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閑話休題3.グシオンと計算できないもの
丁京都フリーヶ丘。
住みたい街ランキング常連・スイーツの聖地として知られるこの街には──
今日も悪の組織が存在していた。
グシオンの独白です。
少しだけ、彼の内側を。
「……」
僕は無言であの時拾った金属片を見ていた。
計算しなくてもわかる。これは、危険だ。
危険だからこそわかる。賭ける価値のあるものとなるということが。
「……僕としたことが、賭けに出ようだなんて論外です」
賭けなんて計算通りにならないもの、嫌いだ。
嫌いなのに、これには何か期待してしまう自分がいる。
なぜかわからないが、これに強く惹かれてしまう自分がいる。
僕は普段通り、計算する方が性にあっている。なのに。どうしてだろうか。
「……これを使うのは、最終手段にしましょう」
そう言って僕は、その金属片を白衣のポケットへ、忘れるためにしまった。
これを取り出すことがないように。強く願いながら。
彼は何を思って金属片を拾ったのか。
次回からは第二部開始です。
お楽しみに。




