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エピローグ




ダルジャンと手を繋いで眠ったその夜は、こちらに来て初めてさくらとミホちゃんの夢を見た。




「これ、私の旦那。私、永久就職して肝っ玉母さんに転身する事にした!」


ダルジャンを隣に堂々の結婚妊娠宣言かました私に案の定、さくらとミホちゃんは腰を抜かした。


「「超イケメン!!」」


見事なハモリはまさかのそこ!? いやいや、まぁダルジャンはイケメンだけどさ。


そんな二人の後ろを物言いたげな康太とはち切れそうなお腹の奥さんが一瞬通り過ぎた気がしたけれど、次の瞬間にはもういなかった。


「まぁいいや、サトちゃんが幸せならいい! よしイケメン! 悔しいけど、サトちゃんは任せる!」


「あぁ、フミィは俺が誰よりも幸せにする」


さくら。


「佐藤チーフ! この特選チョコレートバーとそのイケメン交換しませんか!?」


「フミィ、チョコレートは俺が買ってやる。だから俺にしておけ」


ミホちゃん。


上がる二人の笑い声。穏やかで優しい邂逅は段々霞がかかって遠ざかる。


だけど私を腕に抱くダルジャンの温度だけは失われない。




……ありがとう。


さくら、ミホちゃん、ありがとう。




……夢は夢。けれど心の深いところがほっこりと熱をもつ、そんな幸福な夢で目覚める朝は炊事場から味噌汁の香りがした。


なんとなく具材はジャガイモだろうな、そう思った。




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