プロローグ Z世代の集団転生
「Z世代」
この言葉を聞いて皆さんは何を思い浮かべるだろうか?
「スマホばっかりいじっている。」
「SNSでの関わりが主流で、自己承認欲求を満たすのに日々取り憑かれている。」
「退職代行を使って辞めるなど責任感や忍耐力がない。」
こういったイメージを思い浮かべるのではないだろうか?
もちろん全員が全員そういう人達だけではないだろうが、昔の世代に比べて考えや価値観が尊重されるようになったのは確かだ。
そんなZ世代の若者に対して就職氷河期世代の人間は、
「まったく今時の子は…。」
こんな感想や不満を抱いていることだろうし、抱くのも無理はないだろう。
しかしそんな氷河期世代の人間も今の50代や60代の人間に同じような不満を抱いていたことだろう。
勝手なイメージや偏見になってしまうかもしれないが基本的に日本では世代が遡れば遡るほどに「厳しい」
ということに美徳を見いだしていたように思える。
今の50代や60代の人間でさえ70代、80代の人間からすれば「今時の子」という感覚なのだろう。
ともすればそんな高齢者の世代が今時の「ゆとり世代」や「Z世代」の生き方を聞いたら絶句しているに
違いない。
これが一昔、そのまた一昔、かつて日本が戦時中の真っ只中にいた「ぜいたくは敵だ世代」が今の「Z世代」を見たらどうなるのか…。実に見物だと思わないだろうか?