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転生学園  作者: Kuroto
第一章
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ユニークスキル

 入学式が終った後、教師らしき人に誘導され着いた場所は三十人程が入るいたって普通の教室だった。俺は窓際で一番後の席を無く取る。タツヤやヒビキはお互いに会えたことを素直に喜んでいるのか中央の席を二人で確保していた。まぁ例のごとく俺には気づいていない。教室では、簡単な学園の事について説明された。


「えーこのクラスはですね、一時的なものであり臨時のクラスです。君たち以外にも、生徒がいるので後にクラス分けが行われますので頭の隅にでも入れておいてください」


という内容の話が約5分ほどでまとめられて、他のことはディバイスで調べるようにと丸投げされた。


まだまだ分からないことだらけな現状、ディバイスに学園の細かい事は書いてあると言っていたので後で暇なときにでも見ておくつもりだ。


そして、学園と言うだけあって数学や国語等の普通の授業も受けることができるらしい。ただ、強制ではなく希望する人だけなので俺は受ける気はさらさら無い。異世界に来てまで勉強のようなめんどくさいものに捕らわれなくて良かったと心の底から思った。


しかし、戦闘訓練や魔術、魔法の授業は必ず出るようにとのことだった。あっちの世界では経験してこなかった魔法や魔術そして、武器等を用いた戦闘訓練と好奇心ををそそられる内容が盛り沢山で事実俺はうっきうきのわっくわくで最高潮だ。


そして、この学園内だけでなくこの世界では紙幣や通貨等は既に衰退していて代わりにディバイスのポイントいわば仮想通貨で売買をするのが当たり前らしい。こんなところも、最先端技術で発展していたはずの日本より文明的に遥か先を行っているのだから、魔法やスキルといった非科学的要素を含むこの世界を現代の科学者達が見たらどうなるのだろうと考えてしまう。


「生活必需品や食べ物等はディバイスに入っているポイントを使って自販機や購買部、学食を利用してください。他にも必要な物は通販でも買えますのでそちらで揃えてください」


月に一万ポイント貰えて、授業に参加したりクエストと呼ばれる学園が管理する迷宮ダンジョンといわれる学園の地下に広がる魔物の巣窟があり、そこで魔物を討伐すると報酬として一緒にポイントや魔物の素材等が貰えるらしい。素材に関しては、そのままポイントに換金かんきんしたり、街で武器を作るための材料にできるらしい。こういうところは、RPGゲームみたいだ。


物価的には日本と一緒らしくゲーム感覚でポイントを消費しないように気をつけなければいけない。もしも興味本意で無駄使いしようものなら破産という名のエンドを迎えるだろう。電子マネーに慣れていないからという、ジェネレーションギャップをまさかこの年で体験するとは思わなかった。


俺達が住む場所はというと、なんと全寮制らしく、しかも一人部屋から二人部屋など好きに選べるというから至れり尽くせりだ。こんなに良い待遇だと、勝手に召喚されたとはいえ裏があるんじゃないかと怖くなったりするのは仕方がないだろう。


「では最後に寮の部屋を選んでください。それが終わったら今日は解散となります。日程はディバイスに送ってあるので後で確認してください」


説明が終わったら部屋をディバイスで選択し部屋の鍵になるデータキーをディバイスに記録させ終わらせたものから解散となった。


(何か、大学みたいだな)


すぐに部屋を決めてデータキーを登録する。まだタツヤやヒビキが悩んでいたが一足先に教室を出て、何処に部屋があるのかを調べるためにディバイスで学園の地図を見る。そして自分の目を疑った。


(なんだこれ?街か何かか?広すぎだろ!)


本校舎が北側にあり、そこから自習棟、特別棟そして寮がある。校舎の数だけでも四階建ての五棟ととんでもないマンモス校だ。他にも修練場や運動するための馬鹿デカイ運動場にプールなどなど見ているだけでも頭痛がしてくる程に建物があり、それを全てわ取り囲んだのが学園の敷地だというのだから笑えない。寮の方もホテルかと思うほど大きく、それが本当に学生寮だという。


「とっ……とりあえず…………部屋にでも行くか」


ツキトは、本校舎の東側にある。寮棟を目指して長く広い廊下を地図を見ながら重い足取りで歩き出した。


なんとか迷わずに長い道のりをえて部屋に着き、ディバイスをかざして鍵を開けて部屋にはいる。一人部屋にしてはかなり広い。何回かビジネスホテルの一人部屋に泊まったことがあるが、それに比べると天と地の差がある。まるで高級ホテルのスイートルームだ。


俺が選んだ部屋は東棟の507号室で、日差しが良く入る部屋で高さもそこそこで眺めが良い場所だ。


「これから、どうすっかな」


入学したばかりなので元からディバイスに入っていたポイントの十万ポイントを持っている。一ポイントを一円と考えると今十万という大金がこのディバイスに入ってるということになる。やはり異常なほど気前が良すぎる気がしてならない。


「そう言えば、俺のスキルって何だ?」


ここに来る前にあの女性から受け取った本で手に入れたというスキルというものが何なのか実は良くわかっていない。ディバイスを操作してステータスと書かれたアイコンを開く。そこにはこのようなことが書かれていた。


スキル【無し】EXスキル【無し】ユニークスキル【創造】


「……創造?」


創造の欄を詳しく調べと、次の事がわかった。イメージを具現化する、イメージが明確であれば制限無し。ただし、イメージが元になるため複雑なものを作る際は複雑で精巧なものに比例して集中力と創造力が必要になる。


「創造か……一見めんどくさそうなスキルだが……面白いスキルだな」


ステータス画面を見ながらスキルについて考え込んでいると、テロンとディバイスから音がなりメッセージ送られてきた。それを開き中身を確認する。


『これから五時間後に新入生大会を本体育館で始めます。全員強制参加ですので遅れないで下さい。詳しい説明は、下のURLを開いてください』


俺は、はて?そんなこといってたか?と疑問に思いつつも迷うことなくURLを押す。飛ばされたページに書かれていたことは、入学生大会という行事について書かれていた。


「新入生強制参加の個人戦のみのバトルトーナメント。優勝者には、20万ポイントと、豪華賞品?」


スキルを使い一対一のトーナメント戦をやろうと言うことだろう。つまり新しく入ってきた生徒達の力を確認するためのもよおしだろう。しかし、俺は急にこのようなイベントがあることに少なからず驚愕をしていた。


「準備時間五時間でどうしろと!?」


俺達は、まだ力を手にいれて五時間と経っていない。そんな状態でまともな試合が出来るのだろうか。しかも俺のスキル【創造】は、攻撃や防御等の戦闘系スキルではなく物を作るいわゆる生産系のスキルつまり非戦闘系スキルなのだから。こんなんでどう戦えばいいんだ!と思った矢先、創造のスキル説明を思い出す。


「イメージの具現化……」


イメージとは、空想思い描いた物でありそれは、形を持った物体だけではない。イメージには理想や状態などの形を持たないが想像できる現象も含まれる筈だ。


「ならスキルぐらい創れんじゃないか?」


さりげなく、とんでもないことを思いついた。


スキルというこの世界の概念は、別世界の人間であるツキトには全くの未知なものである。


そもそもスキルというのは、簡単にいえば才能であり産まれ持った先天的なものや長年の修練や特殊な条件、経験によって開花する後天的な取得となる。


例外としては一つだけありツキト達がこの世界に来る前に渡されたあの古い本等の特殊なアイテムによってスキルを覚えることがある。


しかしそれは、あくまでも例外だ。だからこそ常識的にはとか普通ならとそんな固定概念が有るからこそ誰にも、それこそ女神すらもわからなかった。いや気づかなかったというべきだろう。


スキルはいわば才能である。そして、時に才能は人智を越える程の無限の可能性を秘めていることに。


通常ではあり得ないとされている、新たなスキルの獲得方法の可能性。


ユニークスキルによるスキルの作製だ。スキルというものには、いくつかの種類が存在する。いろいろな事を経験することで手にはいるスキル。そしてスキルを長く使用、修練することでまれに進化する事がある。それがスキルの上位互換であるEXスキルだ。スキルよりも強力でかつ保持者が少ないこともあってEXスキルを持つ人間は、例外なくどの分野でも上位の力を持つとされる。


そして、この中でも特種な物がユニークスキルだ。このスキルは、オリジナルしか存在せず似たようなスキルがあれど同じものは存在しない固有のスキルだ。

その能力も個人差があるものの中にはEXスキルよりも遥かに強力なものがある。


それは、ツキトのユニークスキル【創造】もそれに該当がいとうする。


イメージを具現化するといういたってシンプルな能力だが、それゆえにこれといった制限や限界というものがない。言い換えれば、イメージさえできれば何でもそれこそこの世に存在しない架空の物まで造り出せてしまう。それほど、ユニークスキルというものは使用者によってデタラメな能力に成りえる強力無比な力なのだ。


そう、それが例え実体のが存在しない"スキル"だったとしても。








時間が遅れてすいませんでした!


時間は、良くずれたりしますが、1日一回更新は、


するつもりです。どうぞお楽しみに!

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