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第36話 今明かされる謎

オッティのご主人様がルビーをよく知っていたなんて驚きです。

ルビー、そしてバード教授と七海が目を丸くしてぼうぜんとしているのを見て「実は、この星のいっかくに猫の王国がありましてね。同じ星にある隣同士の国なのですよ。時計台の鍵を開ける時にルビーさんのネックレスが七色に光りませんでしたか?」とふわさんが笑みを浮かべながら言いました。うんうんとバード教授はうなづきました。「この星に来る時に何かに気がつきませんでしたか?」と言うふわさんに「そうだわ!星の周りを虹がぐるっと輪になっているのを見たわ。とてもきれいだったわ」と七海が大きな声で言いました。

ルビーは、ふわふわの国のお隣りの国の猫の王女だったのです。


そして、ふわさんの話しは続きました。

ルビーは赤ん坊の頃からそれはそれは可愛らしく、そして優しい王女に成長しました。キツネの王子を誰も来れない世界に行かせた方は、これからどうなるのかをある程度わかっていました。しかし、キツネの王子が立ち返るのを助けたいとも思っていました。ルビーの両親はその方の言われることでしたら大切な娘をお任せしますと引き受けてくれました。そこでその方は、ルビーを先ずはバード教授のところへ行かせたのです。バード教授はセスナ機に乗って不思議な経験を何度かしていた人でオッティや時計台のネズミとも面識があったからでした。

そしてバード教授との記憶をルビーから消すと、ルビーを七海のもとへ送ったのでした。七海の身の上もじゅうぶんに承知していました。七海の母親は女手ひとつで七海を育てました。七海が10歳になった頃、無理がたたって病気になり亡くなってしまいました。その後、七海は施設に引き取られましたが、素直で明るく子供の心を忘れない娘に成長しました。そんな七海ならばキツネの王子の心を変えられるかもしれないと考えたのです。そして七海の本当の父親が生きていて寂しい生活をしていることも知っていました。

その事を告げられたふわさんは、オッティに命じて様々な役割をさせました。七海がキツネに出会ったことを知り懐中時計を七海に渡してキツネの王子と話しができるようにしました。

しかし、キツネの王子は七海に会っても心を入れかえる気配が全くありませんでした。それどころかキツネの王子は素直な七海を憎く思いました。七海を傷つけるために、時には優しく、時には冷ややかな態度をとりました。そして陰で七海の悲しい顔を思い浮かべて楽しんでいたのです。そんなキツネの王子の悪い心が膨らむたびに何故かネックレスが紫色の光を放ちました。


バード教授はふわさんの話しを聞いて「やはりそうでしたか。私もキツネの王子に会った時は本当に腹がたちました」と言うと、ルビーは「キツネの王子と懐中時計で話している七海がどんどん暗くなっていくのが心配だったけれど、そういうことだったんだ!なんて奴なんだ」と七海のほうを見ながら言いました。しかし、七海は「ではキツネさんはどうなるのですか?」とまだキツネの王子の心配をしているのです。「七海、もうキツネの王子のことは忘れたほうがいいよ。あんな奴ほうっておいたほうがいいよ」とルビーが言うと「私は誰かが辛い思いをしたり、悲しんだりするのが嫌なの。だからキツネさんにも笑って幸せな顔をしていてもらいたいの」と言う七海の目から涙が一粒床に落ちました。

「七海さん、君の気持ちはよくわかる。だから、あの方が君に願いをたくしたこともね」とふわさんは悲しそうにつぶやきました。


さて、今まで謎だったことがずいぶん明らかになってきました。このお話しの結末はどうなるのでしょうか?

ルビーは七海はキツネの王子は…そして太陽の光の変化はどうなるのでしょうか。

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