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悪の組織はままならない!【第二部開幕】  作者: 白洲晶
フリーヶ丘はままならない編
17/31

閑話休題2.アレプトと悪役令嬢

丁京都フリーヶ丘。

住みたい街ランキング常連・スイーツの聖地として知られるこの街には──

今日も恐ろしい(?)悪の組織が存在していた。


……はずだった。


そんなわけで(?)今回はアレプトが異世界で悪役令嬢になる話です。

ごゆるりとお楽しみください。

私は悪の組織「超悪い子軍団」のリーダー、アレプト……のはずだった。

気がついたら、中世ヨーロッパ風の世界にいたのだった!

「なによここ!コルセット苦しいわね!」

「アレプト様、どうかしましたか?」

侍女らしき人間が聞いてくる。記憶によれば……名前は確か「ウラギ・ルー」だったか。絶対裏切るじゃないの!

「いえ、なんともないわ。それよりこのあとはどういう予定だったかしら」

「このあとは婚約者の『メチャ・モテ・マクリー』様との婚約披露パーティーですよ」

「もう名前で出オチじゃない!」

頭を抱える。思い出した。この婚約者は令嬢どころかメイドにまでモテまくりなのだ。

「アレプト!」

確か友人の「ゼン・リョーデス」が部屋に入ってくる。……絶対に裏切らないわね。

「あのね、アレプト……私見ちゃったの、庭園で、メチャ様が男爵令嬢の『ジッハ・コウキー』と逢引きしているところを……!」

「絶対男爵の地位じゃないわね!」

「そうなの、ジッハは実は伯爵家の隠し子じゃないかって噂がたっているのよ……」

「やっぱりそうだったわね!」

……つまり私は流行りの悪役令嬢ってことか。

このあと想像できるのは二パターンだ。

悪役令嬢である私が断罪されるか、私が反旗を翻しざまあ展開をするかだ。

でもそんな世界のルールに乗ってられない。

「任せなさい、この世界のルール、破ってやるわ……!」

そう、やるべきことは──メチャ・モテ・マクリーの断罪よ!



「そう、私はここで婚約者のアレプトとの婚約破棄を宣言する!」

「きたわね!」

そう答えると、会場はざわつく。

「国王、ここに証人を呼ぶわ。……みんな、出番よ!」

そう言うと沢山の令嬢、メイドが出てくる。

「私の婚約者、メチャ・モテ・マクリーはこの子達に手を出していたわ!身分をタテにね!」

そう、短い時間で行ったこと。それは婚約者の不貞の証拠入手だった。

最初は全員言い淀んだものの、金をチラつかせればみんな証言した。ほら、私は悪役令嬢らしいし。実家も太いみたいだからね。

「なっ……!」

「みんな、あとは好きにしていいわよ」

全員が「おー!」と言うとヒールのついた靴でメチャをボコボコにする。いい気味ね。

「じゃ、私は帰るから。あとはよろしくね」



「っていう夢を見たのよ」

「女ってこえー」

「女じゃないわ、私が怖いのよ」

悪役令嬢になっても、アレプトはアレプトでした。

世界線が変わっても性格はそのままです。

次回もお楽しみに!

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