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第3話 騎士見習い、忍法を目の当たりにする

第4話は12時半前後に投稿予定です。

「あ……え?」


 僕はもうとにかく驚いていたね。

 驚きすぎて固まってしまっていた。

 僕が継承したレアスキルが女の子を呼ぶものだとは思わなかったからな。

 いやそもそも、この女の子の服装がおかしい。


 僕の目の前にいる女の子。

 髪はボブカットでやや短い。

 なぜかスカーフのようなものを首に巻いている。しかも、後ろが妙に長い。膝下まで伸びている。

 両手両足に装備した手甲と足甲。

 そして袖なしの装束。

 実はこの格好に見覚えはある。

 これはかつて書物で読んだ事がある。確か極東の地に住む人々が着ている服装の一つ。

 忍者装束だ。


「君は……忍者なの?」

「違いまする。くノ一でござる」


 勇気を出して聞いてみた。妙な口調であっさり否定されてしまった。


「く、くのいち……?」

「はい。くノ一という字は、『女』という漢字を三文字に分解したものでござる」

「?????」


 わ、分からない……。

 漢字というのがそもそも分からない……。どうしてくノ一なんて言葉を作る必要があったのか何も分からない……。

 いや、今はよそう。頭がややこしくなってくる。

 それよりほかに、聞きたい事があるんだから。


「えっと、君は僕のレアスキルで召喚された……っって事でいいんだよね?」

「左様。拙者、くノ一ガチャにてこの地に姿を現したものでござる」


 やっぱり、僕のレアスキルの効果らしい。こんな見覚えのない女の子が突然現れるのは。


「【口寄せ:くノ一ガチャ】とは、使用者とある特定の条件がそろって初めて召喚が成立するスキルにござる。一度くノ一が召喚されれば使用者を主様(あるじさま)とみなし、この身を捧げる所存にございまする」

「え、主様? この身を捧げる?」

「拙者、こう見えて何でもできるでござる。主様の命令一つで戦闘に護衛に暗殺に偵察、家庭的なものだと炊事も同居も介抱も夜には夜枷も色々するでござるよ」


 よ、夜枷ってアレだよな……。女がこう男と布団の中でいっしょに……。

 っていけない。話変えよう。変な事想像してしまいそうだ。


「と、ところで、ある条件って?」

「小判にござる」


 小判……?


「本来は小判がなくては召喚できないでござるが、初回特典として小判なしで拙者を召喚できたでござる。通常は小判が十枚そろって初めて召喚できるでござるが、初回サービスにより拙者含め四人までは小判一枚でくノ一を呼べるでござる」

「え……え……」

「ちなみに小判は一日に一枚、主様の頭上から降ってくるでござる。貴重なものなので、しっかり持っておいてくだされ」


 …………………。

 どうしよう……ついていけなくなってきた。

 そもそも何なんだよ、小判って。

 それに初回特典て、初回サービスって何だよ意味わかんないよ。

 そもそも召喚って、普通は召喚獣とか天使や悪魔を呼ぶものでしょ。それを人間……しかも女の子だなんて聞いた事がない。

 ああ分かった。これ、からかわれてるんだ。


「……主様?」


 僕はため息をはいていた。

 そして、踵を返そうとしていた。


「主様! どちらへ行かれるでござるか!」

「いや、いいよもう。あれでしょ? 一軍騎士から二軍騎士に対する当てつけなんでしょ?」

「お待ちくだされ! 拙者、そんなつもりじゃ……!」

「あのね、召喚って、そもそもモンスターとか天使や悪魔って決まってるの。人間の、しかも女の子が出てくるとか聞いた事ないの。……分かったからもう帰らせて」


 ああ、もうこれ召喚失敗だな。

 っていうかみんなが言ってたように、しょせん星ゼロのゴミスキルだったって訳だ。

 もうやめよう。何か疲れた。訓練のつもりだったけど中止だ。オータクマじゃないけど寝よう。

 くノ一あやめだっけ? 彼女の方に振り向く気にもなれない……。

 そう思っていた、その時だった。


「忍法、火遁の術!」


 何やら大声を出している。


 ――ボワァゥッ!


 後方から突如、燃え上がる音がしたのだ。

 僕は思わず振り向いてしまった。

 そこにあったのは、くノ一あやめが左手に掲げる炎。紅く輝き、柱のように激しく巻き上がっている。


「ほ、炎が……」

「これぞくノ一の真髄、忍法でござる。これでもまだ、信じられぬでござるか?」


 くノ一あやめが得意げに見せてくる。

 僕は驚いていた。

 燃え上がる炎もそうだ。中級クラス以上の魔法と同等の激しさ。

 そして何より。

 詠唱なしで発動した事がありえないからだ。


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