第18話:伝説《タッサル》
今回は短めです。
ゴブリン討伐 討伐数212
ゴブリンジェネラル討伐 討伐数7
オーク討伐 討伐数59
ハイオーク討伐 討伐数6
ゴブリン討伐 討伐数48
ゴブリンジェネラル討伐 討伐数3
オーク討伐 討伐数1
ハイオーク討伐 討伐数0
ティアと共にゴブリン、オークをサンドバッグ変わりに後先考えずスキルの特訓をしていたらこうなってしまった。
(正直、俺の能力がサーチ&デストロイに特化してるから当然の結果といえばそうなんだが…。)
(いやまぁ、今回あくまで特訓がメインだったし、本気でやればこの倍はいくだろうし、大丈夫だ。きっと大丈夫。)
ちなみにティアのオーク討伐数に著しく違いがあるのは皮の納品クエストがある為、全てカゴが無傷で倒していたからである。ティアが倒した場合、売り物にならない。一体だけ入っているのはゴブリンを倒す際の風を纏った氷の矢(2mはあった)の流れ弾によるものである。
余談だがオークは冒険者4、5人が1時間以上かけて倒す魔物である。
冒険者ギルドの中はそこそこ遅い時間の性か人は少なく、受付も並ぶ必要はなさそうだ。
(あれ、キリアいないな。早番か?ラッキー。)
「こんばんは、クエストと魔玉の換金をお願いします。」
「あら、こんばんは。あなたは確か新人のカゴくんとティアちゃんだったかしら?」
「…はい。」
「はっ、はいです。」
「ふふ、警戒しないで。そりゃあ初クエストでゴブリン300以上を倒したり、獣人で賢者になる様な冒険者がいたら噂にもなるわよ。」
(この女…。)
"警戒"という言葉を使った瞬間僅かに動いていた表情を得意の笑顔に戻す。
「ふふふ、自己紹介が遅れたわね私はロロシーよ。確かクエストと魔玉の換金だったわね。冒険者カードと魔玉をお願いできるかしら?」
ロロシーの態度に思う所があるもののアイテムボックスから二人分のギルドカードと魔玉を渡す。
ジャラ
「っ!まるで最強の冒険者アスタの一週間みたいね…。」
「最強の冒険者?」
ギルドカードの数字と魔玉の量を見てロロシーは一瞬驚いた後、小さな声で言った言葉を拾う。
「知らない?冒険者アスタ=ゾーロ。たった2年でSランクに上り詰め、龍殺しすらやってのける生ける伝説。最近はここら辺で活動してるらしいけど。」
「いえ山奥の村出身なもので、そこら辺が疎くて。」
「あらそう。で、その冒険者アスタはね冒険者になって最初の一週間はゴブリンやコボルトなんかの簡単なクエストをソロで普通にこなしてたんだけど、ちょうど冒険者になって一週間後クエストから帰って来たら1000個の魔玉を持ってきたの。その中にはAランク指定の魔物の魔玉もあったらしいけど、どこまで本当のことやら。」
「へーそんな凄い人が同じ冒険者にいる何て、憧れちゃいますね。」
「…ふふ、でね。まだ冒険者になって二日しか経ってないカゴくんは一体どんな凄い人になるのかな?」
「いえいえ、私なんかこの賢者様にフォローして貰ってばかりですよ。」
「そっ、期待してるわね。」
「はい、期待に答えられるよう精進します。」
その後換金を終え新しい宿泊先を告げ、オークの皮は依頼主に確認をとる為に後日へとなった。
この日は疲れたので宿へ戻りそのまま眠りについた。
(食えない女。)