表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

第7回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞応募作

合い言葉・オンライン

 こんにちは。


 ◯◯・オンラインシリーズ……。

 おじさんコンビがミッション開始です。

 

 第7回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞への応募作です。


 よかったら、ぜひ読んでやってください。

 我が名は、堀渡景樹。

 闇に潜み、影に生きる者だ……。

 今はあるゲーム……いや、任務中である。


「お義兄さん、ここです」

「……誰だ、合い言葉を言え」

「はいはい、山……」

 よし。

「……川。オトか?」

 黒装束のアバターを確認して、うなずく。


「こんなベタな合い言葉、必要ですか?」

 義弟はノリが悪い。


『はーい、合言葉・オンラインへようこそ!

 ナビAIのピコちゃんでーす!』

 目の前にウサ耳の小妖精が浮かび上がる。

『今回は忍者潜入ミッションです!

 チーム戦なので合い言葉で敵味方識別してくださーい!』


 よし、勝つぞ!


『目標は天守閣の最上階にあるお宝です!

 レッツ、クライム!』


「あの石垣を登るんですか?」

「まずは水蜘蛛で堀を渡るぞ」

「えー、これで?」

 義弟はノリが悪い。


 俺は水面をスィーっと滑り、石垣の下に取り付く。

 石垣は隙間なく積まれていて、手懸かりがない。

 石の間にクナイを差し込み、足場にする。


「この屋根、どうやって超えるんですか?」

 昭和少年の憧れ――鉤縄だ。

 ロープの先に三つの鉤爪がついた秘密兵器を投げる。


 無事に城内に潜入した俺たちは、草むらで赤青緑黄桃色の装束の一団に遭遇した。


「海……」

 まずい。敵の方が人数が多い。


 すると義弟が目配せをして前に出る。

「……島」


 敵が顔を見合わせる。

「なーんだ、味方かよ……」


 なんとか、その場を突破。

「よく分かったな」

「……まー、ベタに考えればいいんですよ」

 なるほど。


 やがて、俺たちは天守閣に到達。

 最上階を目指して梯子状の階段を上がる。


「金色……」

 金装束の男が立ちはだかった。

 義弟が即答する。

「……に」


 意味は分からんが、突破できた。


 最上階に到達したが、お宝らしき物が見当たらない。

 あちこち調べると、掛け軸の裏に回転扉を発見。

 秘密部屋の奥には、黄金の蛙の彫像があった。

 こいつがお宝に違いない。


 手を伸ばしたところを、義弟が先に取る。

「これで勝利ですね。案内してくれて助かりました」


 何を言っている?

 次の瞬間、俺は後ろから切りつけられる。

 さっきの金色男だ。


 俺が手裏剣を投げて応戦していると――

「これは、私たちが頂きます」


 義弟はニヤリと笑い、欄干から宙に飛び出した。

「さらばです。義兄さん」


 大凧が宙に舞い、義弟は高らかに笑って去って行った。


『勝者!オトヤさん&キンキングさん』


 義弟はノリが良過ぎる……。


「大凧……俺も乗りたかったな」


(一巻のおわり)

 最後までお読みいただきありがとうございました!


 もし、少しでも気にいってくださったら、★やリアクションをいただけると嬉しいです。


 シリーズのURLも貼っておきますね。


『第7回「下野紘・巽悠衣子の小説家になろうラジオ」大賞応募作』

https://ncode.syosetu.com/s8251j/

『オルゴール・オンライン』

『ホットケーキ・オンライン』

『サバイバル・オンライン』

『ギフト・オンライン』

『舞踏会・オンライン』

『風鈴・オンライン』

『自転車・オンライン』

『木枯らし・オンライン』

『雨宿り・オンライン』

『合い言葉・オンライン』

 

 今回もゆるいVR短編でしたが、

普段はもうちょっと騒がしい長編

『デスゲームに巻き込まれたのでマジチートしてイイですか?』

(マジチー)を連載しています。


バグ技、名古屋弁、ラーメンなど色々入り混じった

にぎやかVR冒険ものです。

よかったらこちらもどうぞ!

マジチー本編:

https://ncode.syosetu.com/n4658kt/


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ