Aランク昇格試験 1
祝総合PV6000✨
いつもお読みいただきありがとうございます。
たまたまですけど今回はいつもより少し長めです。
キーシュ商会の依頼とグラードン討伐依頼を終えた俺はとある試験を受けることにした。
きっかけは受付嬢のこんな一言だった。
「グレンさんはAランク昇格試験は受けないんですか?」
「Aランク昇格試験って何だ?」
「その名の通りAランク冒険者に昇格するための試験です」
「俺はまだBランク冒険者になったばっかなのにどうしてだ?」
「昇格条件が自分より格上の魔物10頭以上の討伐になります。グレンさんはSランクの黒狼10頭、SSランクの破壊竜5頭を討伐なされてるのでAランク昇格試験を受けることが出来ます」
「受けることにする」
「分かりました、手続きをしときます」
そうして俺はAランク昇格試験を受けることになったのだった。
そして今俺はエレマ大森林にいた。
理由は簡単だ。
試験内容がレッサードラゴン5頭の討伐だからだ。
なのでレッサードラゴンが確実にいるエレマ大森林に来ているのだ。
現在時刻は18:00。
試験官もいるため野営する。
「グレン受験者、野営をしてください、なお試験官の私もあなたと一緒に野営をします」
「分かりました、【疑似拠点構築】」
一瞬で拠点が出来る。
「はぁ!?な、何ですかコレ!」
「見ての通り拠点だが?」
「こんな一瞬で拠点が出来てたまるか!」
「ナビス試験官、口調が変わっていますよ!」
「はっ!すまん、素が出てしまっていました」
「ナビス試験官の普段の口調はあんな感じなんですね」
「まぁ、それは置いておいて、何なんだこの魔法は!」
「俺の【固有魔法】です」
「【固有魔法】!?お、おい【固有魔法】なんて10万人に一人しか発現しない希少魔法だろ!」
「そういえばそうですね、とりあえず入ってください」
「お、おう」
ナビス試験官は唖然としながら拠点に入っていく。
中は一見普通の屋敷になっている。
しかし、隠し扉やギミック、攻撃手段たっぷりの実用性抜群の滅世級要塞屋敷となっている。
恐らくギルシュ帝国にも勝る屋敷だろう。
当の本人は野営する際とことん便利性を詰め込みまくった一品で戦争なんてやるかクソが!
と思っている人なのでギルシュ帝国を滅ぼすことつもりなど毛頭ないが。
玄関にはメイドが待機している。
「いらっしゃいませ、御主人様」
「エル、こちらナビス試験官、部屋に案内してあげて」
「かしこまりした」
「エルが部屋に案内してくれるので付いて行ってください」
「お、おぉ」
ナビス試験官目線
「ナビス試験官様、あなたが泊まる部屋はこちらです」
扉を開ける。
中にはベッドメイクされた明らかに高級なふんわりしてそうなベッドとこれまた上質な木で出来た机の上に綺麗な鏡があった。
「部屋の奥の方にトイレ、お風呂、キッチンがございます。食事はご自身で作られる場合は材料はキッチンにある食糧庫からお取りください、作られない場合は部屋に食事をお届けるか食堂で食べるかを選んでください、質問があればあそこにある紙にお書きください、回答させていただきますので」
そう言って部屋から出て行った。
「何なんだよこの屋敷は!?」
◇◆◇◆◇
メイドのエルにナビス試験官が付いて行った。
俺は執務室行く。
執務室に入る。
執務室は広々としていて応接室、ソファー、そして机がある。
机に座る。
俺が座った瞬間モニターとコントロールパネルが現れる。
コントロールパネルを操作して厨房に材料を用意する。
そして厨房の裏口と転移扉を繋ぐ。
「さてと、行くか」
厨房に入り料理を始める。
(注意:作者は料理のシーンを書くのが苦手なので上手く書けていないかもしれませんがご了承ください)
今回作るのは俺の生まれた国の料理だ。
まず闘鶏のもも肉を200グラムずつに切り袋の中に入れる。
次にその中にすり下ろし生姜を入れしっかりと揉む。
そしてマヨニーズを中に入れ15~30分浸け置く。
片栗粉と小麦粉を使ってころもを作る。
闘鶏のもも肉を袋から箸で出し転がす様に衣をつける。
調理油を鍋に注ぎ170℃に温める。
茶色く焼き色がつくまでまで揚げたら一旦取り出しバットに3分程度休ませる。
そして油の温度を190℃まで上げたら肉をまた入れる。
こんがりとキツネ色に揚げ上がれば完成だ。
油を切り皿に盛りつける。
そして新鮮な野菜をカットして作ったサラダも盛り付けてドレッシングをかければ出来上がりだ。
「【操作命令放送】ナビス試験官ご飯が出来ました」
アナウンスをかける。
暫くするとナビス試験官が来た。
料理を運ぶ。
「今回は俺が作った」
「美味そうだな」
「食べてくれ」
ナビス試験官が料理を口に運ぶ。
「!?うまっ!?」
料理にがっつく。
「サラダも食べてみてください」
「こっちもうめぇ!何て名前の料理なんだ?」
「俺の祖国の料理です」
「お前の祖国の名前は何だ?」
「大陸国家リトワールです」
「ブフッ!!た、大陸国家リトワール!?」
「そうです」
「お前確かスフィラン王国騎士団の騎士じゃなかったか?」
「そうですが?」
「何で祖国の騎士団に入団しなかったんだ?」
「・・・・・諸事情です」
「まぁ、あまり詮索はしないがな」
「そろそろ寝ましょう」
そう言って俺は寝室に戻った。
明日のレッサードラゴン討伐のための英気を養う。