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最悪の失敗作

作者: ふじたろー
掲載日:2018/10/14

※初心者です。チェックはしましたが、誤字脱字等あれば教えていただけると幸いです。

へたくそな文だと思いますが、ちょっとした縁で出会った作品だと思って最後まで読んでくださるとうれしいです。

 私は得意げになっていた。みんながみんな私に注目すると思っていた。誰もが私を称賛すると思っていた。史上最高の発明となるはずだったのだ。

 

 

 私が作ったものは、私たちに形を似せたモノだった。今までいろんな奴らが多種多様な形のものを作ってきたが、私たちにここまで酷似しているモノを作ったのは、間違いなく私が初めてだ。

 最初はソレに知識を与えることから始まった。ソレの学習スピードは私の予想をはるかに上回っていた。まだ知識量では私にほど遠いが、いつかは追いつくかもしれない。そんな期待に胸を膨らませた。

 次に行ったのは体の使い方だ。基本的な動作から、複雑な動作まで教えてみた。ソレは私たちと同じように失敗を繰り返し、微調整を繰り返すことで使い方を習得していった。

 最後に行ったのは言語を覚えさせ、コミュニケーションを図ることだった。あくまでマスターである私に歯向かうことはないよう、慎重に教えた。これが終えたら自由に行動させ観察してみよう。きっと素晴らしい実験結果が得られるに違いない。そう思うと心が躍った。


 

 周りの奴らも私の実験結果に興味があるようで、途中で何度も私を訪ねてきたやつもいた。実験は実に順調で、ソレらは広い世界の中で様々なことを学習していった。火や水といった自然にあるものを有効活用し、それらが自らにもたらす利益を知った。また、自然にいる生物を捕らえ、観察することで役立つ情報を獲得していった。

 間違いなく成功するだろう。そう思った。この実験結果を公表すればだれもが私を称賛するだろう。


 

 異変が起きたのは突然だった。ソレらは学習する以外の理由で動物を捕獲し始めた。自然に少しずつ立ち向かい始めた。しかし私は「それくらい誤差だろう」と油断していた。

 だが異変はそこで終わらなかった。ソレらは心を持ち始めた。日々の経験がソレらに多大な影響を与えていたのだ。他と群れることを知り、考えの相違が生まれ始めた。



    「まるで私たちのようではないか」


 

 心配など微塵も感じなかった。むしろ私は感動していた。素晴らしい実験結果が得られた、と。これこそ私が完成させたかったモノだ、と。


  だが。異変はまだ止まらなかった。


 考えの相違は争いを生んだ。すべてを巻き込むような。その様子は私たちのそれとは比べ物にならないほどに醜かった。自然も同族も破壊した。ただ己が為を想うだけの無益な争いだった。

 その矛先は私たちに向いた。私たちと同じ力を持った存在になろうとし、挙句の果てには私たちを超越しようとし始めた。もう、止められなかった。


  もはや私を見る者は誰もいなかった。

  みな私を蔑んだ。「どうしてこんなものを作ったのだ。」「世界を元に戻せ。」と。

  彼らは世界を放棄することを決意した。私を置いて。



 何故こんなモノを作ってしまったのだろう。そんな思考も今となってはもう遅い。

 私は前へ進ませたかっただけだったのに。世界を賑やかにしたかっただけだったのに。

 夢見た楽園は遠く、世界は地獄のように醜く赤黒く染まってしまった。

 

  嗚呼、それならばもう、いっそ…





 -------それならばいっそ、私はお前たちに終焉を運ぶ者となろう。

       ゆめ忘れることなかれ。生は死に直結すると。

         ゆえに私はいついかなる時も、お前たちと共に----------

まずは最後まで読んでいただきありがとうございます。

この話は僕の人間嫌いから生まれたもので、人間そのものを否定した作品です。

ゆえに視点は人間を作った、人間と同じカタチをした「なにか」ということになっています。

また生んだものが滅ぼすという、生死についての考え方を抽象的に書き表しました。


読みにくい作品だったと思いますが、読んでいただきありがとうございました。

感想、批判、アドバイス等、ありがたく受け取りますのでよければお願いします。

では、また縁があれば。

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