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第16話:実験《ファイティング》

お久しぶりです。

急に長い間休んでしまってすみませんでした!!

一応毎日投稿する予定です。

 目の前に肉厚たっぷりの壁がある。

 その壁は3mにまで及び、身長が半分にも満たない自分ではてっぺんを見上げると首が痛くなる。

「Fgouu」

 その壁が鳴き声を出しながら渾身の右ストレートを繰り出す。生身で受けては堪らないので左にステップを踏みながら避ける。

 何せパワーではこちらが(・・・・・・・・・)負けている(・・・・・)のだから。


 名前:なし

 種族:ハイオーク

 筋力:C 敏捷力:F 精密力:F 動体視力:E 魔力:F

【スキル】

 撃破Lv4

 繁殖


 左に避けながら空振りに終わった攻撃によって空いた右の横っ腹に”正拳突きを”叩き込む。

「Fgoooo!」

 特に効いたようには見えないが自分の攻撃が空振ったのに相手の攻撃が当たったのがどうやらご立腹らしい。怒りのまま振り回された拳を後ろに下がることで回避する。


「カゴ様!やっぱり”素手”で戦うなんてやめるです!」

 横目で声のした方を見ると遠くで観戦していたティアが心配そうな顔でこちらを見ていた。

「ティア!何言ってんだ籠手を付けてるから素手じゃないぞ!」

 そう、現在カゴはハイオーク相手に剣や魔法を使わずに拳だけでの戦闘に興じていた。


「それはただの屁理屈ですー!格闘家でもない人が魔物相手に素手で戦える訳ないです!」

「やってみなくちゃ分からないもんだぞっと。」


 会話を続けている最中もハイオークは攻撃の手を緩めないが、カゴはそれを完璧な動作で回避し、反撃を入れることも忘れない。

「Fgyau!!!!」

 こちらの攻撃が全く効いていないハイオークは当たらない攻撃に増々単調な動きなっていき、カゴもまた自分のステータス画面を何度も確認しながら同じ様にヒット&アウェイを繰り返していく。


「埒があかないな、こりゃあ。」

 一度大きく離れて呼吸を整え、作戦を切り替える。

「カゴ様!」

「おう、ちょっと狙い通りにいかないから作戦変えるわ。それが無理なら取り敢えず諦める。」

 近くによってきた依然として心配そうな顔をやめないティアに一言言っておく。そうでも言わないとまた氷の殺人ショーを始めそうだ。


 少し不服そうにしながらも頷いたのを確認すると、一気にハイオークに近づく。

「Fgo!」

 急接近した敵に動揺し、ハイオークは大振りに腕を振るってしまい今日一番の大きな隙を晒してしまう。

 隙ができた懐に大きな体躯差を利用し潜り込み、握り拳を解き第二関節まで曲げられた掌をハイオークに当て、手から肘、肘から肩、肩から腰、腰から膝、膝から足へと動きをひいては筋肉の動きに意識を集中し動きを収束させ。放つ。


けんちゃんの尊き犠牲(発勁)


「Foogyu」

 瞬間、今までビクともしなかったハイオークの体が大きくよろめき、そのまま短い膝を着かせる。

「よしっ!」

 攻撃を終えたカゴは戦線を離脱し、ハイオークの反応の変化ではなく別の変化に一瞬喜色の含んだ声を上げるがすぐに落ち着かせ絶命魔法でハイオークを倒す。

 皮と魔玉を回収し、素手の一対一の為にティアに倒して貰っていたゴブリンの魔玉も回収し、罅や傷があるものは聖癒で修復する。


 そう聖癒は癒しの力。つまり生物以外にも使用できたのである。絶命魔法が非生物にも使用できた事から試してみると予想が適中し見事修復したのである。しかし大きく欠けた物などは修復はできなかったが。


 そして今回の実験(・・)の成果がこれである。


 ステータス

 名前:カゴ=エニシ

 種族:人間

 筋力:C+ 敏捷力:C+ 精密力:D+ 動体視力:C+ 魔力:B+

 職業:大精霊使い 錬金術師

【スキル】

 剣術Lv2

 格闘術Lv1

 錬金術Lv2

 精霊魔法Lv3

 索敵

 鑑定

【加護】

 異世界からの祝福

【オリジン】

 絶命魔法Lv1

 聖癒Lv1


 カゴは職業に就く際、職業候補に【格闘家】があるのを思い出し試しに籠手を買っておいたのだ。回りの注意をティアに任せてステータスを確認しながら素手で戦っていたという訳だ。

 そして決め手となった技は中国武術などに用いられる発勁である。昔図書館で『できる!勁の流れ』という本を借りてけんちゃんとやってみたことがあり、何も知らない小学生の見様見真似であるのでできるはずもない。しかしここで予測に反する事態が起きた。如何にも子供用のタイトルの本に対し内容がしっかりしており、詳しい身体の動かし方まで書かれていたのだ。しかもそれを実践するのが理解力と適応能力の高いカゴ小学生だったのだ。発勁自体武術の中で初歩という事も合わさり37回目にして成功させてしまう。ちなみに交互にお互いに受け合っていたのでけんちゃんはそれまでとレベルの違う攻撃に身悶え苦しんだという。

 以降、カゴが発勁を使う事もなく終わっていたが力任せ感もあるが実践でいきなり成功させるというのは抜群のセンスがあるのは間違いないだろう。

 それにより見事格闘術のスキルを手に入れ、ついでに筋力も上がった。


「もう大丈夫です?」

「ああ、心配かけて悪かったな。」

 自分が何をしていたか簡単に説明し取りあえず日も暮れてきたので冒険者ギルドに向かう事にした。ちなみに説明したティアは呆れ半分驚き半分といった表情をしていた。

どうもお久しぶり、または初めまして。怠惰なる神無です。

受験日前後は投稿できないかもと言ってはありましたが、急に止めてしまってすみません。

後期試験の関係で滞る可能性はありますが、何卒宜しくお願いします。

ハイオークの鳴き声が某運命なゲームのアプリゲームみたいになってますが気にしないで下さい・・・。

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