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神の選定  作者: のすけ
2/4

第2話

はじめまして、作者の”のすけ”です。

この物語は、中学生たちが異世界に転移し、成長していく群像ファンタジーです。

少年少女たちの葛藤・仲間との絆・壮大なバトルといった熱い展開が好きな方に届けば嬉しいです。

転移、バトル、伏線、そして最後には希望を込めた結末を目指しています。

感想・評価など、お気軽にお寄せください。

よろしくお願いします!


「……ここは、どこ?」


教室にいたはずのこはるが目を覚ましたのは、見知らぬ石畳の広場だった。周囲には同じように制服姿の生徒たちが何人も立ち尽くし、声を上げていた。ざっと見渡しても、彼女の知る限り、西が丘中学校の1年生ほぼ全員がこの場所に転移しているようだった。


「なんで!? え、え、マジでどこ!?」

「スマホも繋がらない!圏外だよ!」

「夢じゃないの? これ…」


パニックの渦の中、誰かが「みんな、落ち着いて!」と声を張った。声の主は、生徒会副会長だったりこだ。


「点呼を取ろう。何が起きたかはわからないけど、今はパニックになるのが一番危険。まず、怪我してる人はいない?」


しずくの冷静な指示で、少しずつ生徒たちは落ち着きを取り戻していった。


――だが、その場にのぞむの姿はなかった。



その混乱の広場に現れたのが、町に住む少女、ローリだった。赤い髪を一つにまとめた彼女は、生徒たちの異様な服装と人数に目を丸くしながらも、毅然とした態度で話しかけてきた。


「あなたたち、どこから来たの? こんなにたくさん…」


「た、助けてください!」

「ここがどこなのか、まったくわからなくて!」


質問責めにあいながらも、ブルマはこの町の公会堂の一室に案内し、彼らを保護することに決めた。町の人々は驚きながらも、見たこともない制服を着た彼らを不思議そうに眺めていた。


「この町の名前はセラフィル。ここは壁に囲まれた小さな町よ。あなたたちは一体どこから...?」


そう語るブルマの言葉に、生徒たちは言葉を失った。



その夜、公会堂に集められた生徒たちは、班に分かれて寝床を用意された。しずくとこはるを中心に、リーダー格のたけるやまことも加わり、情報共有と安否確認が進められる。


「……96人、全員は揃ってないな」

たけるが言うと、こはるも頷いた。


「のぞむの姿が、まだ見えない。多分、みんなはまだ気づいてないけど。」


「無事だといいけど……」


静かに更けていく夜の中、不安は拭えないままだった。



一方、ブルマはひとり、古びた書庫を開いていた。何かを思い出すように、指でページをなぞる。


「『青き双眸が時空を裂き、新たなる選定者を導く』……こんな言い伝え、まさか本当に...?」


まだ誰も知らない――

この町に転移してきた彼らは、やがて、味わったことのない、味わうはずがなかったものに直面することを...。

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