第10話
という訳で冒険に行くわけになった俺だが…。
「あのぉ~…、大変聞きにくいことなんだけど。親の仇ってどゆこと?」
俺はエリーに聞いてみる。
「詳しいことは省略するけど、いい?」
「まぁ。」
エリーは語りだした。
「あれは今から5年程前のことだったわ。私の両親はドラゴンの研究をしている者だった。両親はあるドラゴンと出会ったわ。そしてそのドラゴンと意思を疎通する関係になったの。詳しいいきさつは分からないけどね。その過程でドラゴンに色々な知識を授かったらしいわ。」
「ほぉ~ん。そんで?」
「そんな中、ある魔王の幹部が世界のドラゴンを全て討伐する宣言をした。」
「え?そんなことあったっけ?」
「私も間接的に聞いただけだから定かじゃないけどそうらしいわ。実際それからというもの、ドラゴンの数は減っている。」
「そんなことある?だって現にクオンがいるじゃないか、こんな身近に。」
「それがスーパーレアなのよ!だから私が飛び込んできた。」
「で?そっからどうなったんだよ?」
「私の両親が接していたドラゴンも、もちろん討伐対象の例外ではなかった。魔王の幹部はそのドラゴンに致命傷を与え、あまつさえ私の両親も手にかけた…。」
「な…なんで…?」
「知らないわ。ドラゴンをかばったからかしら。分からない。話は生き残った研究者仲間から聞いただけだから…。」
「それは…酷い。」
「話は終わりよ。それより、あなたの方は大丈夫なの?旅に出るってご両親には報告したの?」
「あ、そうだ…。」
重要なことを思い出した。それがあった…。
「よし…。じゃ、言ってくるわ。」
俺は旅に出ることを親に告げた。
「そんな訳で、ちょっくら行って参ります!」
俺は深々と頭を下げた。ダメかなぁ~…?
すると
「ま、大丈夫じゃね?クオンもついていくようだし。なにより、俺の息子だしな!」
と笑っていた。相変わらず器がデカいのかテキトーなのか…。
ともあれ、許可は下りた。最早行くのみだ!
時を同じくして
「新しいドラゴンをようやく見つけました。」
「そうか。では、殺して来い。」
魔王の幹部の館で、ドラゴン抹殺計画は進行していた。
「ところでさぁ~、なんかアテでもあんの~?その魔王の幹部とやらの。」
「今のところないわ。どこにいるか分からない。ていうか、今わかってたところでどうしようもないでしょうが!レベル的に。」
「た…確かに。」
「まずはレベル上げね。いきなり向こうから来るってことはないだろうし。」
「そうねぇ~。」
俺にはレベルも何もないが…。
「とりあえず、出発!!ほらっ!」
「は、はぁ~い…。し、出発~…!」
こうして俺たちの冒険は幕を開けた。




