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最終話 ありがとうの言葉をふわふわの小さな白い生き物たちに

ショージ博士が七海のお父さんであることが証明されました。

さてルビーはネコの国の王女として自分の国に帰るのでしょうか?


七海はルビーがネコの国の王女であることを知った時からルビーとの別れが来ることを覚悟しなければと思っていましたが、心から愛しているルビーが自分のそばからいなくなると考えると、さみしくて涙がこぼれました。ルビーがバード教授といなくなった時に悲しくてさみしくて食事も喉を通らなった七海でしたから当然のことのようにも思えます。

そんな七海を見てルビーは「ふわさん、私が今ネコの国へ帰るのはふさわしいことなのでしょうか?いくらお父さんが出来たとしても七海と別れるのはもう少し待ってほしいと父と母に伝えてもらえませんか?」と言いました。

ふわさんは「私には決める事はできないのだよ。王女がそう決められたのならばそれで良いと思いますよ。但し帰るのにふさわしいと思われた時にはご連絡下さい。オッティを直ぐ迎えに行かせますから」と優しく微笑みました。「一緒にいてくれるのねルビー、お別れではないのね」と言う七海にいつもの笑顔が戻りました。

バード教授が「七海さんもショージ君も一人暮らしだからね。もちろん私も一人だがね」といつものように明るく笑うと「もしよければ私の研究室でショージ君と七海さん、そしてルビーとテツも一緒に暮さないかい?ショージ君と色々研究したい事もたくさんあるし私もルビーと暮らしたいからね」と言いました。七海は「教授、本当にあの研究室で暮らしていいの?色々な果実もあるしお花もたくさん咲いているし研究室でみんなで暮らせるなんて夢のようだわ!魔法がとけないかしら?ねえショージ博士いえお父様は反対ですか?」と目を輝かせて言いました。「僕もバード教授と研究ができればと思っているのでバード教授がそう言ってくれるのは本当にありがたい、なテツや」とテツの頭を撫でて言いました。テツもうれしそうに尻尾を大きく振りました。


ふわさんは満足そうに微笑むと「ではこちらはそれで話しがまとまったようですな。ネズミたちがスカラーをどうするか決まったか聞いてこなければな」と時計台の番人のネズミと共にネズミ達の方へ行くと「スカラーをどうするか話しはまとまったかな」とネズミ達に尋ねました。ネズミの一人が代表して「スカラーは今のところ反省して改心しているので番人の長であるネズミがスカラーを許すのでしたら、スカラーはもともと自分たちの仲間だってので、また時計台で働いてもらうということで皆んなの意見がまとまりました」と言いました。時計台の番人のネズミが「スカラーお前は良い仲間に囲まれて幸せだな。しかし半年間は食事や洗濯や掃除の仕事をしてもらうぞ」と言う言葉に「みんなありがとう、暗い森ではなく時計台にいられるのなら何だってします」と真剣な表情で答えました。


ふわさんは微笑むと「さて後はキツネの王子だな」と溜め息をついてから、火星の王様とキツネの王様の所に行き「王子をどうするのかね?」と言いました。火星の王様は「キツネの王子いや私の長男の事は悪い天使に騙された私の責任だ。それで火星に戻ったほうが私は良いと思うのですが、キツネの王様とお妃様はどのようにお考えでしょうか?全ては私の責任です本当にキツネの王様には悪い事をしてしまいました」と言いました。「王子はキツネではなく人間の姿になってしまったので国に帰れば国民が動揺するでしょう。お妃やどう思うかね」とキツネの王様はお妃様の方を見ました。「どんな姿になっても私の息子だと思っていますが、やはり人間の姿になった王子を連れて帰るのは王様が言われる通り難しいと思います。ただこの子が言うことを聞かなかったり反抗したりしないかと心配をしております」とお妃様が目に涙をためて言うと「ハハハ、心配には及びませんよ。私はキツネの王様達のように優しくありませんからね、そうだろう?王子」と火星から連れてきた王子に言いました。王子は「はい確かに父上は厳しい方ですからね。そして私は自分の兄ができてうれしいです」と人間の姿になったキツネの王子にお辞儀をしました。ふわさんは「キツネの王子はそれで文句はあるまいな」と言うと「人間の姿になった僕がキツネの星へ戻れない事は明らかですからね」と少し困った顔で答えました。

「さて、これで全員の行き先が決まったな。スカラーは時計台に残るが、オッティや皆さんを順に送り届けて私達もふわふわの星へ戻ろう。用意は出来ているな!」とふわさんが豪快に笑いました。


ふわふわの星の皆さま本当にお疲れさまでした。これからも地球の管理をよろしくお願いしますね。

ふわふわの小さな白い生き物をもし見かける事がありましたら「ありがとう」と皆さんはそっと言ってあげて下さいね。

物語はこれでおしまいですが、神さまからのプレゼントとしてキツネのお妃様がこの後しばらくして可愛いキツネの赤ちゃんを身ごもった事を付け加えておきます。

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