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ナナはわくわくしながら計画を立てる

タマスの服は、手染めの薄手の布にラクナウ刺繍のような刺繍がたくさん入っていて、とてもかわいい。


素材もシルクから木綿まで様々で、共通しているのは、刺繍が細い糸で細かく広範囲に施されているものはお値段が高く、太めの糸でざっくり刺繍してあるものはお手頃だ。


その透け感のあるチュニックやワンピースの中に、無地のインナーのようなものを着る。


そのインナーがワンピースだったり上下別の色だったりで、個性を出す感じだ。


手染めの布は色落ちする事があるので、ナナはだいたい同系色の濃い色のインナーを着ている。



女性は皆、普段はワンピースが多いけれど、冒険者は女性もズボンを履く。


ナナは、チュニックワンピースの中にノースリーブのインナーとズボンを履いて、ウエストに革ベルトをつけるのがお気に入りだ。


革ベルトは、革靴のお店で売ってる端切れの革と長い革紐で作ったナナの手作りで、縫い合わせではなく接着剤で作っているから強度はあまりない。

でも、足元の編み上げブーツとも相性がいいし、森を歩くときに裾がひらひら膨らまないので、とても重宝している。



ナナの行きつけの服飾店は、物凄く美人なお姉さんが営んでいるセレクトショップ『メリーローズ』。


お手頃なお値段なのに、着心地が良くてかわいい服が多いと人気のお店だ。


お姉さんが見出した若手の作り手さんから仕入れているらしい。



今日ナナは、『メリーローズ』にアクセサリーを見に来た。


店頭にあるアクセサリーを、ひとつひとつ手に取って見る。


「これかわいいなー」

この革紐の結び方、地球と同じだ。


「これ、天然石かな?あ、色ガラスか!素敵」


さすが『メリーローズ』に選ばれた若手の作り手さん達!センスいい!


キラキラ顔でアクセサリーを手に取るナナを眺めて、美人オーナーが微笑む。




「ふう」


一通り見終わって、ナナはうっとりとため息を吐く。


「はあ、堪能した!この色ガラスのチャーム買おう」


ナナは、桃色と乳白色と若草色がグラデーションのようになっているガラス玉のチャームを買う事にした。

これは、ナナが今作ってる革ベルトの留め具に付けよう。



お会計をして、『メリーローズ』を出た。




ナナは、帰宅してすぐ『メリーローズ』や露店を見て思ったことをメモしていく。

記憶や感動がフレッシュなうちにメモをまとめる。読み返した時に、その時の感覚を思い出せるように。地球の奈々だった時からの習慣だ。



金属は銀製が多かった。時々銅製のものもある。イヤーカフはあるけれど、イヤリングは無い。


ネックレスは革ひもの物と、チェーンのものと、ビーズを連ねているものがあった。


金具は銅製と銀製が半々くらい。真鍮などの合金は無さそう。


『メリーローズ』に納品する若手の作り手さんでは、地金に金を使ったアクセサリーは高すぎるので作れないと聞いた。おそらく露店も同じだろう。



ナナが目指すのは、戦闘用だけど、かわいい特殊効果付きアクセサリー。


戦闘用の特殊効果アクセサリーは無骨なデザインが多い。


お金持ち用は美麗なものもあるらしいけれど、大きくて実用的じゃないし、とても若手の冒険者が手に取れる値段ではないらしい。



次は、特殊効果を付加した戦闘用アクセサリーを売っている場所に、ロックに連れて行ってもらおう。



ゼロからのスタート。新しい目標。ナナはわくわくしながら計画を立てる。




ナナは、へーリオスでのアクセサリー作家生活の準備を、着々とすすめています。


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