表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

73/229

コウとジル、初めての通常討伐依頼(1)

今日はとても天気が良くて森の中の柔らかな日差しが気持ちいい。

『67』はコウとジルを伴って討伐に来ていた。森に向かう道中、いつものように作戦を立てる。


「今日の討伐対象はシルクヘアミンクだ。川縁に巣穴がある。肉食で夜間に牧場の鶏や家畜の子供などを襲う。討伐数は2匹だが、できれば6匹狩りたい」


「戦闘で気を付ける事は?」


「巣穴に近付くと、2匹以上で襲ってくる。突然飛び出してくるから気を付けろ。動きが俊敏で変則的だから、ナナは目視したシルクヘアミンクを雷で足止めしてくれ」


「了解。付与は炎?」


「止血も兼ねて炎付与で。毛皮に血が飛び散らないようにトドメを刺すから、雷は1分前後気絶させるくらいの軽めのショックでたのむ」


「はーい」


「証拠は右耳だが、毛皮は高価だから全身持って帰る」


「お肉は食べられる?」


「肉は不味くて食えない」


「そっかー、残念」


「川縁が近くなったらモモは偵察に行って、大体の巣穴の位置を把握してくれ。ざっとでいい。無理はするな」


「モモちゃんお願い」


「はーい。先に行って見てくるね!」


「ジル、コウ、戦闘になったらモモと一緒に離れた場所から見学だ。ジル、おかしな気配を感じたら観察眼で確認しろ。2人とも周囲に気を配れ」


「「はい!」」



「巣穴あったー。案内するー」


「モモちゃんお手柄」「よくやった」

「「モモすごい!」」


「こっち。ついてきて」モモは皆に褒められてご満悦だ。


しばらく歩いていると、微かな流水音と水の匂いがしてくる。更に進むと川が流れていた。



「ここから見える巣穴は2個。あの曲がった木とギザギザの葉っぱの木の間くらいと、そっちの少し土が膨らんだあたり」


「わかった。モモありがとう。ナナ、右から回ってあっちの巣穴の前に出る」


「了解」


「ジルとコウはここで待機だ。モモ、2人をよろしくな」


「「はい!」」「はーい」




巣穴近くに到着したら、ナナはロックの剣の先に炎付与をかける。

ロックは、木の陰になってる巣穴の近くに立ち、巣穴に石つぶてを投げ込む。

ナナは、少し離れた位置で巣穴からシルクヘアミンクが出てくるのを待つ。


ククククッ

シャーッ!

フーッ!

フシャーッ!


4匹のシルクヘアミンクが飛び出してきた。多分親子だけれど、どれが子供かわからないくらい大きい。


ナナは、目視したシルクヘアミンク全てに雷魔法でショックを与える。


ロックは、一匹一匹慎重にトドメを刺していく。


その時、「ロック、もう一つの巣穴からも出てきてる!」と、ジルが叫んだ。


その瞬間、新たな巣穴から出てきた2匹のシルクヘアミンクが、ジルの方を振り向いた。まずい!走る体制に入ってる。


「ナナ!ジルを中心に魔力結界」


ナナは、ジルに手のひらを向けて「魔力結界!」と叫んだ。


ジルを中心に、コウとモモも入れる半径2メム(m)くらいの半透明なドームが現れた。


ナナは、そのままシルクヘアミンク2匹に雷魔法でショックを与える。


シルクヘアミンクは、魔力結界の3メム(m)前あたりで、電気ショックを受けて気を失った。それをロックが手際よくトドメを刺して片付ける。


「解除」結界はスッと消えてなくなった。


「ごめんなさい、俺・・・」


「ジル、危険を知らせてくれてありがとう」


「ジル、危ないから大声で知らせるな。襲ってくるのは、あの2匹だけとは限らない。俺とナナは余程じゃない限り何とでもなる。まずは自分の身を守れ」


「はい」


「今の戦闘をおさらいするぞ」


「「はい」」


「まず、モモの情報で巣穴の位置は把握していた。巣穴を刺激して出迎える場合、1つ巣穴をつつけば、危機感を感じてもう一方からも出てくる可能性があるから、常に注意しておく必要がある」


「「はい」」


「ナナに結界を張ってもらったのは、なぜかわかるか?」


「シルクヘアミンク2匹がこちらに迫ってたからです。僕達じゃ足止めできない」


「ジルは?」


「俺が大声を出したから。他の魔物を警戒した」


「うん、二人とも半分正解だ。ナナの魔法でも、あの一瞬なら使えるのは1回だ。ナナの雷ショックは外れた事がないが、万が一外れたら取り返しがつかない。子供の声で叫んだから、他の魔物が引き寄せられるかもしれない。だから結界を張ったんだ。わかったか?」


「「はい」」


ジルとコウは、お互いに気づかなかった事があって、少し悔しそう。


「2人とも、魔物が迫ってきた瞬間剣を抜いていたな。素早く抜いていて良かったぞ。稽古の成果が出ているな」


「「はい!ありがとうござます!」」


「よし、達成条件の2匹、その他4匹。予定数揃ったので引き上げるぞ」


「「はい」」「はーい」

「あっちにアケビがあった」

モモは、いつでもモモだ。ブレない。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ