シルバーアッシュにラピスラズリの藍色
ナナは、ロックに金属魔法の事を話をした。
元地球にいたへーリオスのアクセサリー作家として、金属魔法の可能性を探っていくことも。
「ロック、この前あげたイヤーカフ、ちょっと貸してー」
ロックは頷いて、ナナにイヤーカフを渡す。
「ロックって、今どんな効果のアクセサリーをつけてるの?」
「右のピアスが毒耐性、左の上も毒耐性、左の下がマヒ耐性。ソロだと毒とマヒは命取りだからな」
ピアスをそれぞれ鑑定にかける。
『弱い毒耐性が付加されている』
『弱い毒耐性が付加されている』
『弱い麻痺耐性が付加されている』
モモの守り石の鑑定結果とだいぶ違う。
『カーネリアン。健康と守護を祈願した守り石。体力回復と衝撃からの保護が付加されている。モモ用』
ロックに、鑑定した結果と、モモの守り石との違いを説明する。
「ロックのピアスは、それぞれの効果が付加されているとしか説明がないのね。
モモの守り石はね、金属の部品毎に金属魔法をかけてるんだけど、両方の効果が付加されてるの。あと、モモ専用みたい」
「すごいな。専用の付加付きアクセサリーなんて初めて聞いた」
「ロックのイヤーカフもそんな感じにしたいのだけど、イヤーカフに付けるとしたら、どんな効果がいい?」
「モモの守り石の効果は?」
「鑑定結果は、健康と守護を祈願した守り石。体力回復と衝撃からの保護が付加されている」
「2つの効果が付加されているアクセサリーも聞いたことがない」
「このイヤーカフで使ってる金属は2個だから付加も2個。何がいいかな?」
「この石は、何か意味があるのか?モモの石にも意味があるんだろう?」
「この石は、ラピスラズリ。災いをはねのける聖なる石。と、言われている」
「言われている?」
「そういう言い伝えがある石って事」
「なるほど」
「言い伝えよりも、ロックの髪色に映えるから、これにした」
シルバーアッシュの髪色にラピスラズリの藍色が映える。
「そうか」
ロックは、恥ずかしそうに俯いた。
ナナも、ちょっと恥ずかしい。
「ナナ、身体強化魔法の効果を上げたりできるか?あと衝撃からの保護がいいな」
「やってみるね」
まずは、カフ部分。
「元気」
身体強化の効果がアップして、元気に動くロックをイメージする。
イメージそのままに、身体強化魔法の効果を上げると念じながら、カフ部分に金属魔法を使う。
次は飾り部分。
「守護」
大きな衝撃から衝撃吸収材で守られてるロックをイメージする。
イメージそのままに、衝撃からの保護と念じながら、ラピスラズリ周りの飾り部分に金属魔法を使う。
2つの魔法をかけた後、手元のイヤーカフがふわっと光る。
確認のため、鑑定をかける。
『ラピスラズリのイヤーカフ。元気と守護を祈願した右耳用の耳飾り。身体強化魔法の効果上昇と衝撃からの保護の効果が付加されている。ロック用』
良かった、付加は出来てそうだ。
ナナは、ホッとして口角をあげる。
「出来た。ロック専用だよ」
ナナは、ニヤリと笑ってイヤーカフをロックに手渡す。
ロックはイヤーカフを右耳につけると「ありがとう」と、うつむきながら微笑んだ。
専用アクセサリーは、すべてオーダーメイドになるので、コネのないナナにはまだ販売が難しそうです。
へーリオスでのナナは、アクセサリー作家として歩み出したばかりです。




