食べるご飯がこんなに美味しいとは思わなかった

生まれて初めて涙がこぼれた

「本当にありがとう、どこの誰か分からないけど助けてくれて」

「いえいえ、りゅうのすけの力になれて私はうれしいよ」

「そういえば、どうして俺の名前を知ってるの?」

「そんなのみんな知ってるよーだってりゅうのすけが勇者だからすぐに広まったんだよー」

ドキッとした、俺は勇者じゃない、ただの人間なのに

勇者しか抜けない剣はハイネが抜いた、きっと真の勇者はハイネだったんだ…

ぼーっと、そんな事を考えていると

「どうしたの?」銀髪の美少女が不思議そうな顔で俺の顔を覗き込んでいた

何故か焦った俺は「そういえば君の名前は?俺は君の事知らないんだけど?」

「そうだね、自己紹介まだだったね!私はキュア、誇り高いバンパイア一族なんだー」

「へーそうなんだーよろしくね」

さすが異世界、バンパイアなんて種族がいるんだ、そういえばよくみると黒いコウモリみたいな羽がついていた

俺が一人で納得していると

「やっぱり私の見込んだとおりの人だった、私の事バンパイアと聞いて怖がらないなんて」赤くなった頬を手で隠しながら言った

キュアかわいいなー

「こんなにかわいいのに何で怖がられるの?」

「かわいい何て言ってくれてうれしい」真っ赤な顔で言った

しかし続けて「でもバンパイアはもう魔王軍の幹部の私か私の直属の部下クリスしかいないの」その表情は暗くなった

え?魔王軍の幹部なの?ヤバいかな?俺は一応勇者って事になってるし

でも何で魔王軍の幹部が俺が勇者でありながら助けたんだろ?それにどうして表情が曇ったのか俺はそこが気になった

「キュア、どうして勇者である俺を助けたの?」それが率直に一番聞きたい質問であった、何より助けてくれたこの子に恩返しをしたかった

キュアは少し黙っていた、あんなに明るかったのに

しばらくして口を開いた

「私は魔王を倒したい」

意外な答えが返ってきた、魔王の部下でありながら魔王を倒したいとキュアは言った

「どうして?」

「魔王は私の一族を滅ぼした、私の両親を殺したのよ!」キュアの目には涙が浮かんでいた

俺はそんなキュアが放って置けない気分になった

気付けばキュアを抱きしめていた、しばらく抱きしめていると「りゅうのすけ、ありがとう」キュアは震える声で言った

俺は弱い、凄く弱い、だって普通の一般人だから

でも目の前の俺の命の恩人が困ってる、かわいい女の子が涙を流して泣いている

自然、そして力強く俺は「魔王は俺が倒す」といった

「やっぱり、りゅうのすけの事好きになって良かった、一目惚れしてたの、それにこの人なら助けてくれるそう感じたんだ」泣き疲れたのかそのままキュアは俺の胸の中で眠った

キュアの泣きつかれた顔を見ながら思った

魔王は絶対許せない、俺は強くなる、そして魔王を倒す

強くなることを俺は生まれて初めて誓った


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