第50話 クレンディア
少し症状が回復したので投稿を更新します。
ノロはまじでしんどいので皆さん気をつけてくださいね。
ハンダルクにおける軍備も整い、いざ進軍することになった。
当面の目標は占領している町の解放と今もなお戦い続けている諸侯の軍との合流である。
斥候がもたらした情報によるとハンダルクの北東にあたる町クレンディアでそこを治める貴族が魔王軍と戦っているようだった。
ソウケンはそこに援軍を送ることに決めた。
アンダンテからフランツとリュカ、カイル、ユーリが従軍した。
いざ進軍をすると案の定魔王軍によって劣勢を強いられていた。
「右翼かなり押し込まれてるぞ!そのままいけばそこから崩れるぞ!戦線を押し上げろ!」
見なりからすると若い貴族と思わしき人物が飛びかかってくる魔物を涼しい顔で切り捨てながら指揮を執り戦っていた。
数自体は同数だが魔物は一匹一匹の力で押し込まれており人族の方は劣勢であった。
「ソウケンさん!このままじゃ押し込まれちまうぜ!早く助けよう!」
誰がどう見てもこのままでは魔王軍に飲み込まれるのは一目瞭然であり、それに焦ったフランツがソウケンを急かした。
「そうだな。全軍!魔王軍の側面に突撃を仕掛けろ!」
ソウケンは諸侯軍の指揮官に声をかけ魔王軍を襲撃した。
「ん?おお!援軍か助かる!」
ソウケン率いる騎士団が魔王軍にぶつかった。
フランツが先陣を切って次々と魔物を切り伏せていった。
「オラオラ!どんどんかかって来いや!来ねえならこっちから行くぞ!カイル着いて来い!」
「はい!」
「え!?隊長一人に突っ込ませるな!我らも続け!」
フランツとカイルは魔物達の中に突っ込んでいった。
それを見たフランツ隊の騎士達も慌ててそれを追って行った。
「うわぁ。戦闘狂かよ……フランツのテンションが上がりまくって超うぜえ。騎士達も可哀想に」
「まあまあそう言わずに。良いじゃないですか魔物と戦うためにテンションを上げてるんですよ」
ユーリがドン引きしているリュカをたしなめた。
リュカは魔法を駆使して魔物たちを確実に仕留めて行った。
そしてユーリはそんなリュカに迫り来る魔物達を斬り捨てていた。
騎士達もそれに負けず劣らず隊長が魔剣を振るい魔物達を殲滅し、部下達が撃ち漏らしを確実に仕留めるという見事な連携で撃破していた。
援護を受けたクレンディア軍は息を吹き返し戦線を押し返していった。
魔王軍は突然の攻撃と反攻に慌てふためきなす術もなく撃破されていったが戦場に笛のようなものが鳴り響くと撤退していった。
「撤退していった?こんなにも早く?」
両軍が勝利に酔いしれる中リュカは疑問を感じていた。
今までに戦ってきた魔王軍は甚大な被害が出ない限り撤退など行わなかったため魔王軍の引き際の良さに驚いた。
リュカはそこに疑問を感じたが周りの祝勝ムードを見てとてもじゃないが言える雰囲気ではなく空気を読んで黙っていることにした。
「私はクレス・クレンディアです。助かりました。もうだめかと思いました。」
「ソウケン・アークボルトです。見事な指揮でした。とてもその年で陣頭指揮を執っているとは思えないほどです。貴方がこのクランディアの町の統治者ですか?」
「まあ一応そうです。父と兄は領地を捨てて逃げて行きましてね」
クレスは苦笑いを浮かべながら答えた。
「それは大変でしたね」
「いえ、良くあることでしょう。むしろ何もできないのに居座られていた方がよっぽど迷惑というものです」
「かもしれませんな……」
「ところでソウケン様といえばタイレンのソウケン様でしょうか?」
「そうです」
「おお!御高名はかねがね承っております」
「大したものじゃありませんよ。それに真の英雄と言えばフランツ殿がいますよ」
少し照れながらソウケンはフランツに興味を変えさせようとフランツの名を出した。
「フランツ様もこの軍にいらっしゃるのですか!?」
「え、ええ。まあ」
ソウケンはクレスのあまりの勢いに気圧されながら肯定した。
「ソウケンさん!魔物の残党は居ないようだぜ!」
「噂をすれば来ましたよ」
「初めましてフランツ様!クレンディアの領主クレス・クレンディアです」
「旅団アンダンテの団長フランツだ。さっきの軍の指揮は見事だったな。よろしく!」
二人は握手をした。
傍目から見てもクレスがフランツに憧れているのが丸わかりであった。
「フランツ……相手に失礼だろう。敬語を使え」
「いえ、構いません。憧れの英雄であったフランツ様に親しみを持って接してもらえるなんて光栄です」
「クレス様がそう言うなら構わないのですけど……」
「ところで貴方は?」
「旅団アンダンテの副団長にして我が騎士団の参謀の一人リュカ君だ」
「リュカです。よろしくお願いします」
被っていたフードをとりリュカは挨拶をした。
「可憐だ」
「一つ言っておきますけど僕は男です」
「男!?これは失礼した」
「いえ、慣れてるんで」
少し機嫌を悪くしたリュカだったがよくあることだと割り切った。
クレスに先導されクレンディアの町に入ると勝利の知らせを先に知らされていたのかリュカ達は熱烈に歓迎された。
「すげーな」
町人達の熱烈な歓迎にフランツは思わず呟いた。
「クレス様も相当慕われているようだね」
前を見ればクレスが顔を真っ赤にした女の子から花束を受け取っていた。
「羨ましいなあ。モテ男め!」
「お前が言うな」
リュカはフランツの言葉を聞いた人全員が思うであろう言葉を代表して言った。
騎士達も横で大きく頷いていた。
その後は宴会となり騎士団の面々は朝まで飲み明かした。
リュカはその容姿からよく男に絡まれるためユーリとカイルに守られていた。
フランツを両軍の間に入って行き、その性格から意気投合するのに一役買っていた。
そんな中リュカはどこかそのお祭ムードに乗り切れず先程の魔物達の動きについて考えていた。
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