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転生学園  作者: Kuroto
第一章
14/25

魔法と創造


合図とともに反対側の入り口から入ってきたやつに自分の目を疑った。なにせ入ってきたのは自分よりも大きな体を持ち更には武器を装備した狼だったからだ。


「どっどうもー」


「グルルル……ガァァ!」


「うお!」 


武装した狼がいきなりとてつもないスピードで攻撃を仕掛けてくる。

素早い動きに、前足に装着されたブレードやその鋭い牙を使った高速の連撃を

スキルの【身体掌握】と【五感超越】を【異端者】で現状引き出せる最大の5%強化をしていても、ほぼ同じ速度で追っかけている。


「ガァァ!」


「あぶねぇ!」


さらには、スキルによるものなのか魔法なのかわからないがバスケットボールほどの大きさの火の玉を飛ばしてくるのだから危険極まりない。てか普通じゃないだろ!?


「はぁはぁ……くそ…どうしろってんだ…」


魔法だけでなく前足後ろ足に装備している鎌のようなブレードでも容赦なく攻撃

し爪の攻撃と合わせて反撃がなかなか出来ないでいた。避けるだけでも精一杯な上に体力は減る一方だ。


「グルルル……ガァァ!」


「おいおいおい!ふざけんな!」


なかなか攻撃が当たらないことに苛立ったのか、狼は口をありえないぐらい大きく開けるとそこに火種が生じみるみるうちに大きくなりついには1メートル以上の火の球形成した。

そして、容赦なく物凄い早さで飛ばしてくる。


ここで反撃しなければジリ貧だと思い、ツキトは賭けに出る。


目を瞑り体の内側に意識を集中させる。

スキルの【五感超越】を使ってからその違和感に気づいていた。血液などの他に体に流れる不思議な物が存在するものに、そう魔力だ。まだ魔法やら魔術やらを習ってはいないが俺には【創造】がある。魔力を大量にを右手に集めて【創造】を併用してイメージする。


(破壊力がありかつ貫通力そして遠距離からの攻撃ができる武器は……)


狼が放つ赤い炎を越える超高温の火焔をイメージする。すると青を通り越して白く輝く白焔が産み出され銃弾の形に変形させる。


(剣とかじゃリーチで負けるし近づかないといけない。目の前の火の玉ごと狼に攻撃をするなら……)


次に魔力を元に【創造】を発動させ、イメージで創った狙撃銃スナイパーライフルを創り出し白焔の弾丸を込める。そのまま迫り来る炎に向かって構え照準を合わせる。


「これでも食らえ!」


ドカン!


爆発音と共に白焰の銃弾が音速を越えるスピードで狼の放った炎球にぶつかり爆発。見事魔法の破壊を達成したが、白焰の弾丸はそれでも勢いは止まらずに天井を破壊&貫通し空へ消えていった。


狼は、口を開けたまま銃弾の方を見ている。


「狙いがかなり外れたな。爆発したときに軌道がずれたか?」


破壊された天井を見上げ分析をしたあとに狼の方に視線を向ける。


「(ビクッ!)」


自信の一撃が爆発されたからか、それともさっきの攻撃は運良く当たらなかったが、その超破壊力の一撃が自身に向けられていたことに対してなのか狼は酷く怯えているようで尻尾を巻き込み震えている。


「お座り」


「(さっ!)」


「よしよし」


格の違いを見せられた狼は、大人しくなりなつき?ました。


(こっこれは……)


その様子を見ていたリリナは、唖然としていた。

あの武器は恐らくスキルで出来たものだと推測できる。そしてあの発射された物。


「魔法を破壊した!?」


通常魔法は生半可な物理攻撃では破壊されない。つまりあの攻撃は魔法を破壊し

なおかつ威力が衰えることなく貫通してしまうほどの攻撃力があったことになるのだ。


それ以上にもこの建物はどのような戦闘にもある程度耐えられるように頑丈に作られており更には、魔法による強力な結界が常時発動しているのだ。


しかし、ツキトの一撃はそれすらも破壊して見せたのだ。


(力を手に入れて間もない、しかも魔導の知識も無いのにこれ程までに……)


あの様子からユニークスキルの能力は攻撃系ではなく武器を造り出す能力だと思われる。普通は、強力なスキルを手に入れても使いこなすには膨大な時間が必要とされる。


なぜなら転生者は私とは違い魔法やスキル等の概念すらない世界からやって来るのだから。


それをこんな短時間でしかも直感的にこれ程までに力を使える人がしっかりと魔導について学びスキルを自在に操れるようになればどうなってしまうのだろうか。


リリナはその異常な光景に畏怖すら感じていた。


(これが、転生者の力なのでしょうか……いえ、これはツキト自身の力)






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