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第14話(本編

いらっしゃい


「あー!ダメだよ!」

名無しの少年がダメだしをしてくる。

色々あって、僕が名ずけ親になるのだが…正直僕よりサバイバルに長けてるし一切感知出来ない為、彼が何者なのかも分からない。見た目相応の反応はするのだが、命を奪ったり獣を捌いたり料理をしたり僕を庇って傷を負っても泣かなかったり。

「はい、以後気おつけます。」

少年を頼れる兄貴として認識してしまう。

草を掻き分けて手に入れた薬草。に擬態する毒草を摘んだら一々ダメ出しをしてくれるが…正直見た目も匂いも変わらない。

そんな事を日が暮れるまでやった。煎じて飲むと良いらしい。


「スレイブ、そろそろ名前」

木々を薙ぎ倒して作られた樹と草による屋根は、水を1滴も通さない少年の完璧主義がかなり役に立っている。壁に関しては僕が担当したので隙間だらけだ。それ故に焚き火の火を絶えず中で燃やしても窒息死しない理由にもなって、完璧な壁を作れと言われなくて済んでいる。最近は壁の木が乾いてきて燃え移りそうになるので定期的に薄く水を塗るのが日課だ。

そんな日課を終えてから聞こえてないフリをやめて色々案を出す。

「なんか嫌だ」

桜とか鶯とかツクヨミとか疾風とか空とか雲とか鈴蘭とか取り敢えず記憶にある名前を片っ端から言った。

「…いやか」

そろそろネタ切れが……。

「なに…?」何処か懐かしい気配を微かに感じ取ったのだが…なんだろうこの安心感は。

少年が血相を変えて僕の事を掴み、全力で走り出す程の脅威が近寄っている。

「…どうしたんだ?」目をつぶって魔力感知をしようとしたら少年の魔力に阻まれて強制的に魔力密閉が成されていた。隠し魔力の制御は難しい…それは身をもって体験しているが…他人の魔力を抑えつける事に成功し維持する実力。僕の力場は強い方だと思う。なにしろ防壁属性だ。

「…分かった」抗う事を辞めて隠し魔力を手放して無心になる。強化も切った耳に微かにありがとうと届く。

いつの間にか気を失っていたらしい。


「…逃げ切ったのか?」

見れば少年の頭が鷲掴みにされて力無く腕が垂れている。

「…おぃ」

自分でも驚く程の魔力が解放されて殺気が隠し切れない程に膨れ上がったのが分かる。心は至って静かだ。

状況的に少年を助けること以外の選択肢が浮かばなかった。

「あっ?まだ居たのか…しかし人間を庇っていたとはな…」確かに残留魔力と少年と思われる力場を微かに感じる。本気を出さずに目の前の魔族と戦ったのか。わかった。僕が代わりに本気で…。

「えっ…」

首が無くなる予感を信じて相手が動く前に先手を打つ。踏み込む瞬間、心臓や腹を突かれるビジョンが見えて相手が動く前に後ろに下がる。

「…チッ……面倒な戦い方しやがる」

少年を放り投げた瞬間に背後からの無属性魔法が迫り来るのを範囲もわからないままに勘で避ける。余りにも強力な魔族の一撃で自然界の魔力が乱れ、テリトリーが不安定になったことを実感する。相手のテリトリーにいるのだと。

逃げては追うために少年が排除される。

「…お前本当に人間か?」

至近距離まで詰め、軽傷を負いながらも的確に魔法でカウンターを食らわせる。拳で殴ると腕が消し飛ぶ予感が絶えない。

「人間だ」

「そうか…僕はまだ腕を奮ってなかったな」

ハエを取っ払う様に腕を振るわれ、やむなく距離が離れる。

そして、肉体に侵入してくる魔族の魔力が僕の魔力を喰らいだす。肉体の内側を侵略するとか鬼畜だ。

「…………魔王様…?」

急激に相手の侵略が無くなりテリトリーも消えて、目の前から魔族が消えた。

……これが直族でも無い魔族の実力か………。

「…魔王様?」確かに奴はそう言った。

そうだ、少年…!

「おい、大丈夫か?!…その前に家に帰んないとな…な……何で、……。」何で冷たいんだ?

「おい、!な、名前決めないとな!そうだ……」

心肺蘇生を繰り返しながら必死に記憶にある名称を語り掛けるように言い続ける。被ってもずっと。

「…死ぬなよ…僕どうやって……」

「なぁ、…少年……初めての仲間だったのに…」

孤独を知っている僕にとって初めて仲間と呼べる相手に出会えた。これを失う訳にはいかない。

「……49日だ」遥か彼方の記憶から死を確定する為の日数があるのを思い出した。それから毎日名前を考えながら体を拭いたり少年が好きだった果実を砕いて3日に一回飲ませたり、夜を越す度に樹木に線を入れたり。

少年へ絶え間なく隠し魔力をゆっくりと流し込んで手放してみたり。

「……今日が30日」夜明けと共に線を入れる。

「ユクナと呼んでからもう2週間だぜ」

ユクナと呼ばれた少年は生死をさまよっている。

「最近、気のせいかもしれないんだが…心臓が動いた気がするんだ。だからまだ可能性あるよね」

狩りと水汲みと焚き火に関する諸々以外はずっと少年の世話をする。炊き出した風呂に一緒に浸かり温まったら一緒に出る。常に周囲を警戒し疲労しても虫一匹少年に近付けず、近付く度殺してきた。

「今日が48日…随分髪や爪が伸びたな…自分の変化と心配させた重みをしっかりと理解してもらわないとな?」髪や爪は切ってないが歯磨きや人工呼吸の真似事をしている。あらゆる手を尽くして毎日、毎日、毎日毎日…明日の最終日の為に罪滅ぼしのつもりで過ごしてきた。

「……ユクナ、今日は新鮮な生血を飲ませてやる」

ユクナの食事に付いては何も知らないが、少年が1度だけ生きた状態の兎に齧り付いて血抜きをしているのを見た事がある。照れてたけど、それが本当の食事だとしたら……そう考えたら止まらくなって兎の血を絞り出して直接喉に流し込む。

「…ゆっくりでいいんだ」焦らず肺に入らないように。偶にゴブリンで心肺蘇生の方法が正しいのか人工呼吸が正しいのかの検証もやってきた。

飲ませ方も正しい筈である。

「……ユクナ……まだ腐って無いんだ希望は有るよな…」僕は今まで線を刻み込んできた木を蹴り倒して、腐るまで……明確に死んだと理解出来る日まで面倒を見ようと誓った。

改めて読むと、拙い文章だけれども…文章力以前に話の進みが拙いんだと思います。

お疲れ様でした。

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