取るに足らないお話、「光子」について
雑学
テーマは「光は粒子なのか? それとも波なのか?」
「光は粒子か波か」と20世紀前半に科学者が争い論じ、一応の決着を見たそうだが、20世紀中ば以降も、数十年はこの「粒子か波か」という明確な答えを得られないまま論争は続けられた。私の青年時代にも同僚や仲間が粒子か波かと議論していたが、結局、科学者の度重なる「二重スロットの実験」によって、光が粒子性と波動性を併せ持っている事が明確に分かり、「光の二重性」として知られるようになった。
普通、「波」と聞いた時、寄せてはまた打ち返す海の波に思いをいたし、池に小石を投げ込めばキレイな波が立つのは知っての通りであるが、波動とは「空間の一部に生じた状態の変化が次々に周囲に伝わっていく現象」と言うことができよう。本稿では粒子性を取り上げるが、後日、機会のある時に波動性に言及したいと思う。
先ずは、「光子」を小さな物質、粒子として見た場合、分かり良い例が、太陽の光が地球に届くまでにおよそ8分20秒掛かり、1秒間に地球を7周半するということだ。
又、小惑星探査機「はやぶさ2」の偉業はつい最近のことで、ソーラーセイルという帆で風を受けて海を進むヨットのように、帆で太陽からの「光の粒子」を反射して宇宙空間を旅する。将来、ソーラーセイルにレーザーを照射してその高圧により推進する宇宙船も出現するだろう。
光の利用は何も宇宙だけでないのは言うまでもないが、こうして考えて見ると、宇宙大航海時代の幕開けはもうすぐであるような気がする。否、もう始まっているかも知れない。
宇宙帆船、又は、宇宙ヨット