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暗い部屋

「ここは……?」

 目が覚めると真っ暗な部屋にいた。

 僕は混乱した。

 こんなところに来た記憶もない。それどころか、自分が何をしていたかすら思い出せない。

 僕は、電気をつけようとして立ち上がる……

 否、立ち上がろうとして、できなかった。

 数秒あって理解する。

 そうか、椅子に縛られているのか。

 手足を縄で縛られていた。僕は縄を解こうとするが、素人に何かできるわけでもなくガタガタという音だけ暗い部屋に響いた…………。


 もう何分、何時間経ったのか分からない。あくまで僕の体感だから、意外と時間は経っていないのかもしれない。

 その時、

「カタカタ」

 隣の部屋で音が聞こえた。

 はじめは空耳かと思った。長時間こんな所にいたせいで耳がおかしくなったのかと思った。

 しかし、すぐに空耳じゃないと気づく。

「ガタガタ」

 もう一回、今度ははっきりと聞こえた。もし、人がいるなら……。希望が見えてきた。

「誰かいるんですか⁉︎」

 僕は、期待を込めて隣の部屋に向かって声を発する。

 一秒、二秒、三秒……

 時間が経っても返事は返ってこない。

 希望が消えたと思った瞬間……

 扉が開き、部屋が明るくなった。突然の明かりに僕はびっくりした。

「ドアが開いた!」

 僕は部屋の外に出ようとする。

「っ!」

 手足に縄がついてることも忘れて。

 強く引っ張ったせいで、縄が擦れて痛い。

「おい、大丈夫か?」

 その時、見知らぬ大柄な男性が部屋に入ってきた。

「……誰ですか。」

 僕は警戒しながら問う。当然だろう、こんな所にいるなんて、普通の人では無い。さらに何かあっても体格の差で、勝てるはずも無い。

「そんなに警戒しなくても良い。俺も気がついたらここにいて、ついさっきドアが開いたんだ。」

 どうやら僕と同じ状況のあった人だったようだ。だからといって警戒しないわけにもいかない。

「……縄はどうやって解いたんですか。」

 僕と同じ状況にあったのなら、当然手足を縄で縛られていたはず。

 縄はそれなりに太くて、千切るなんて事は相当力のある脳筋しかできない。そんな奴いないだろう。

「縄か?引っ張ったら千切れたぞ。」

 相当力のある脳筋がここに居た。

「……そうですか。」

「よし、今兄ちゃんの縄も解いてやるからな。」

 そう言って縄を解いてくれた。……なんであんな紙みたいに縄が千切れるんだよ。おかしいだろ。

 まあそんな訳で僕はなんとか部屋の外に出ることができた。

 そして、部屋の外に広がっていた光景を見て驚く―――

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