第12話
「じゃあ私は3人のうち1人を相手するわ。残りの2人はクオンとなんとかして!じゃっ!」
「ちょっと待ってぇ~~!!」
エリーは行ってしまった。
「ほぉ~、1人ずつでやろうってわけか。いいぜぇ~?じゃあお前の相手は俺だぁ~!ドラゴンはお前をやった後ゆっくり回収する。」
「じゃあドラゴンはおれがあいてするぜぇ~!」
盗賊2人は言った。
クオンも行ってしまった。
「じゃあ始めっかぁ!で?お前は何の力があんだぁ~?」
あわわわわわ…!
「な…何って…何にも…。」
俺の声は今にも消えそうなものだった。
「何だぁ!?まぁいい、こっちからいくぜぇっ!」
「ひぃっ…!」
俺は真っ先に逃げた。クオンの元へ。しかし、
ドォォォン!!!
敵の攻撃が俺の行き先を阻むように目の前に炸裂した。
「わ…わわ…。」
アカン…これアカン奴や…!俺、ひょっとしてここで死ぬん…?
走馬灯のようなものが見える気がした。
「何だぁ…?お前ひょっとして、なんお力もねぇのかぁ?」
ギクッ…!
早くも核心を突かれた。
「ははっ!何だよクソ雑魚かよ!しょうもねぇー!」
ドカッ!
腰を抜かしていた俺に盗賊の蹴りが入る。
「…ッ!!」
は?いってぇ…!!
俺は息ができなかった。今までに食らったことのない痛みだった。
「息ができねぇかぁ~。じゃあもう1発だ、オラッ!」
またしても俺の腹に蹴りが入る。
「…ァ…ッ…!!」
俺の目からは涙が出ていた。
もうダメだ。
俺は土下座をする。
「…も、もう許して…下さい…。」
俺はかろうじて声を出した。
「あぁ~面白れぇなぁ。こうやっていたぶるのは…。」
盗賊は俺の髪を引っ張って無理やり顔を上げさせた。
「お前はこうして何も守れず死ぬ。力がないから。つまらない人生だったな。」
盗賊は短剣を出す。
「安心しろ、あのドラゴンもすぐにお前の元へ行くだろう。じゃあ、死ね。」
盗賊が剣を振りかぶる。
「ちょっと待って…よ。クオンは…だめだ…。」
俺はもう、ぐしゃぐしゃになりながら言った。
「あ?いいよ、そういうの。死ね。」
短剣が振り下ろされる。その時、
「…あれ?」
俺はまだ生きていた。
「…クオン…?」
そこには剣を止めるクオンの姿があった。
「何っ!?あいつはどおしたっ!?」
「もう懲らしめた。」
クオンはゆっくり言う。
クオンは盗賊の首をつかむと、遠くへ投げ飛ばした。
「ハァ…っ!クオン…!生きてたのか…!」
俺は久しぶりに息をした気がした。
「クオン…ごめん。俺…弱くて…。」
「いいわ。でも、強くなりたい?」
「…え…?」
別にどうでもよかった、強さなんて、今まで。
諦めていたから。そんなもの。
でも今は、もうどうしょうもなく…、
「…強く…なりたい…!」
「OK。」
すると、クオンは俺の首筋に嚙みついた。
「いたぁ!な、なにすんだぁ!?」
「完了。」
「はぁ?何がぁ!?」
俺は全く訳が分からなかった、が。間もなく、俺の体が輝きだした。
「な、なにこれぇっ!?」
「おめでとう。これで少しは強くなるわ。」
クオンはそっと微笑んだ。




