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プロローグ
「はぁッ!!」
勢いよく降り下ろされた鉄の剣が、嫌な感触と共にゴブリンの首を撥ね飛ばした。
「ユート屈め!『ファイヤーボール』」
黒づくめの衣服に身を包んだ少年の掲げた杖から放たれた火球は、先程ゴブリンを切り捨てた剣士の少年、ユートの頭上を通過し、死体の影に隠れて接近していたゴブリンの頭を焼き尽くす。
「サンキューマリアン!」
「おうよ!」
ユートは体勢を立て直し、続くゴブリン達を一刀のもとに切り捨てていく。
「右の方からさらに三匹。この感じは…………ゴブリンが来ます!」
「またか!今日はゴブリンに好かれるな!マリアン、レイまだまだ此れからだ!へばるなよ!」
軽鎧に身を包んだ華奢な美少年が何かに気付いたように声を挙げれば、右の方から新しくゴブリンが三匹、物凄い勢いで此方に向かってくる。
「俺達の冒険はまだまだこれからだ!ってあ」
「「ちょっ!ユートッ!?」」
ここは地下迷宮、どうして出来たのか、どの様にして出来たのか全く分からないこの場所は、今日も一攫千金を夢見る冒険者達で溢れている。